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【マンガ感想】ゴールデンゴールド

まだ読み終わっていない。そもそも休載中で誰も結末を知らない。日常系ではないので物語がどのように展開するのかは重要な要素のはずだが、どう転んでも僕は満足するだろうという予感がある。

それはこの作品が決断の物語だからだ。どんな物語でも登場人物に人格があれば何かしらの決断はある。むしろ決断のない物語を探すほうが難しい。

作者・堀尾省太さんの前作『刻刻』でも感じたことだが、主人公たちは正しい選択をする。正しいというのは正義感とか使命感ではなく、本人にとって大切なものを守るための最適な手段という意味である。

英雄でもなければトリックスターでもない。作者のメッセージを伝えるために言わされているのでも、ストーリーを盛り上げるために動かされているのでもない。

あくまで状況が非日常なだけで、普通の人がごく身近な幸せを願って行動している。それが心を打つのだ。

第一話でアニメイト誘致を願った主人公がそれを取り下げるところまで読んで僕の涙腺は崩壊した。起承転結でいえば転に相当する場面だと思う。しかし、ここが物語全体の折り返し地点なのかどうかはわからない。

ハッピーエンドであってほしいと思う一方で、どんな結末だろうと彼らが決断した結果ならそれで良いとも思う。

何はともあれ連載を再開してもらわないと。

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