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インディアンムービーウィーク2021パート1@キネカ大森

映画大国として知られるインド。インディアンムービーウィークでは、南インド映画から日本未公開作品を選び、多様なインド映画を字幕付きで紹介します。このたびの開催「パート1」では、緊急事態宣言により開催が延期・中止となった「タミル・クライム映画特集」で上映を予定していた4作品に加え、家父長制とミソジニー(女性嫌悪)を描き、2021年1月のインド公開時に話題になったマラヤーラム語映画の計5作品を上映します。すべて日本初上映作品です。見逃せない5作品を取り揃えました。ぜひご予定ください。
※6月19日更新:上映スケジュールを更新しました。

上映作品

グレート・インディアン・キッチン(原題:The Great Indian Kitchen)

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グルメ番組のように始まり、家族制度の暗部に切り込む“ホームドラマ”
ケーララ州北部のカリカットの町で、高位カーストの男女がお見合いで結婚する。夫は由緒ある家柄の出で、伝統的な邸宅に暮らしている。中東育ちでモダンな生活様式に馴染んだ妻は、夫とその両親とが同居する婚家に入るが、台所と寝室で男たちに奉仕するだけの生活に疑問を持ち始める。教育を受けた若い女性が、家父長制とミソジニー(女性嫌悪)に直面して味わうフラストレーションをドキュメンタリー的タッチで描く。同時に、2018〜19年に最高潮だった「シャバリマラ寺院への女性参拝問題」※もサブテーマとして現れ、伝統的ヒンドゥー社会での「穢れ」観にもメスが入る。公開後、多くの議論が巻き起こった話題作。

※同寺院は伝統的に女人禁制(初潮から閉経までの間の、子供を産める状態の女性の入山禁止)を敷いていたが、女性の法曹関係者による訴えが2018年に最高裁で結審し、女性参拝者の排除を違憲とした。

監督:ジヨー・ベービ
出演:ニミシャ・サジャヤン、スラージ・ヴェニャーラムード(ジャパン・ロボット)、T・スレーシュ・バーブ、アジタ・V・M、ラーマデーヴィ、カバニ、シッダールト・シヴァ
音楽:スラージ・S・クルップ、マチュース・プリッカン
映倫区分:G
ジャンル:ドラマ(ダンスあり)
2021年/ マラヤーラム語/ 100分
日本初上映

マーリ(原題:Maari)

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鳩好きマーリの爽やか極道コメディ
チェンナイの下町に住むマーリは、身寄りなく育った若者。8年ほど前から土地を仕切る極道として皆に恐れられるようになっている。彼は鳩レースに入れ込んでおり、鳩の前では柔和な一面も見せる。そんな彼の前に、新しく地区の担当になったアルジュン警部とブティック経営者のシュリーが登場し、波乱が起こる。ダヌシュ(無職の大卒)のダンスも見どころ。

監督:バーラージ・モーハン
出演:ダヌシュ(無職の大卒)、カージャル・アグルワール(ジッラ 修羅のシマ)、ローボー・シャンカル、ヴィジャイ・イエースダース、マイム・ゴーピ、カッルーリ・ヴィノード
音楽:アニルド(無職の大卒)
映倫区分:G
ジャンル:コメディ、アクション
2015年/ タミル語/ 138分
日本初上映

女神たちよ(原題:Iraivi)

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鬼才スッバラージ監督が描く、悲哀の群像劇
映画監督のアルルと幼なじみのマイケルは、内面に抱える問題のストレスを妻にぶつける日々。アルルの弟ジャガンが古寺の女神像の密売に手を出したことをきっかけに、彼らの運命は思わぬ方向に転がっていく。原題は「女神」の意。身勝手な男性に振り回され苦悩する女性たちが、古寺に留め置かれた女神像に重ねて描かれる。「雨」を重要なモチーフとして使い、女性への敬意に満ちたラストが印象的。

監督:カールティク・スッバラージ(ジガルタンダ)
出演:S・J・スーリヤー(マジック)、ヴィジャイ・セードゥパティ(キケンな誘拐)、ボビー・シンハー(ジガルタンダ)、アンジャリ、カマリニ・ムカルジー、カルナーカラン(キケンな誘拐)
音楽:サントーシュ・ナーラーヤナン(僕の名はパリエルム・ペルマール)
2016年/ タミル語/ 158分
映倫区分:G
ジャンル:クライム、ロマンス
日本初上映

まばたかない瞳 バンガロール連続誘拐殺人(原題:Imaikkaa Nodigal)

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連続殺人犯 vs. 執念の捜査官
バンガロールを震撼させる連続誘拐殺人事件。富裕層の子弟が誘拐され、身代金が払われるにもかかわらず惨殺されるのだ。捜査に当たる中央捜査局のアンジャリは、犯人を自称するルドラという男に肉薄しながらも取り逃がしてしまう。犯人、警察、中央捜査局が三つ巴となっての息詰まる追跡劇。『血の抗争』『デーヴ・D』やNetflixシリーズ『聖なるゲーム』で知られる、ヒンディー語映画界の異才、映画監督アヌラーグ・カシャップの怪演が印象的。

監督:R・アジャイ・ニャーナムットゥ
出演:ナヤンターラ(ビギル 勝利のホイッスル)、アタルヴァー・ムラリ、アヌラーグ・カシャップ(血の抗争)、ラーシー・カンナー/ヴィジャイ・セードゥパティ(特別出演)
音楽:ヒップホップ・タミラー
2018年/ タミル語/ 168分
ジャンル:クライム・スリラー
映倫区分:PG-12(暴力シーンあり)
日本初上映

双璧のアリバイ(原題:Thadam)

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殺人容疑者の男には、確かなアリバイがあった
大雨の夜に静かな住宅街の一軒で起こった殺人事件。犯人を特定できる遺留物は見つからず、被害者の交遊関係にも怪しい人物は見当たらなかった。しかし、同じ夜に隣家の住人が偶然撮影したセルフィーの片隅に、不審な人影が映り込んでいた。土木技師のエリルはその人影と同一人物であるとして拘束される。法の抜け穴をきわどく攻める犯罪スリラー。アルン・ヴィジャイ(サーホー )が、一卵性双生児の二役を演じる。

監督:マギル・ティルメーニ
出演:アルン・ヴィジャイ(サーホー )、タニヤー・ホープ、スムルティ・ヴェンカト、ヨーギ・バーブ(僕の名はパリエルム・ペルマール)、ジョージ・マリヤーン(囚人ディリ)、ヴィディヤ・プラディープ、、ソニヤ・アグルワール
音楽:アルン・ラージ
映倫区分:G
ジャンル:クライム・スリラー
2019年/ タミル語/131分
日本初上映

開催期間

2021年6月4日(金)~6月24日(木)

チケット料金

1,800円(税込)均一
※全席指定/入替制。
※特別興行のため、各種割引・招待券・株主優待券は、ご使用いただけません。

上映スケジュール

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※緊急事態宣言の影響で、スケジュールは1週ごとの発表になっています。

公式サイト

劇場サイト

※感染症の影響により、予定が変更になる場合があります。
※チケットは、劇場サイトより上映2日前より購入いただけます。
※6月14日時点の情報です。

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