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トルコ旅行①

中東〜中央アジアを専門にしようかななどとのたまっている割に、私は未だにトルコに行ったことがなかった。じゃ、行ってみるか。そんな軽い気持ちで冬のトルコ一人旅を決めた。

İstanbul’da 普通の観光

トプカプ宮殿 Topıkapı Sarayı
イスタンブル旅行者ならまず来るであろう定番観光地その一。初っ端からしょっぱい話をして恐縮だが、しかし、それでも、入場料1500リラ(およそ7500円)は狂っていると声を大にして言いたい。半年前から1.3倍の値上げらしい。どんなインフレをしているんだ。もう旅行サイトや旅行ガイドブックの値段紹介が全くあてにならない。音声ガイドは無料だったが、怖いもの見たさで日本語版を借りてみたら、案の定用語の日本語音写があまり慣用的でないものだったり、説明が明らかに不足していたりと、オスマン史にそれほど詳しくない私でも色々と気になった。

気をとりなおして観光をば。金角湾とボスポラス海峡を一望できる抜群の立地にあり、展示品やタイル、建物の美しさもさることながら、眺望も素晴らしい。建物の中では宝石、食事の道具、武器、衣服、クルアーン関係の展示など充実していて、急ぎ足で回っても数時間溶ける。クルアーン関係の展示のところでは、読誦するだけの係の人がいた。録音じゃないんだ。

申し訳ないが、展示品については見るものが多すぎて印象に残っているものがあまりない。財宝や刀剣など、金銀宝石を使いすぎて煌びやかを通り越してケバケバしいほどで、目が疲れた。一方で服飾の展示のところでは、スルタンや王子、寵姫らの晴れ着だけでなく、びっしりと文字の書かれた魔除けの服などもあり、魔除けの文が明らかに占星術由来の数字で(私には)大変興味深い。

多分二度は行かないが、人生で一度行っておいてよかった。

ハレム Harem
ハレムに入るだけで追加の500リラ取られるんかい。トプカプ宮殿の一部とちゃうんかい。トプカプ宮殿だけで2000リラ(1万円弱)も取られる無茶苦茶な料金設定に呆れる私のような人間のため、5日間2500リラで加盟博物館に入れるよというミュージアムカードが存在する。私は博物館にまあまあ行った方だから、1000リラ(5千円弱)くらいは得したはずだ。

思っていたよりハレムの一室一室はこぢんまりとしていた。狭い階段を下りた半地下のようなところから入り、石造りで窓の小さい部屋が多い。あまりに複雑に入り組んでいて、当然のように迷子になった。かなり閉塞感を覚えたため、そりゃあここで籠の中の鳥だった王子たちはちょいと頭のネジに異常をきたすよなあと感じたりもした。ましてトルコはモスクですら大抵ステンドグラスの窓から明かりの差し込む開放的で明るい作りをしているし…金角湾に面したバルコニーは広々していて、そこだけは息が楽にできた。

アヤ・イリニ聖堂 Aya İrini
トプカプ宮殿のそばにあるビザンツの聖堂である。
これで入場料500リラはないわと思った。ミュージアムカードがなかったら、多分私は入ったことを後悔しただろう(ミュージアムカードがあったので後悔はしていない)。
いや、古いビザンツの教会遺跡は貴重よ?大事よ?見なかったよりは見てよかったよ?でも、本当にただ修理中で、壁画もなく廃墟と見間違う内装で、よくその強気な値段出せたな?
ガイドブックや旅行情報サイトによれば、音楽堂として使われているらしいが、ほんとかよ。音響はお風呂と大差なさそうだし。
教会建築などに詳しければ楽しめるのかもしれないが、あいにくからっきしで、特別な感想が思いつかない。

アヤ・ソフィア・ジャーミイ Ayasofya-i Kebir Camii Şerifi
イスタンブル旅行者なら(中略)定番観光地その二。ビザンツ帝国でキリスト教の大聖堂として歴史が始まり、6世紀にはユスティニアヌス帝によってギリシア正教会の大本山として現在の巨大な建物の原型が作られ、1453年のコンスタンティノープル攻略後にはスルタン メフメト2世の命でモスクに生まれ変わり、トルコ共和国の独立の後1930年代からは博物館となるも、2020年に博物館から再度モスクにされた。これだけ激動の歴史だと、かいつまんで説明するのも一苦労である。
さらに2024年1月下旬には(モスクなのに)外国人客の有料化というニュースが飛び込んできたため、どんな様子かといざ突撃してみたら、入場料が25ユーロもした。ミュージアムパスもきかないし!どうやら礼拝エリアと観光エリア(visiting areaを便宜上そう訳す)を完全に分けたらしく、一階が礼拝エリア、上階の回廊が観光エリアだった。観光エリアに入るには、たとえムスリムでも外国人からは25ユーロむしり取るようだ。礼拝エリアには入れなさそうで近づかなかったため、礼拝するにもお金がいるのかなどの詳細はわからない。もともと博物館として物が置かれていたであろう(想像)ところが完全にからっぽで、寂しい感じがする。キリスト教タイル壁画はモスクになっても見られたので一安心。

影になっているが、右上の天井などに天使の像がある。
キリストのタイル画

アヤ・ソフィア歴史博物館 Ayasofya tarihi müzesi
アヤソフィアから歩いて5分ほど、美術博物館の真横にある。どうも最近できたらしい。料金はアヤソフィア観光エリア入場料とあわせて47.5ユーロ。高いなあ...どうせこういうのってくだらないよな(失礼)と思いつつどんなもんか興味本位で行ってみたら、本当に拍子抜けするつまらなさだった(個人の意見です)。

博物館らしいタイルや書物などの展示は一番最後にちょこっとあるだけ。入ってすぐに音声端末を配られ、強制的にツアー形式で回らされる。何を見るのかと思ったら、CGを駆使したアヤ・ソフィアの歴史ビデオ〜コンスタンティヌスからアブドゥルメジトまで〜だった。コンスタンティヌス帝、ユスティニアヌス帝、メフメト2世、スィナンを徹底的に賛美しているのが印象的だった。が、「英雄」だけでなく、イシドロスやアンテミオスら建築に携わった学者にも熱い言及があるのは個人的に大変嬉しい。
明らかにトルコ共和国になってからのことについては触れていないのも示唆的である。メタ的な視点で見ると興味深い点もあるが、22.5ユーロ追加で払ってまで見たかったものかというと、私はイエスとは言えない。こういうのが好きな人が行けばいい。

トルコ・イスラム美術博物館 Türk İslam Eserleri Müzesi
ブルーモスクを見ようと思ったら礼拝時間に突入してしまい、時間潰しがてらすぐそばにあったこの美術館に入った。たまたまルーミー750周年とかでメヴレヴィー教団(いわゆるスーフィーと聞いて想像する、白いスカートでくるくる回る人々)の展示をやっていて、面白かった。新市街ガラタ塔近くのメヴレヴィー教団博物館が閉まっていたから、イスタンブルのメヴレヴィー教団の展示はここくらいしか見当たらなかった。

常設展の方は、ムハンマド時代からオスマン帝国までの品々を王朝別に小部屋で区切って展示しているのだが、美術と掲げているわりにはクルアーン展示や日用品展示が多くてミニアチュール絵画などのいわゆる美術品は少ない。よく考えたらトルコ語はeser(1. work, opus, work of art. 2. trace, sign, mark, evidence. 3. result. Redhouseトルコ語英語辞典より)であって、sanat(art, craftなど)ではないのだから、日本語訳の「美術」が不正確なのかもしれない。小部屋を巡れば各時代のクルアーンの比較ができるので面白い。

スルタンアフメト・ジャーミイ SultanAhmet Camii
イスタンブル(中略)定番観光地その三。ブルーモスクの通称に違わず、外壁は美しい水色。内装は赤と青の繊細な模様がびっしりと描きこまれていて、色鮮やかで素朴な模様のステンドグラスの窓も印象的である。イスタンブルでいくつものモスクを見たが、巨大モスクの典型を全ておさえており、かつ最も内装がもっとも鮮やかなものの一つだと感じた。さわやかというにはあまりにもでかいのだが、とにかくさわやかで好印象だった。おそらく入場料を取られていないから清らかに感じるのだと思う。(この日、トプカプ宮殿とアヤ・ソフィアとアヤ・イリニ聖堂で計2万円ほど入場料に吸われた。)

ヴァレンス水道橋 Valens su kemerleri
ローマ時代に作られた水道橋がごく一部だけ残っている。そういやここはローマ帝国なんだよなあとぼんやり思った。当たり前である、何を言っているんだ。世界史Bをやりなおせ。
実は私はイスタンブルに到着した最初の日にいきなりヴァレンス水道橋へ行ったのだが、最初に行く場所のチョイスとしては逆張りかもしれない。なんで並み居るオスマン、ビザンツ等々の名所を避けてこんなところに行ったのか自分でもわからない。
ローマ特番で出てきそうな石造りの水道橋の間をけたたましく車が通り過ぎていくのはなかなかシュールな光景で、カモメとカラスとハトが喧嘩していた。

唐突に遺跡がある

シェフザーデバシュ・ジャーミイ Şehzadebaş Camii
水道橋から公園を挟んで向かいにある穴場。ブルーモスクと同じスィナン建造の美しさはそのまま、サイズ感は小さい。観光名所として有名なわけではないため、芝生の整えられた庭で子どもとお母さんが遊んでいたのが印象的だった。
道を挟んでイスタンブル市庁舎と向かい合っているからか、この辺りには路上の靴磨きの人が多い。うちひとりがブラシを落としたのを親切にも拾ってやったら、感謝感激のふりをして散々金をせびられてウンザリし、もう善行はせんと誓った。

スレイマニエ・ジャーミイ Süleymaniye Camii
周囲にイスタンブル大学のキャンパスがあり、学生街感もあるところに巨大なモスクが鎮座している。しかし、見どころをあまり把握せずにふらっと無計画に行ったのは失敗だった。たとえ工事中でも、内部を見ることは叶わなくとも、もう少しちゃんと周りの図書館やマクタブ、マドラサ跡も見ればよかった。また行きたい。イスタンブル滞在期間中、この日だけは晴れ間があったため、高台から見える海が美しかった。

撮り手の技術不足であまり美しさが伝わらないが、とにかく美しかったんです。信じて。心の目で見て。

スレイマニエ・ジャーミイから金角湾に下りる石畳の坂道はかなり急である。滑りそうになりながら歩いていたら陽気な青年が声をかけてきて、「Hi! Where are you from? Japan! Great Country! What’s your name!? My name is Ali! Nice to meet you! I love you! Bye!」と、ニューエクスプレス第一課のような会話をしてくれた。できれば英語じゃなくてトルコ語でやってほしかった。
このナイスガイに限らず、イスタンブルの人は旅行客慣れしすぎていて、私が拙いトルコ語で話しかけても英語で応答してくることが多かった。どうせ質問はできても返事のトルコ語を聞き取れないから正しい対応だが、なんとなく、私は今後日本で日本語で話しかけられた時にはまず日本語でこたえようと決めた。

リュステム・パシャ・ジャーミイ Rüstem Paşa Camii
金角湾方面から見れば、スレイマニエ・ジャーミイの手前に同じくらい立派なドームがあるように見えるのに、あまりにも入り口がわかりにくい。ただでさえエジプシャン・バザールのごった返した細い道なのに、アパートの二階に上がる階段かな、みたいなところから入ることになる。その分観光客はあまりいなくて大変静かで良いところだった。内装外装ともに美しく、特に、他のモスクよりも濃い青色が使われているのが印象的だった。

ガラタ橋から。手前から奥にドームが連なるうち、手前の方がリュステム・パシャ・ジャーミイ。

エジプシャン・バザール Mısır Çarşısı
商店街らしい商店街だった。元々はイェニ・ジャーミイのワクフだったそうで、観光客向けのお菓子屋や土産物屋以外にも香辛料屋や金物屋、布屋などが残っている。石造りのアーケード街(と呼ぶべきかわからないが、とりあえず通りに天井のある建物内の店)は比較的高級そうな観光客向けの店が多いが、周囲には通りに天井のない商店街も軒を連ねており、個人的には後者の方が見て面白い店が多い気がした。観光と日常の坩堝の様子は京都の錦市場を彷彿とさせる。たまに、これ何屋?誰が何を買うんだ?というような怪しげなものばかり置いてある店もある。

イェニ・ジャーミイ Yeni Camii
ガラタ橋からすぐのところにある、一際大きいモスクである。イェニは新しいという意味だがちゃんと古く、17世紀建造らしい。大きすぎてなかなか写真のアングルにも入り切らない。
たまたま昼の礼拝の時間にあたり、あたり一面にこだまするアザーンと、礼拝前の水場の賑わい(ウドゥー(洗浄)といって、礼拝前に顔や手足を洗ってお清めをする)を目にした。礼拝の室内でなければ礼拝時間中に少々覗いても怒られなかったため、スピーカーから大音量で流される説教を聞くことができた(何を言っているかはわかっていない)。
天井は赤青緑の繊細な模様に彩られ、とにかく広くて自分がとても小さくなったような気がする。ステンドグラスのはまった窓がたくさんあり、中は明るい。近くに謎のカリグラフィー展示と銀行博物館があって、特に用もないのに入ってみたりした。トルコ語の説明しかないから、ふんわりした理解のまま出てくるしかなかった。

天井が、高い!

Hatice Turhan Valide Sultan Türbesi
いつ作られた何の施設かも知らずに、なんとなく一等地の古そうな建物だったからという単純な理由で入ってみたら、スルタンや王子が埋葬された廟だった。内装は珍しく赤基調だが決してけばけばしくない。墓石には一つ一つ、白いチューリップを上下反対にかぶせたような形の布が置いてあった。あれは何だったんだろうか。

グランドバザール Kapalı çarşı
ヌルオスマニエ・ジャーミイとバイェズィット・ジャーミイに挟まれるようにして広がる巨大な市場である。メイン通りはまばゆいぎんぎら、金銀プラチナ宝石、ブランド品に土産物。エジプシャン・バザールは京都の錦市場に喩えたが、グランドバザールはあれです、空港の出国審査後の免税店ストリートです。
かと思えばアーケードのないはずれは埃っぽい喫茶店ばかりだったりして、奥が深い。古本屋街は雨の中屋外に本を置いていてどうかと思ったが、鬼滅の刃や呪術廻戦などの超メジャー漫画のトルコ語訳に混じってぽつんと一巻だけ『三角帽子のアトリエ』があって、ほうセンスがいいねと感心した(私はあまり読んでないけど)。

入口

バイェズィット・ジャーミイ Bayezid Camii
バイェズィット広場に面していて、イスタンブル大学の正門に近い。例によってグランドバザールのギラギラっぷりに疲れ、座り込んでまったりしていたら「レディーはあっち側に行ってね?」と言われた。えー嘘ーいちゃいけないところにいたー?と思ったら、直後にアザーン(礼拝を呼びかける声)が始まった。そりゃここにいちゃいけないわ、ていうかここじゃなかったらモスクの中にはいていいんですか?信仰がこれっぽっちもないのに礼拝中にいるのは流石にダメでしょうと退散。

ヌルオスマニエ・ジャーミイ Nuruosmaniye Camii
グランドバザールすぐそばのモスク。でっかいモスクだらけのイスタンブルの中では中規模寄りで、いいモスクだった気はする。「気はする」とは情けない言いようだが、大変申し訳ないことにいまいち覚えていないのだ。この日はしとしと降り続く冷たい雨で、濡れて滑りやすくなった石畳の坂道に苦労するわ寒いわで疲れ切って到着し、しばらく静かに休ませてもらったことしか記憶にない。
調べたら、ゴシック調とロココ調を取り入れた装飾で、他のスィナン建築のモスクとは随分様相が違うのだとか。うーん、そうだったっけ。これはもう一度訪れねばなるまい。

ガラタ橋 Galata Köprüsü
金角湾の入り口にかかる橋である。上階は車とトラムと歩行者が通り、橋の内部には飲食店が立ち並ぶ。観光名所の橋にしては珍しく、なんと釣り人が隙間なく並んでいる。船が下をひっきりなしに通るのに釣り糸など垂れて大丈夫なのかなと思ったら、案の定船の目と鼻の先に糸が垂れていたのを目撃。事故待ったなしである。しかし釣果はなかなか良さそうで、バケツいっぱいに魚を詰め込んでいる人もいた。釣り人のバケツの中を注視するやつに映えなど分かるはずもなく、旧市街のドームたちを背景に写真を撮ってくれとインスタグラマーに頼まれた時には、お姉さんのポーズを水泡に帰すセンスのない写真を量産してしまい、撮り直しを命じられた。
ちなみに、金角湾の観光エリア付近には3つ橋がある。ガラタ橋とは別の橋だが、メトロM2線のHaliç駅は橋のど真ん中にあって、楽しい。

猫の後ろがガラタ橋。逆光!

ユスキュダル  Üsküdar
カラキョイやエミノニュから船でボスポラス海峡を横断すること30分弱。こんなにもアジアとヨーロッパは簡単行き来できるのかと呆然とした。海峡をわたる船からは旧市街・新市街・アジア側の名建築が見渡せる。

アジア側は海沿いの狭い平地に遊歩道が整備されているが、釣り人の天国である。どうもなにかの選挙中らしく、広場ではテントまで張って選挙活動が行われていた。(あとで調べたらイスタンブル市長選らしい。よくよく考えたらヨーロッパ側でもエルドアン大統領と市長候補者の写真がデカデカと張り出されていたりした。)
船着場の近くには活気のある市場があって、魚や肉や野菜をこれでもかと売っている。牛やらの家畜の足首から先が山と積まれているのにはぎょっとした。

ちなみに帰りの船は、ユスキュダル発の船が新市街側を経由して旧市街側に至るというルートをとったのだが、リサーチ不足でそれをなかなか理解できず、船着場の気のいいおっちゃんに怪しい英語で教えてもらい、私も怪しいトルコ語で返し、なんとなく互いにニヤニヤして解決、という状況が生まれた。

ガラタ塔 Galata Kulesi
金角湾の北側、新市街の高台に位置する。イスティクラール通りという新市街のメインストリートの終わりにも近く、非常に栄えている地区を静かに見下ろしている。最上階は工事中で入れなかったが、その一つ下からでも周囲を一望できる。
上りはエレベーターだが下りは階段で、階段部分の天井が非常に低いためガタイのいいお兄さんが体をかがめて大変そうだった。下階はガラタ塔の歴史博物館になっていたが、ビザンツ時代の陶器のカケラね〜オスマン時代に一時期天文台だったのよね〜などとのんびり見ていたら、突然ガラタ塔と直接関係なさそうなナショナリズム全開の展示が始まって驚いた。2023年の建国100周年記念イベントは2024年も続くらしい。

絶賛工事中

ドルマバフチェ宮殿 Dolmabahçe Sarayı
新市街のボスポラス海峡沿岸に鎮座する、洋風を取り入れた華やかな宮殿。タンジマート(恩恵改革)でお馴染みアブドゥルメジト1世が作らせたため、アブドゥルメジト1世以降のスルタンの絵がこれでもかと飾られていた。地球の歩き方に要予約と書いてあったが、今は不要である。ただし外国人は1050リラ(5000円くらい)かかる。高い。トプカプ宮殿はミュージアムカードが使えたのにこちらは使えない。なぜじゃ。ミュージアム「パス」とかいう名前激似の別制度がどうもあるようだが詳細不明。

とにかく部屋が多く、一部屋ごとに意匠が異なるよう工夫されているようなのだが、どれもきらきら豪華絢爛で貧乏くさい審美眼には違いがわからなかった。ハレムももちろんあり、こちらはトプカプ宮殿とは違って地下ではないし窓もある。ピンクの外壁のおしゃれな洋館である。が、迷子になる複雑な構造なのは一緒だった。
ところで、ジャポニズムは別にいいんですけど、なぜゴザの上に絨毯を敷くんですか?

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