見出し画像

ヨモギ葉 ビワ葉

春 いきいきと生命力を惜しみなく発揮するヨモギ
見て わたしよわたしと足下から呼び声来り
爽やかな色味と 摘むときの清々しい香りはしあわせを運ぶ

よもぎ餅が大すき いまは餅の摂取を控えようとやや努力中で
パクパクとは食べないように つぶつぶした餡子とヨモギ葉の織りなす
ハーモニーには格別の響き いつでも心奪われている
葉をいそいそと摘み 餅だと食べるまでに時間が要るなと揚げてみれば
サクサクと快い咀嚼音と香ばしさにうっとり 葉っぱの味を存分に愉しむ
桜葉も桜餅の香り 当然ながら塩漬けの葉そのもので

よもぎ葉は入浴時のとっておき そのまま入れると回収が大変なので
軽く洗い布袋へ ふっくりと香る鮮やかな緑が生成り越しに湯に映える
浮かべた袋を見るに 幼いころ湯船で布を膨らませた遊びを思い出す
ハンカチ包みや ポリエステルだけれど洗濯ネットに入れても手軽だろう

枇杷の葉もお風呂にいい 肉厚で細長い葉は「無憂扇」と呼ばれるそう
薬効高く庭にあると安心な樹木 葉の青い香が胸をさっと染めてゆく
枇杷のあかるい色味と上品な甘さが大好きで 一番身近な果物だった
旬を迎えるともぎに来るかいと電話をくれた祖父 殆ど帰省できないまま

東城百合子の『自然療法』は 蒟蒻など食べものを体に当てることへの
反発を周囲から受け実践は未だに ツワブキや里芋活用など丹念に記載され
食品のお化けについても注意を促しており 食養生を考える標になろう
小さな島国においても 豊かな食を享受できる時代だが
力がつく基本食は 地のものを使って長く食されてきた質素な食事
会食など食べ方を選べないシーンもあるけれど 調子を崩しそうなとき
立ち返る地点があると 精神的に落ち着ける部分があるやも
枇杷葉温圧を提唱する 『奇跡のビワの葉治療法』は読み進めやすい
新たに知ることも多くわくわくしている 針灸への興味も湧いた

地球や宇宙の大掃除にひつような時間 くるしい状況が続く
最前線で向き合わねばならない人々の労苦を思うと 感謝の念に堪えぬ
ありがとう あいしています 言葉や思いの広がり
世情がどう動いても 心身の調和を図り周囲への余裕を持てたら
争いのないやさしさにより回っていく世界に 近付いてゆけるはず

*『家庭でできる自然療法 誰でもできる食事と手当法』
 (東城百合子・S53初版、H24第960版・あなたと健康社)
 『奇跡のビワの葉療法』(浜田峯瑞・S54・啓明書房)

Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛