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令和新撰百人一首(吉田裕子選、古典初心者用)

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藤原定家が選んだ百人一首に倣って、一人の歌人から一首ずつ選んでいきたいと思います。コンセプトは古典初心者用。現代語訳がなくても何となく意味が分かるような、読みやすい和歌を中心に選… もっと読む
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#古文

駆け出し百人一首(42)花散ると厭ひしものを夏衣たつや遅きと風を待つかな(盛明親王)

花(はな)散(ち)ると厭(いと)ひしものを夏衣(なつごろも)たつや遅(おそ)きと風(かぜ)を待(ま)つ…

駆け出し百人一首(41)憂きも契りつらきも契りよしさらば皆あはれにや思ひなさまし(永…

憂(う)きも契(ちぎ)り つらきも契(ちぎ)り よしさらば 皆(みな)あはれにや 思(おも)ひなさ…

駆け出し百人一首(33)月も出でで闇に暮れたる姨捨に何とて今宵訪ね来つらむ(菅原孝標…

月(つき)も出(い)でで闇(やみ)に暮(く)れたる姨捨(うばすて)に何(なに)とて今宵(こよひ)訪(た…

駆け出し百人一首(24)家にあらば妹が手まかむ草枕旅にこやせるこの旅人あはれ(聖徳太…

家(いへ)にあらば妹(いも)が手(て)まかむ草枕(くさまくら)旅(たび)にこやせるこの旅人(たびと)…

駆け出し百人一首(15)いかにせむ行方も知らぬ玉くしげ再び逢はぬこの世なりけり(飛鳥…

いかにせむ行方(ゆくへ)も知(し)らぬ玉(たま)くしげ再(ふたた)び逢(あ)はぬこの世(よ)なりけり…

駆け出し百人一首(13)亡き数に思ひなしてや問はざらむまだ有明の月待つものを(伊勢大…

亡(な)き数(かず)に思(おも)ひなしてや問(と)はざらむまだ有明(ありあけ)の月(つき)待(ま)つも…

駆け出し百人一首(12)うつせみの世は常なしと知るものを秋風寒み偲ひつるかも(大伴家持)

うつせみの世(よ)は常(つね)なしと知るものを秋風(あきかぜ)寒(さむ)み偲(しの)びつるかも万葉集 3巻 465番 **訳:現世が無常なのは知っているけれど、秋風が冷たいので、亡き人を恋い慕ってしまったのだなぁ。 Cold autumn winds made me miss my late wife, though I knew that all things in this world must pass away.** 大伴家持が妻の1人を亡くしたときの歌。万

駆け出し百人一首(11)東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな(菅原道…

東風(こち)吹(ふ)かば匂(にほ)ひおこせよ梅(むめ)の花(はな)あるじなしとて春(はる)を忘(わす)…

駆け出し百人一首(10)光あらむ玉の男子見てしがな掻き撫でつつも生ほしたつべき(相模…

光(ひかり)あらむ玉(たま)の男子(をのこご)見(み)てしがな掻(か)き撫(な)でつつも生(お)ほした…

駆け出し百人一首(9)逢ひに逢ひて物思ふころのわが袖に宿る月さへ濡るる顔なる(伊勢)

逢(あ)ひに逢(あ)ひて物(もの)思(おも)ふころのわが袖(そで)に宿(やど)る月(つき)さへ濡(ぬ)る…

駆け出し百人一首(8)雪降れば木毎に花ぞ咲きにけるいづれを梅とわきて折らまし(紀友則…

雪降(ゆきふ)れば木毎(きごと)に花(はな)ぞ咲(さ)きにけるいづれを梅(むめ)とわきて折(を)らま…

駆け出し百人一首(7) 君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも(狭野茅上…

君(きみ)が行(ゆ)く道(みち)の長手(ながて)を繰(く)り畳(たた)ね焼(や)き滅(ほろ)ぼさむ 天(…

駆け出し百人一首(6)朝まだき嵐の山の寒ければ紅葉の錦着ぬ人ぞなき(藤原公任)

朝(あさ)まだき嵐(あらし)の山(やま)の寒(さむ)ければ紅葉(もみぢ)の錦(にしき)着(き)ぬ人(ひ…

駆け出し百人一首(5)うたたねも月には惜しき夜半なればなかなか秋は夢ぞ短き(足利尊氏)

うたたねも月(つき)には惜(を)しき夜半(よは)なればなかなか秋(あき)は夢(ゆめ)ぞ短(みじか)き新拾遺和歌集 1629番 訳:秋の美しい月を思うと、夜中うたた寝するのももったいないので、かえって秋の方が夢は短い。 In autumn, the moon is so beautiful that I don't even want to slumber. Actually, we sleep in autumn shorter than in spring. A dre