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1-2.緊急特集:新型コロナ・ウィルスを乗り越えるために

下山晴彦(東京大学)

4月8日に緊急事態宣言が出されました。それまでも外出自粛などが要請されていましたが,さらに一層,人々の行動が制限されることになります。このような状況下では,一方では無症状であっても感染する「見えないウイルス」への恐怖,日常生活ができなくなるストレス,その結果,人々の孤独感や経済的不安が高まっています。人々は心理的に不安定になり,心理相談が必要となります。しかし,もう一方では不要不急の外出や対人交流を避けることが強く要請され,心理相談そのものの実施が困難になるというジレンマ状況なります。

このような厳しい状況にあって,心理職は何をしたらよいのでしょうか。

この新型コロナ・ウィルスの影響は,一過性では済まされないことは確実です。直接的影響として,外出自粛などの緊急事態が長期間続くことが予想されます。しかし,それだけでなく,間接的影響として,これを機会に社会のシステム,価値,そして文化が大きく変化していくことでしょう。

短期的影響:
健康不安の拡大,外出自粛,対人交流の限定,健康行動の習慣化

長期的影響:
インターネットの社会的浸透,テレワークによる働き方改革の進展,ネットラーニングによる学び方改革の進展,健康の重要性の再認識,対人交流の重要性の再認識

心理職は,このような状況に適切に対応し,社会役割を果たしていく努力が必要となります。そこで,本誌は,創刊号としてコロナ・ウィルス対応の緊急特集を組むことにしました。心理職の現場で何が起きていることの現状認識から始め,緊急事態において適切に対処するための心理職の心得,必要な専門知識と技能をみていきます。

まずは外出自粛の状況下で理職が最新知識を学習し,技能向上に務めるためのツールとして,臨床心理iNEXTのオンライン学習を紹介します。

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