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ほんとうのこと

どんな犠牲をはらっても、ほんとうのことを知りなさい。
物事を正しく判断できる力をしっかり身につけるのです。
                                  「箴言23章23節」

あなたがたは真理を知り、真理は、あなたがたを自由にします。
                 「ヨハネの福音書 8章32節 」

「ほんとうのこと」を知りたい。
そう願い生きてきたのである。

だから、世の中の裏側を見たり聞いたりする人生となるわけである。

しかし、実際「ほんとうのこと」を
知ることほど、残酷なことはない。

これまで尊敬してきた人が、
尊敬できなくなる。

これまで感動してきたことに、
感動できなくなる。

誰かに期待をすることも、
誰かに希望を託すことも
できなくなるのである。

ほんとうのことを知るとは、
かくも恐ろしいことなのである。

しかも、自分がほんとうだと
信じていることを確かめる手段も
ない。

それゆえ、誰にも語ることが
できないから、孤立も深まる
わけである。

だから、真理は、自由よりも
むしろ不自由をもたらすと
感じていたわけである。

しかし、そういう感覚で生きていると、自分が変わってきたのである。

他人と価値観が同じだから、
安心感を得たり、自分と価値観が、
異なるという理由で、誰かを裁く。

そういう自分が、
変わってきたのである。

これは、世間の常識に
縛られていた自分自身が、
前よりも自由になったという
ことなのである。

ほんとうのことは、自らに
自由をもたらしていたのである。


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