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青森と大阪 #1

わたしの出身地は青森で今は大阪に住んでいます。

1999年(20代後半)に初めて単身大阪に引っ越した時は、出かける先々で津軽弁を隠し通していました。かといって津軽弁しか口に出したことない人間がいきなり標準語を話すのもぎこちなく、大阪弁なんてテレビでしか聞いたことがなかったのでとっさに言えるものではありませんでした。なので標準語っぽい言葉を発していたと思います。

最初はレストランでアルバイトしていたので、そこの社員さんや同じアルバイトの子達と話すことが多くなりました。一言二言話すとだいたいバレます。「出身どこや?大阪ちゃうな?」「あ、はい。青森です」「青森??なんで大阪に来たん?フツー東京ちゃうん?」初対面の人とはだいたいこんな会話になります。

そのアルバイト先のランチ時の厨房は戦場状態のようにはちゃめちゃな忙しさになり、ある日わたしはそばにいたアルバイトの子に「それゴミ!投げていいよ!」と言ってしまい、「…え?投げ…。あ、捨ててってことっすね」と言われ、「あ、そう!お願い!ははは!」と笑ってごまかしたこともありました。そう。青森や一部の東北地方では、ゴミは”投げる”んです。やはりとっさの時には津軽弁がでるんだな〜と。

その大阪での生活も15年ほど経ち、大阪弁も少しは話せるようになったと自負しておりますが、でもやっぱりいい大人になってから言葉を覚えるというのは大変で、イントネーションとかは微妙に違うようで、時々「え?なんて?」と聞き返されることもしばしば・・・。(声が小さいからか、自信がないからか?)

大阪で運転免許証の更新に行った時の窓口の女性に「書類に書いたら3番窓口へお進みください」と言われた時のあのイントネーション・・・。あの言葉の抑揚は津軽弁にはないな〜としみじみ思いました。あの女性の大阪弁(今思うと京都弁かもですが)がわたしの中の憧れでもあります。



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