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対話を考える対話。

先日、オンラインコーチング&カウンセリングのプラットフォームを提供するHALERUさんが主催するオンラインイベントに、ゲスト出演させていただいた。

イベントテーマは「対話を考える対話。〜対話がもたらす価値とは〜」


一般社団法人ポリネの理事である徳里さんと、ファシリテーターの中司さんと一緒に、「対話」をテーマに自由にゆる〜く対談するイベント。
オンライン開催であったので、リラックスしながら自由に話をすることができた。

今回はイベントの振り返りというよりは、「対話」について今一度自分の思考の整理のため、つらつらと綴りたいと思う。


「対話」の定義は広く、捉え方も様々であるが、個人的にしっくりくるのは著書『リフレクション』で紹介されている定義だ。

「対話」とは、自己を内省(リフレクション)し、感情をコントロールし評価判断を保留にして、他者と共感する聴き方と話し方である。
「リフレクション」とは、自分の内面を客観的、批判的に振り返る行為=「内省」

対話を行う上では、メタ認知(認知していることを認知する)が重要。
『リフレクション』では、認知のステップも紹介されている。

【認知の4点セット】
意見:あなたの意見は何ですか?
経験:その背景には、どのような経験がありますか?
感情:その経験には、どのような感情が紐づいていますか?
価値観:そこから見えてくる、あなたが大切にしている価値観は何ですか?

答えがあって、その答え(正解)を求める学校教育で育ってきた僕らからすると、「対話」は無駄な時間のように思えるかも知れない。
だけど、現代は一人の人間が持っている知識や考えで答えが出せるほど簡単な時代ではない。
「対話」は正解の無い課題に答えを見つける手段でもある。

人は苦しいときにこそ、自分の人生の生き方をいや応なしに問われざるを得ない。
大事なのは、未来ではなく、今の価値観を明確にすること、そして、定期的に自分の価値観を棚卸しし、少しずつ分散させていくこと。
価値観とは「何に満足を感じるのか、何に幸せや悲しみを感じるのか」でもあり、自分の人材にとって大事な要素を優先順位づけしたものである。

「これからの生き方=価値観を体現した習慣そのもの」
習慣とは、日々の連続した時間の使い方を指している。


対話を行う際、「共感」的な関わりが求められるが、この「共感」の定義も整理しておきたい。よく相手の意見に同意いなければならないため、共感は難しいという声が挙がることがある。
ただ、それは「共感」ではなく「同感」のことを指しており、これらの違いは正しく認識しておく必要がある。

【共感】
「共感」とは話し手の気持ちを同じ人間として理解しようとする関わりのこと。自分の気持ちではなく、相手の気持ちに寄り添いながら、自分が感じていることを示すこと。
【同感】
「同感」とは自分と同じ価値観、意見を持った相手に対して、同意すること。

共感と同感の違いは、聞き手の価値判断が含まれるか否かとなる。
共感は価値判断を含まず、同感には価値判断が含まれる。

共感とは、相手の経験とその際に生じる感情に近づこうとする関わり方であり、そこに価値判断は含まれず、相手を理解するための手段となる。


最も無理なく大きな力が出せる人は、自分のことをよく知っている人である。
深い自己理解を持って働く人は、持っている本来の力を自由に、そして存分に発揮できるようになる。
対話には、人が自らの可能性に気づき、自然体で活き活きとポテンシャルを発揮させる力がある。


*INAZUMAN*


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