波々
屹立した伸びやかな其れは 一切の抵抗を受けることなく進み入り
私を芯から驚かせる もはや異物でさえなくなって
愛を前にひとは無防備 属性や性質
情念の発露を 遥かに凌駕した次元へ
結ばれるものとは いかようにもむすばれる
慌てることはなく適切なタイミングにより 訪いに扉を開く
海が太陽と番うやう 回転止まぬ静と動のゆらめき
色調と陰陽の織り 燃える焔は自在に変化し
とめどない潤いが空間を満たし始め 潮騒に高低を想う
ともしびは絶えない 濡らされてゆく布
すべてが調和的な熱量を秘め うつくしく寄ったひだの
波間をたゆたう 白 生成り 青
満ちる潮が 高らかに呼び来る
いつだったか 大きくカーヴを曲がった瞬間
遠い水平線に降り立ったまばゆい光の柱 天と海を繋ぐ
両脇の黒い支柱と 絵画のやうな光景に
ニライカナイは近付いて 夢に背を押されるよう帰途に着いた
リズムはうまれ続ける 心を解き放って
向かう先へ ゆだねてみやう
Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛