シェア
individual
2018年7月17日 22:08
この世は 笛吹きがつくった「夢」黒い絹のベールで覆われた一人の笛吹き彼は姿を隠しながら一人の乙女にビジョンを見せる彼は笛の音色で楽園をつくる音色を聴いているのは乙女だけではないかつて乙女を愛した騎士もこの地にいる乙女に虎に変えられた騎士音色は虎を勇敢な戦士に引き戻す乙女は騎士の誘いにうなずき手を取り合いお互いを求める騎士は歓びに打ち震える騎士は乙女の愛で若返るところが
2018年4月8日 14:24
「あなた」は、多くの人々を惹き寄せる。「母」が「子」に話す「昔々の物語」、「自然達」の唄う「夢幻の物語」、「あなた」は私達の傍を天翔ける。誰が分かるだろう? 「隠喩」は地上を埋めている!「昔々の物語」が、「今」に在るとしたら……誰が見つけるだろう? 「自然達」は地上に満ちている!「夢幻の物語」が「あなた」の「似姿」としたら……私は、「母」が「子」をあやす様に、「あなた」に口づ
2018年3月10日 19:53
羊飼いの一匹の子羊が群れからはぐれた子羊は狼の吼え声に怯えながら枝が繁る大木の下にある優しい光を浴びた静謐な東屋に迷い込むそこには童子の足跡がある子羊は遊んでいる童子の仲間になる彼らは自然達と共に光の宴をする光の調べを聴きながら子羊は成長する童子は笛吹き唄う笛の音色は東屋に満ちているまるで勇士達が燈した篝火のよう童子と羊は向き合い唄うやがて笛の音色は羊を美に変えていく
2017年8月19日 22:55
夕暮れ ひとりの子どもが草むらで遊んでいた群れからはぐれた一匹のこびとのよう昔から その子は神隠しに会うというその子は友達を探しに旅に出るという人間の行動をくるみこむ自然と動物まるで聡明な女性のようこびとは女性や子どものよう身を隠していて 探した人にしか視えない誰もいやなことをしないところそこにこびとは住みつくこびとに出会えたものは 幸せになれるという神
2017年7月11日 14:05
あなたの化身のそよ風が「永遠」の一部であるそよ風が何者にも束縛されぬそよ風が静かに穏やかに吹いている彼は決して死ぬ事はない自然達と楽しく戯れる彼昔々 虚無と戦った私彼は私の未来の姿だから昔々 鎖に繋がれるのを拒んだ私私は地上では死んだしかし天上では私は死なない彼と彼の同類達が待つところへ美しいモノだけが存在するところへ私は自然と同化しながら行く
2017年6月30日 19:32
神の火花を宿すもの同士ならばすべては神の息でつながる火花から世界の地図が生まれた後戻りはできない 元に戻すことは出来ない神の息がかかった女性が私にほほえむすると私から詩のモチーフが生まれる女性のほほえみが消えるまで私はたくさんの唄を歌うどこに私の存在の確かさが在るのか人形を操る傀儡子の糸それではなく人間の源である神の息神の息を感じ取り消えることがないのな
2017年6月29日 14:31
「笛吹きさん 吹いてよ 私たちの唄を」天上から一人の幼子があらわれ 私に言った地上の幼子を守っている天上の幼子幼子達が唄う ひとひらの美しい唄彼らの唄を真似して 私は喜びの唄を造る幼子と 彼らにまといついているすべてのものが幸せになるように天上の幼子が地上の人々にほほえむように詩神が彼らにほほえむようにあの幻の山を越えれば 美が輝くように雲の上を明るく照らしてい
2017年5月16日 16:33
多くの詩人が唄ったあなたの似姿を私も唄いたい咲き誇るつつじたちの片隅に咲く 半ば忘れられた花々それは探し続けた人が出会える 美しく存在する形象そこに辿り着いた子どもたちの足跡がある草叢が光とたわむれ ぽあん ぽあん と輝いている黄金とたわむれる子どもたち 一匹の儚い生きものさえ子どもたちにほほえんでいる そして子どもたちを包みこむ自然たちの永遠の静謐な唄子どもたちの