報われない苦労はない

「報われない苦労はない」
あらためてそう考えるわけである。

なぜならば、苦労は、おめでたい自分に気づき、浮わついた自らの態度を
反省する機会となるからである。

なぜならば、苦労は、恐怖や不安から生まれる、劣等感や見栄、驕りや高ぶりを削ぎ落とす役割を持っているから
である。

それゆえ、苦労は、人生を
深く生きたい人、人生の本質を
知りたい人、そして、自分らしく
生きたい人には、必要不可欠な
モノなのである。

しかし、ただ、苦労すれば、それで
良いのかといえば、決してそうでは
ないわけである。

苦労が自らの血肉となるためには、
苦労の意味を知らねばならない
のである。

苦労のおかげで、人生が、劇的に
良くなった。自分が自分らしく
生きることができた。幸福を味わう
ことができた。

苦労に心から感謝できる。
そういう自分にならねばならないの
である。

そして、苦労に対して、
そういう姿勢で生きる人は、
苦労が報われたと思える。
そういう瞬間に出会えるのである。

そのために、大事なことは、
命の元となる、両親、先祖、
家系を受け入れ、その御縁に、
心から感謝することにある。

自らの生い立ちを、振り返り、
咀嚼を重ね、その旨味を味わうこと
である。

それさえできれば、苦労多き人生の
中に、自分しか味わえない、
人生の旨味を感じることができるの
である。

苦労は、人生にとって、秘伝の
スパイスのようなものである。

それゆえ、苦労すればするほど、
他に類をみない極上の美味しさを
人生から堪能することができる
のである。

苦労は報われるのである。