天然石に魅せられる、今日の私は元気です

昔から、化石や天然石等の鉱物にものすごく惹かれる。

土の中から掘り出され、削られ磨かれ加工され鎮座する姿は、正に『お宝』の威風堂々たるもの。

手に取って瞬間、何だか不思議な力が湧いてきそうな、そんなトキメキを感じられる。

思い出されるのは、セーラームーンの必殺アイテム『幻の銀水晶』。

ここぞの場面でロッドに据えられた輝きと、それを掲げるセーラームーンの美しい姿に、ワクワクと憧れが止まらなかった。

七夕の願い事に「セーラームーンになりたい」と書いて、本気で月の国のプリンセスになるのだと夢見ていた。

可愛い頃があったなぁと微笑ましくなるが、「神秘的なものから特別な力を授かりたい」というスピリットは、今なお私の血肉に刻まれ財布の紐を緩めるトリガーとなっている。

今日雑貨屋で見かけた黒曜石。

始めて見た時はただの黒い石ころにしか見えなかったのに…あの深淵のような黒が鈍く光る美しさよ！素晴らしい！！

値札を見て、財布の中身を思い出して、カードの支払いを確認し、散々スペースを占拠した挙げ句、断腸の思いで背を向けた。

でも、遠からず迎えることになる気がする。それだけあの黒の魔力はすさまじい。

調べてみたら、黒曜石はオブシディアンとも呼ばれ、『後ろ向きな気持ちを浄化し、人生への希望を呼び起こす』助けとなってくれるようだ。

見なきゃ良かった、益々欲しくなる。

このモヤモヤぐるぐるした心を飲み込んでくれるなら、例え指先すら見えない闇でも腹からダイブして染まりたい。

かっこ良くて可愛いセーラー戦士に憧れた幼女の行く末が、こんな他力本願なんて悲しくなるが、そんなロマンとトキメキを忘れていない自分も、ちょっと好きだと今日は思える。

純粋で、心の弾みを素直に感じる。

そんな当たり前で、でも大切な事を感じさせてくれる幼い自分に、ありがとうと言いたい。

今日の私は元気だった、明日はもっと元気でいたい。

そして、黒曜石を迎えるだけの資金が欲しい。