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ご飯で痩せる?ダイエットに適した雑穀米はあるのか?

ご飯といえば「白米」を連想する人が多いと思います。

主菜の肉や魚、副菜のおかずと一緒に食べるなど、不動の人気を誇る白米ですが、

白米を食べると太る・・・という情報をよく耳にするようになってから、ご飯を食べずおかずだけを食べる人が増えてきました。

いわゆる「炭水化物ダイエット」が流行り、白米は太るという認識が広まりました。

果たして、白米は太る食べ物なのでしょうか?

そこで、白米の量を減らさず、ダイエットを行うことができるのか!?

についても調べてみました。


1.白米の栄養素について

まずは、白米の栄養素についてお話いたします。

白米=炭水化物ですが、炭水化物の他にも栄養素を含んでいます。

下記のグラフをご覧ください。

これは、「白米+具入り味噌汁」だけを朝・昼・晩食べた場合の栄養素摂取量と、1日の必要栄養量を比較して、

摂取比率(各栄養素が何%摂取できているか)を調べた表です。

「たんぱく質」「リン」「鉄」「亜鉛」「銅」「ビタミンB6」「パントテン酸」の栄養素は6割以上摂取できています(黄色の部分)

しかし、ビタミンB群・カルシウム・カリウム・食物繊維(白色の部分)は、ほとんど摂取できていない栄養素です。

ダイエットには、食物繊維、ビタミンなどの栄養素はもちろん、バランス良く栄養素を取る必要があります。

そこで、不足している栄養素を補うために、スーパーやネットなどでも販売されている「雑穀」に注目してみました。

「雑穀」を混ぜることで、栄養素がUPすることから、どの雑穀にどのような栄養素が含まれているのか調べてみました。

2.それぞれの雑穀米の特徴や栄養素は?

雑穀とは、一般的に「米」と「小麦」以外の穀物の総称の事です。
ですが、精米されていない「玄米」や「発芽玄米」も雑穀に含まれるそうです。
日本雑穀協会参照

今回は、雑穀と呼ばれる
「玄米」「ひえ」「あわ」「きび」「ハトムギ」「大麦」「もち麦」
の特徴について調べてみました。

『玄米』・・・白米にはない栄養素の宝庫


「玄米」も雑穀に含まれます。
栄養成分を多く含む「胚芽」と「種皮」が残っているため、白米に比べてビタミン・ミネラル・食物繊維の栄養素が2〜7倍以上という栄養バランスに優れた食品です。

ビタミンB1も多く含むため、糖分の分解に役立つ他、食物繊維も多く含むので、腸を綺麗にする効果も期待されています。

白米に混ぜて炊くことで、白米にはなかった栄養素をバランス良く補うことのできる食品です。
白米3合に対して玄米大さじ2〜6杯混ぜて炊くのがオススメです。

『ひえ』冷えに強く、土質を選ばない救荒作物(きゅうこうさくもつ)


ひえはイネ科の作物で、アワと並んで古くから食べられてきました。

昔は、低い身分の人が食べるものでしたが、最近になって栄養価が高いということから見直され、栄養バランスの良さは白米よりもずっと上をいきます。

ヒエは寒さに強く、土質を選ばないため、稲や麦が不作のときに代わる救荒作物(きゅうこうさくもつ)としても利用される重要な穀物でした。

栄養成分は、あわと似ていて、たんぱく質が特に多く、白米には少ないビタミンB1、B2、食物繊維、マグネシウムも多く含まれています。

『あわ』・・・米の2倍以上のビタミンB1・B2


あわにはもち種とうるち種があり、小粒の雑穀です。品種も多様で殻の色が様々です。
ほかの雑穀に比べ甘くてクセがないので、アメやお菓子の材料にも活用されます。
うるちあわは、もちあわより黄色みが強く、炊くとさらりと炊きあがります。
たんぱく質が多く含まれ、脂質、ビタミンB1・B2も精白米の2倍以上含みます

『きび』・・・栄養バランスの優れた雑穀


雑穀米にブレンドされている多くはきびです。
きびとは、イネ科キビ亜科の代表的穀物です。
血液中の善玉コレステロールを高める効果があると言われています。

きびにはミネラルや食物繊維が豊富に含まれており、ビタミンB群やカリウムも含まれています。

『ハトムギ』・・・たんぱく質や脂質がたっぷり


ハトムギは、古来イボ取りの妙薬として知られ、体のむくみを取り、肌荒れを治して白くすべすべにする薬膳食材としても有名です。
日本には江戸時代に中国から薬用として渡来しました。中国では古くから漢方薬や滋養強壮食として親しまれています。
他の雑穀と比べるとたんぱく質が多く、そのアミノ酸バランスも優れていることから、美容におすすめの雑穀です。
ビタミンB2は精白米の2倍以上含んでいます。
たんぱく質は精白米の2倍、脂質は1.4倍と、穀類の中でも含有量が多めです。

『大麦』・・・豊富な食物繊維が便通を整える


米に「うるち米」と「もち米」があるように、大麦にも粘りが少ない「うるち性」と粘りが強い「もち性」があります。
大麦を食べ続けていると便秘解消や、ダイエットなど、様々な健康効果が実感できます。
不溶性と水溶性の食物繊維がバランスよく含まれており、水に溶ける水溶性食物繊維「βグルカン」は、
食後血糖値の上昇抑制やコレステロール値の低下、排便促進などの効果があると言われています。
食物繊維が精白米の約20倍も含まれており、大腸がん予防や便通の解消に効果的と言われています。

『もち麦』・・・圧倒的な食物繊維量


もち麦とは、「もち性」の特性を持った大麦を精麦したもの。
米に「うるち米」と「もち米」があるのと同様に、大麦にも「うるち性」と「もち性」のものがあるのです。
もち麦は、他の米や麦に比べ、圧倒的に食物繊維が多いことが分かります。
食物繊維は、胃の中で水分を吸って膨らむこと、消化に時間がかかることにより腹持ちに優れているため、ダイエットに適した食品といえます。
また、もう一点注目したいのはタンパク質の量と糖質の量。
普段よく食べる白米より14gほども糖質が少なく、タンパク質量は他のものと比べても多いことがわかります。

3.まとめ

白米は、吸収も良く、活動エネルギーを補充してくれる素晴らしい食べ物です。

ただ、栄養バランスは良くないので、主菜や副菜で補う必要があります。
今回は、「ダイエット」という視点からも、栄養バランスを整える必要があります。

手軽に白米と混ぜることのできる「雑穀」は、非常に優れており、栄養バランスを整えることができます。

ダイエットに有効なのは、食物繊維の多い『大麦』『もち麦』ですが、栄養バランス的にUPさせる為に、他の雑穀も混ぜて、体に良い雑穀米を作ることをオススメです。

雑穀栄養まとめ
『玄米』ビタミン・ミネラル・食物繊維の栄養素が2〜7倍以上という栄養バランスに優れた食品
『ひえ』ビタミンB1、B2、食物繊維、マグネシウムを含みます。
『あわ』たんぱく質が多く含まれ、脂質、ビタミンB1・B2も精白米の2倍以上含みます
『きび』ミネラルや食物繊維が豊富に含まれており、ビタミンB群やカリウムも含まれています。
『ハトムギ』ビタミンB2は精白米の2倍以上含んでいて、たんぱく質は精白米の2倍、脂質は1.4倍と、穀類の中でも含有量が多めです。
『大麦』食物繊維が精白米の約20倍も含まれており、大腸がん予防や便通の解消に効果的です。
『もち麦』圧倒的に食物繊維が多い。白米より14gほども糖質が少なく、タンパク質量は他のものと比べても多いです。
以上を参考にして、お好みの雑穀を混ぜて白米を炊いてみてください。

【お礼】
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。
元々、「褒美玄米専門店 稲妻家」というレストランを営業しておりました。
コロナの影響もあり、2022年12月末で閉店し、「雑穀米ギフト専門店」のネットショップ事業へと転身しました。
もしよろしければ、ホームページや楽天市場店などのリンクがございますので、覗いてみてください。

合同会社 稲妻家
代表&管理栄養士 藤原 拓也

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