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ラオス案内<17県の魅力>

ラオスは何が魅力なの と問われることがたまにあるのでざっくりまとめを

【なぜラオス?】
 現代日本社会において日々奮闘する私たち。仕事でもプライベートでもスマートフォンは必須アイテムとなり、ブルーライトを気にしつつ手放せない人も多いはず。危険性が懸念され、各国が禁止を相次いで表明している5Gだが、日本で解禁されれば超通信世界の激化は必須。
 翻って東南アジアの仏教国ラオス。もと「百万頭のゾウ」王国。「地球の歩き方 ラオス」は極薄で持ち運びやすい。内陸の国を流れる雄大なメコン河は、悠久の時を感じさせる。人々の表情は穏やかで、濁りのない瞳に戸惑うかもしれない。愛嬌あるラオス語の響きもあいまり、ゆるゆると肩の力が抜けていく。“あれ、私、何をそんなにせかせかしていたのだっけ?”広い青空に色とりどりのプルメリアの花といい香りが鼻腔をくすぐってゆく。メコン川に沈んでいく夕陽をみつめていると、束の間のデジタル・デトックスのひとときはさらにゆるやかになっていく。上司や組織との軋轢、周囲とのわだかまりまでも晴れ渡っていくようだ。

【ラオスで得られる三つの気付き】
1.情報もモノも感情も過剰になっている自分に気がつくはず。ラオス人の生活スタイルを垣間見て、生きていくのに必要なモノはそう多くないのかも、という気持ちが過るかもしれない。
2.何もしない贅沢を、時にはじぶんにゆるそう。
3.満ち足りたしあわせは、すでに自分の中にある。

【ラオスの魅力】
(風土、環境)
・あたたかな気候とラオス人の笑顔
・ゆるやかに流れる時
・大手チェーン店の看板を目にすることがなく、何となく落ち着きを覚えるかも

(暮らし)
・ラオス人の9割が仏教徒(北部に精霊信仰の地も)。毎朝道端で僧たちが歩いてくるのを待ち、喜捨をする。早起きして托鉢体験も(ホテル前が通り道となっている所も)。
・自然と調和したライフスタイル
・エコ、サステナブル、エシカル、フェアトレードと、ホットなワードを意識する機会が多い(一方で、プラスチックで封をされたペットボトル飲料水が常飲されている。市場にはプラスチックバッグ入りの惣菜が並び、コーヒーなど飲みものや食べものが次々袋に入れられる様子に、プラスチックの圧倒的な活用風景を目撃する。そんなラオスに、プラスチックのリサイクル処理施設はない)

(食)
・野菜が多く健康的な食事スタイル。パクチーなど香草類もどっさり摂れる
・定番の「カオピアック」(ラオスうどん)、「カオチー・パテ」(バゲットサンド、ラオスのフランスパンには米粉も入ってもちっと。ベトナムだと「バイン・ミー」)、「タン・マークフン」(青パパイヤの辛サラダ)
・「ナムワーン」という、多様なゼリーなどのぜんざい甘味がある(ベトナムの「チェー」にあたる)。かぼちゃやトウモロコシなどを使った、様々なラオス生菓子もとても美味しい。
・ラオスビール「ビアラオ」の国
・再流行したタピオカドリンクも一杯120円~(10,000KIP=122.72円、20/01/28現在)
・ラオスはベトナム戦争下でフランス統治された経緯から、フランス人をはじめ外国人在住者、旅行者も多い。カジュアルな装いで入店できる、美味しくて本格的なフレンチやイタリアンも格安で楽しめる。ホテルランチや、充実のイタリアン、ベジタリアンビュッフェも。

【ラオス旅でできること】
・じぶんデトックス
・自分に出会う、見つめ直す時間
・伝統の染織りや竹細工のかごなど、手工芸品に出会う
・植物や空などの豊かな色彩に癒される旅
・ビジネスホテルの料金で、充実のラグジュアリーホテル・ステイを
(ゲストハウスから高級ホテルまであらゆる宿が目白押し。ゲストハウスのベッドは小柄なラオス人サイズゆえか、はみ出す場合も。ホテルのベッドは広く、朝食バイキングは種類豊富で素晴らしい。ラオス産蜂蜜やヨーグルト、フルーツにコーヒーと楽しめる。フランスの影響か、パンも最高。
・ご褒美ラオス、至福の極上リラクゼーションを堪能(マッサージ)
・日本に比べれば圧倒的に衛生状況が芳しくないラオス。人々は身近なものを使って豊かに暮らしている。周囲への感謝の気持ちを大切に、いつも満ち足りた様子で幸せそうに生きている。今までの自分や暮らしを振り返り、価値観の変容も起こり得るかもしれない。
・ラオス料理は、世界中のトラベラーが熱望し絶賛する東南アジア随一の味。日本ではなかなか目にすることのない、南国の新鮮なフルーツも豊富。主食のおいしい蒸しもち米と共に、新鮮な魚の香草焼きや、地鶏の焼きたてアツアツを頬張って!

【ホテル情報】
(ヴィエンチャン)
・SALANAホテル:モダンでスタイリッシュな万人向けホテル。中心部でどこにもアクセスしやすく、客室も設備もスタッフもサービスも食事も最高。
・セタパレスホテル:1階はシックでお洒落。シンプルな客室。広い道路に程近く、夜間は車の音が気になるかも。クラシックカーでの空港送迎など、事前にやり取りしていても対応はいまひとつ噛み合わない。

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・Dhavaraホテル:ロマンティック系な装飾を好む人にはとっておきの白いホテル。エントランスが美しい。食事は印象に乏しい。

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・アンサラホテル:見せてもらった客室がわりに暗く、宿泊はしなかったが、コの字型の宿泊棟中央にプールがある。フレンチのランチはお手頃でとても美味しい。味付けはやや濃い?
・オーベルジュ・サラインペン:メコン川に程近いお手頃なコテージ。様式が可愛らしい。コテージ内は狭いが、庭も含め雰囲気がいい。

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(ルアンパバン)
川縁はどこも素敵。風景も静けさも。食事はまず外れがなく、大感動もの。
クラシックな様式のところでは、広々した部屋に大きな窓と扉がたくさんあり、錠の開け閉めにやや時間がかかる(田舎の祖父母宅や昔の教室の錠を思い出すやも)。

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中心部の屋台横にある、カジュアルなインディゴハウス。独創性に富むすてきなしつらいは、好みや感性を共にする人と訪れると延々と楽しめる。青を愛するひとを虜にしてやまぬ場所のひとつ。

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【ラオスの観光資源】
世界遺産は3つ。ルアンパバンの町、チャンパサック県の文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺産群、シエンクワーン県ジャール平原の巨大石壺遺跡群で、すべて文化遺産である。東西に長く伸びる国土の、北から南へ下りながら見どころをあげる。
(※全17県の内、陸路注意の場所もあるので、外務省ページにて事前にチェックを)

①ポンサリー県(Phongsaly):未
中国と国境を接する最北の地。標高1,400m。町で話されているのはプーノーイ(シンシリー)語。ポンサリー民族博物館や、市内を一望できるプーファの丘がある。

②ルアンナムター県(Luang Namtha)
豊かな森に恵まれ、アクティビティ・ツアーが充実している。ツリーハウス、ギボン観察ツアー、リバートレッキングなど目白押し。日数はあったほうがいい。歩いていける距離で川遊びをすることも。インディゴの衣服が有名なレンテン族の村もある。

ナムt

③ウドムサイ県(Oudom Xay)
温泉(ラオス人が水浴びするときに着る筒状の布を着用)、洞窟、ナムカット滝、ラグジュアリーホテルも。

ウドム

④ボーケーオ県(Bokeo):未
欧州人にサファイア採りツアーが人気。ファイサーイ(タイ、ミャンマー国境)~ルアンパバンへの1泊2日スローボートの旅ができる。

⑤ルアンパバン県(Luang Phabang)
空港から入ると、阿蘇のような風景に安らぐ。街全体が世界遺産指定されており、中心部の建物を見ているだけでも愉しい。カフェでまったりと過ごすのも心地よい。カオソーイ(カオピアックの肉味噌乗せ)やカイペーン(川海苔)、オラーム(薬草入りスープ)など、名物料理が豊富。屋台ビュッフェも大人気。国立博物館も素晴らしく、民族博物館も見応えあり。ナイトマーケット(布から小物から蛇酒まで何でも揃う)、ゾウ乗り、クアンシーの滝、ワット・シエントーン、紙漉き村、薬草サウナ、植物園、COPEセンターなど。

パ

⑥フアパン県(Houaphan):未
標高約1,100m。第二次世界大戦中は日本軍が駐留。戦後、ラオス独立を目指す解放区の建設はここから始まった。1955年ラオス人民党結成、現在のラオス政権の礎を築く。織物など伝統産業が盛んで、世界中の織物研究家やバイヤーの熱視線を受ける。

⑦シエンクワン県(Xiengkouang)
原っぱに壷(フランス語で「ジャール」)が沢山置かれた遺跡群のジャール平原。特産の蜂蜜とお米がとても美味しい。市場でみかける人々の装いがラオスの中でもまったく違う。民家の門やプランターなどに、クラスター弾の残骸が再利用されている。食堂のスプーンも、クラスター弾のアルミを利用して作られたものが使われている。

シエン

⑧サイニャブリー県(Xaynyaburi)
毎年2月にゾウ祭りが開催される。ゾウの行進や力比べ、ショーなど。山脈が美しい。

サイニャ

⑨サヤソンブン県(Xaysomboune):未
県都アヌヴォン。2006年まで,サイソンブン特別区として軍が実質的な統治をしていた地域。ロンチェン峡谷は秘密戦争の舞台であり、米軍の負の遺産。アメリカによる「モン狩り」により、アメリカ青年の代わりに兵士化されたモン族部隊。その残党が反政府ゲリラとなり、山岳地帯を占拠。ラオス:中立派、保守派、共産勢力(パテート・ラオ)(+北ベトナム軍)VSモン族

⑩ヴィエンチャン県(Vientiane)
首都ヴィエンチャン特別市。お洒落なカフェ急増中。タートルワン(黄金の塔。ラオス人の心の拠り所である仏舎利塔)、パトゥーサイ(フランスの凱旋門を模したもの。屋上展望台からヴィエンチャン市内を見渡せる)、COPEセンター(世界一爆撃量の多い国ラオス。今も大量に残る不発弾により命を落とす人がいる。各国支援で整備されており、模型はじめ展示が分かりやすい)、ホアイホン職業訓練センター(染色や織り体験が可能な施設)、ワット・シームワン、メコン川沿いで夕方開催のエアロビ、オイルマッサージ、薬草サウナ、ブッダパークなど。

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⑪ボリカムサイ県(Bolikhamxay)
ヴィエンチャンやベトナム国境から向かう道中の景色が楽しい。バラの名歌「クラブ・パークサン」の舞台。

ボリカ

⑫カムワン県(Kammouane)
首都ヴィエンチャンやサワナケートなどから陸路でアクセス可。コンロー洞窟(ボートで進む、鍾乳洞も)は最高。村の雰囲気、川、山の眺めが特にいい。町並みがすてきなタケク市街もおすすめ。

カムワン

⑬サワナケート県(Savannakhet)
ラオス第二の大都市。教会やラオス人が慕うタート・インハンや恐竜博物館がある。絣布も人気。ラオス人はセノ地区の鶏肉が大好き。動物型のビスケットも人気。

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⑭サラワン県(Salavan)
滝が沢山。織物村やコーヒー村も。この地方特有の曲と踊りが有名で、巨大なケーン(縦笛)のモニュメントも。

サラワン

⑮セコン県(Xekong):未
ボラベン高原と安南山脈の高原地域の間を流れるセコン川沿いの町。川幅の広いフアコンの滝は大迫力。

⑯チャンパサック県(Champasak)
ワットプー、カワイルカ、ゾウ乗り遺跡見学ツアー、クルージングツアー(数日間の行程。ヴィエンチャンの支店やネットでも申込可。人数が集まらなければキャンセルもあり得るので、シーズン中の申込が安心。実際ヴィエンチャンとパクセーで問い合わせたが、運航取り止めになり、まだ乗ったことがない)、木彫り人形やお面村。ボートで渡る島ステイも楽しい。

チャンパ

⑰アッタプー県(Attapeu)
おっとりとした空気、のびやかな広い空の町。星空は圧巻。焼き立てピザの店やおいしいシンダート(ラオス焼肉とたっぷり野菜)店も。

アッタプー

⑩’ ヴィエンチャン郊外
・バンビエン(Vang Vieng) ヴィエンチャンからバスで3h。山がうつくしい。外国人で賑わうが、ラオス人もリトリートに訪れる人気スポット。ジップライン(※外国人死亡例あり)、チュービング、カヤック、サイクリングなど。

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・バンクン 動物園、塩工場
・タゴーン(Tha Ngon) 船上ランチ(屋形船。川をボートで遊覧しながら、おいしいラオス料理やビアラオを楽しめる)

タゴーン

【ラオス豆知識】
・チェオという辛味噌のような食卓に欠かせない存在は大きい。もち米や鶏に付けて食べると旨みが増す。奄美群島や沖縄の食卓の肉味噌に似る。トマトやナス、タマリンドなど、使われる素材は多彩。ラオス人は他県に出かけると、地のチェオをお土産に買ってきてくれる。

・毎年秋に、首都ヴィエンチャンで開催される「ハンディクラフト・フェスティバル」は圧巻の品揃え。ラオス全土から生産者や団体が一堂に会するまたとない機会。布をはじめ、アクセサリーや小物類、バッグやかご類などあらゆるものが揃う。木工製品や食材加工品など、特色ある産品から民族性の豊かさを感じる。

・よくもわるくも島時間のような、ラオスタイムがある。ラオス人と定刻に待ち合わせ場所で会うこと、会議や宴が始まることはまずない。日常茶飯事のハプニングや急転直下により、焦ったり怒ったりを緩和する練習になる。

・スポーツも大好きな国民性。ペタング、サッカー、バドミントン、エアロビクス(夕暮れ時のメコン川沿いや、タートルアンに多くグループが集まる。当日参加も可能(料金は音響代少々))が特に盛ん。K-POPなどストリートダンスや合気道、テコンドー、柔道なども。

・カラオケが好きで、屋外に巨大スピーカーを置いて楽しむ姿や、スピーカーを引きずって歩く姿をよく見かける。

・ラオス人に写真撮影をお願いする場合、撮ってもらった後に要確認。肝心の被写体が写っていないこともままある(スマホの自撮りには慣れているが、他者撮影に不慣れなせいか)。

訪れた人々は、皆ラオスを好きになって帰っていきます。
ぜひ機会をみつけ、ラオスの空気に触れてみては。



Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛