見出し画像

2023年1月おすすめ新譜

はじめまして。せんと申します。音楽ブログ始めました!

まず、少しだけ自己紹介させてください。音楽とアイドルが好きで、何よりもUKロックが大好きな人間です。自分の音楽的原点はUKアート・ロック(Pink Floyd、David Bowie、Radioheadなど)やポスト・ロック辺りだと考えています。

それでは、おすすめ新譜を紹介していきたいと思います。

今月のベストアルバム:Parannoul『After the Magic』

ジャンル:シューゲイザー、chamber pop、インディー・ロック

韓国・ソウルのソロシューゲイザープロジェクトParannoulの待望の新作。前作『To See the Next Part of the Dream』はギターの轟音で青春の光・熱・憂鬱・迷いを表現し尽くしたが、今回の新作はちょっと大人しくなって、成長の喜怒哀楽を語るっていう感じ。

今作も引き続きシューゲイザーの儚い轟音を基調としていますが、聴いた時は「憂鬱」「懐かしい」よりも「ただ美しい…」という気持ちでした。バンドサウンドだけではなく、様々な電子音とVSTで作ったストリングス、サックス音なども取り入れたので、前作に比べて、アレンジはさらに豊富になり、音楽の繊細さや美しさも一層高まった。

すべてDAWやVSTで制作されたものの、楽器の声は超本格的。聴いた時はよく本物のchamber popサウンドだと勘違いしていた。本当に、DAWとVSTだけでそんな音楽を作れる……不思議です。DAW、VST超下手な自分は尊敬しかありません!

関連アルバムのおすすめ:Parannoul『To See the Next Part of the Dream』(2021)

君島大空『映帶する煙』

ジャンル:インディー・ポップ、インディー・フォーク、フォークトロニカ

君島大空の1stフルアルバム。君島大空との初めての出会いはオサカナの「燃えない呪文」だったけど、君島大空のことを知ったのはRYUTistの『(エン)』でした。その時の第一印象は、「繊細」です。

本当に、君島さんの音楽は繊細です。「ギターを弾く」よりも、ギターで語る、ギターが泣くという感じです。このアルバムも同様。君島さんはギターを使って、色んなモノを細かいところまで表現してきた一枚。そして、電子音、いわゆるフォークトロニカの要素も取り入れ、繊細なギターポップに良い色味を加えた。ギターと電子音の共鳴は本当に心地良い。

自分の中のギターヒーローはいつでもDavid Gilmourですが、今時になって、気づいたら君島大空も自分のギターヒーローになった。

関連アルバムのおすすめ:RYUTist『(エン)』(2022)

坂本龍一『12』

ジャンル:アンビエント、室内楽

71歳の芸術家の今の心境。ただ美しいピアノサウンドと、落ち着くミニマリズムと、途絶えない呼吸声……「これぞ凄いよ!」というところは特にありませんが、普通に耳や心に良い音楽です。アンビエント音楽の佳作。

アイドル枠:RAY/クロスノエシス/代代代『ATMOSPHERE』

ジャンル:シューゲイザー、オルタナティブ・ロック、エレクトロ

「楽曲が良い」アイドル3組の同名異曲スプリット・シングル。3組とも楽曲の質の高さで知られているけど、ジャンルと音楽性は大きく異なる。なので、最初は「果たしてどうなるか…」と思った。

結果、やっぱり3曲全然違うよね……RAYの「ATMOSPHERE」は普通のオルタナティブ・ロック寄りで、シューゲイザーの轟音は普段よりは少ないといった感じの、ちょっと甘い一曲。代代代の「ATMOSPHERE」も普段よりもノイズと音量を控えて、ダークでダンサブルでEDM寄りのある意味で代代代ではちょっと珍しい一曲。でもクロスノエシスの「ATMOSPHERE」は意外と完全にクロスノエシスで、ゆっくりなアンビエント・ポップ、といった感じ。

今月再発見した過去の名盤:The Rolling Stones『Exile on Main St.(メイン・ストリートのならず者)』(1972)

ジャンル:ハード・ロック、ブルーズ・ロック

「何よりもUKロックが大好き」な私ですが、実はこれを通して聞いたことない……正直、恥ずかしいです。ブルーズ、ゴスペル、カントリーといったロックのルーツを遡って、アメリカ南部の風情と苦難を忠実に再現し、「生々しい」音楽を詰めた一枚。

ハードなギター、ブルーズらしいトランペットとサックス、でも時々にやさしいピアノ声、フォークな曲調……たまらないです。自分はいわゆるアート・ロックが好きで、こういうハードなブルーズロックにはあんまり慣れていないけど、やっぱりそういう率直な音楽も時々聴きたい。

ストーンズの音楽の頂点とも言える、ハード・ロック、ブルーズ・ロックの集大成の一枚です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?