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サーキュラーエコノミーとは?

お疲れ様です。
まぁまずは、まふっとして幸せそうなベルちゃんをどうぞご覧ください。

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初めて会った時は犬生を諦めているかのような表情だったのですが、こうやって幸せそうな顔になってくれて嬉しい限りと思う今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?

さてさて、今回は『サーキュラーエコノミー』について見ていこうと思います。

【ポイント】
♦︎サーキュラーエコノミーとは、廃棄物などの無駄を富に変える循環型の経済モデル
♦︎サーキュラーエコノミーは、脱炭素社会実現に大きく貢献するため注目を集めている
♦︎サーキュラーエコノミーの市場規模は、2030年までに4.5兆ドルになる

上記の【ポイント】見てわかるように、環境に関したことです。
サーキュラーエコノミーは、『SDGs』や『カーボンニュートラル』に関連するキーワードとして大きな注目を集めています。
『脱炭素』に急に舵を切ったので、石油や天然ガスなどの価格が高騰してウハウハしている人もいますが、長期的に見れば太陽光発電などに切り替わってくるので利確のタイミングは大事です。

ここでは、『サーキュラーエコノミーとは何ぞや?』と『具体的な実例』などを見て行きましょう。



1・サーキュラーエコノミーとは?

♦︎サーキュラーエコノミーとは、
資源をできるだけ長く循環させながら利用することで、廃棄物などの無駄を富に変える循環型の経済モデルのことです。
日本語では『循環型経済』と訳されていますね。

サーキュラーエコノミーとリサイクルといった環境保護活動と似ていますが、大きな違いとして『環境保護と利益創造を同時に実現』しようとしている点です。
2010年ごろまでは『経済』と『環境』の利益の一致は、非常に困難で不可能に近いと思われていましたが、技術等の進歩で「実現できるかも」というところに来ています。


〜サーキュラーエコノミーとリニアエコノミー〜

サーキュラーエコノミーと対照的な経済モデルとして『リニアエコノミー』があります。

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♦︎リニアエコノミーとは、
『大量生産・大量消費・大量廃棄』を基本とし、『調達・生産・消費・廃棄』といった流れが一方向の経済モデル。
日本語では『直線型経済』と言われています。

『大量生産・大量消費・大量廃棄』を基本とするリニアエコノミーへの課題意識から生まれた経済モデルがサーキュラーエコノミーです。
近年、気候変動や資源不足は深刻化していて、この問題に対処するためにはリニアエコノミーからの転換が必要と考えられているからです。

大量廃棄が問題となっている業界として、食品業界が例として挙げられます。
ちなみに、日本での食品ロス(=まだ食べられる食品を捨てること)は、年間600万トンであり、これは世界中の飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(2019年で年間約420万トン)の1.4倍に相当しています。


〜サーキュラーエコノミーの3原則〜

サーキュラーエコノミーを推進する団体として知られているエレンマッカーサー財団は、以下のような3原則を発表しています。

【サーキュラーエコノミー3原則】
①廃棄物と汚染を生み出さないデザイン(設計)を行う
②製品と原料を使い続ける
③自然システムを再生する

サーキュラーエコノミーでは、リサイクル可能な製品を製造するといった原則②のみを考えているのではありませんので、製造前の設計の段階から廃棄物や汚染を生み出さないようにしたり、使用し続けることで自然資本を保存・増加させたりすることもサーキュラーエコノミーには必要になります。



2・サーキュラーエコノミーが注目される理由

2つの理由を見ていきます。


〜脱炭素実現に大きく貢献〜

サーキュラーエコノミーは、世界が目指している脱炭素社会の実現に大きく貢献します。
蘭サーキュラーエコノミー推進団体のCircle Economyは、公表した『Circularity Gap Report2021』内で、サーキュラーエコノミーが2019年の温室効果ガス排出量の39%にあたる228億トン(Co2換算)を削減し、気候変動対策に大きく寄与すると試算しています。

また、欧州をはじめとした様々な国々は、サーキュラーエコノミーへの転換を推進する政策や指針を出しています。

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〜市場規模が大きい〜

アクセンチュアの試算によると、2030年までにサーキュラーエコノミーの全世界での市場規模は4.5兆ドル(約500兆円)になります。
また、EUではサーキュラーエコノミー行動計画において、サーキュラーエコノミーへの移行により、2030年までにEUのGDPを追加で0.5%押し上げ、約70万人の雇用創出の実現を目指しています。



3・サーキュラーエコノミーの事例

アクセンチュアによると、サーキュラーエコノミーには5つの分類があります。

①サーキュラー型のサプライチェーン
②シェアリング・プラットフォーム
③サービスとしての製品
④製品寿命の延長
⑤回収とリサイクル


①〜サーキュラー型のサプライチェーン〜

再生可能な原材料を利用することによって、コスト削減と環境負荷軽減の両立を図るビジネスモデルです。

【カネカ✖️資生堂:生分解性の化粧品容器】
2019年からカネカと資生堂は、生分解性の化粧品容器を共同開発を行っています。
この共同開発では、カネカの持つ海水中で高い生分解性を持つ100%植物由来の独自素材『カネカ生分解性ポリマーGreen Planet(tm)』の化粧品容器への活用を目指しています。

♦︎生分解性素材
生体内の酵素の作用や土壌・水中の微生物により分解される素材。
代表的なものが生分解性プラスチック

資生堂は、『カネカ生分解性ポリマーGreen Planet(tm)』の使用によって、環境に優しくかつ再生可能な化粧品容器の実現を目指しています。
2020年11月には、生分解性ポリマーを容器として使用したリップカラーパレット『アクアジェル リップパレット』を発売しました。



②〜シェアリング・プラットフォーム〜

遊休資産の共同利用を促進し、稼働率の最大化を測るビジネスモデルです。

【Airbnb:空き家・空き部屋のシェア】
Airbnb(エアビーアンドビー)は、宿泊先を探す旅行者(ゲスト)と、空き家・空き部屋を貸したい人(ホスト)を繋ぐネットサービスを提供しています。
2021年6月末で220以上の国・地域でホストが存在する世界最大級の民泊のサービスです。
これにより、ホストは遊休資産であった空き家・空き部屋を活用して収入を得ることができます。


③〜サービスとしての製品〜

製品の購入を従来の買い切りではなくて、利用に応じて料金を支払うビジネスモデルです。

継続したサービス提供によって、顧客と長期的な関係が築け、従来以上の利益を上げることも可能になります。
サブスクリプション(継続課金型)とか、レンタルサービスが代表的ですね。

【トヨタ自動車:自動車のサブスクリプション『KINTO』】
トヨタ自動車は、2019年から自動車のサブスクサービス『KINTO』を開始しています。
KINTOは、顧客が毎月車両代金や任意保険料、メンテナンス料金などが含まれた月額料金を支払うことで、契約期間中トヨタの新車に乗ることができるサービスです。

”所有”が当たり前に考えられた自動車において、自動車をサービスとして捉え、”利用”してもらう対象にしたサービスと言えます。


④〜製品寿命の延長〜

修理やアップデート、再販売等により製品をより長期的に使ってもらうことで継続的な価値を創出するビジネスモデルです。

製品寿命を延ばすことで、企業はブランドの向上や製品についてより多くのフィードバックを得ることができます。

【パタゴニア:洋服を長く使うプログラム『Worn wear』】
パタゴニアは、『Worn wear』というパタゴニアの製品を長く使ってもらうためのプログラムに取り組んでいます。
具体的には、使用済みのパタゴニア製品をオンライン上で取引できるプラットフォームを提供したり、ミシンを積んだトラックで各地を回って服の修繕を行ったりしてきました。
パタゴニアのWorn wearの公式ページでは「衣類の寿命をわずか9ヶ月延ばすことにより、炭素排出、水の使用、そして廃棄物のフットプリントを20%〜30%も削減できる」と記載されています。


⑤〜回収とサイクル〜

製品寿命を迎えた設備や製品のリサイクルによって、生産・廃棄コストの削減を図るビジネスモデルです。
【セブン&アイホールディングス:ペットボトルから肌着を製造】
セブン&アイホールディングスは2020年2月から、店頭で回収したペットボトルから再生糸を作り、その再生糸を一部使用した肌着『セブンプレミアム ライフスタイル ボディクーラー』を販売しています。
ペットボトルのから質の良い肌着を製造できるのは、『ペットボトルの回収量の多さ』と『回収したペットボトルの状態の良さ』によるものです。
実際、セブン&アイホールディングスは2020年度に、年間で約3億3000万本ものペットボトルを回収しています。



4・サーキュラーエコノミーの関連企業

3社を見ていきましょう。


【カネカ(4118)】

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カネカは、一般用塩化ビニール樹脂や、苛性ソーダ、発泡スチレン樹脂、成型品等を扱う化学品・素材メーカーです。
サーキュラーエコノミーで非常に注目を集めている生分解性ポリマー『カネカ生分解性Green Planet(tm)』を製造・販売しています。


〜BuySell Technologies(7685)〜

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BuySell Technologiesは、『バイセル』と『タイムレス』ブランドを通じてリユース事業を展開しています。
『人を超え、時を超え、たいせつなものをつなぐ架け橋となる。』をミッションに、出張訪問買取を中心に、自宅に眠る『隠れ資産』を潜在的なリユース市場として開拓しています。


〜ブックオフグループホールディングス(9278)〜

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書籍、CD、DVD、ゲーム、アパレルなど様々なジャンルでリユース事業を行う日本最大級のリユースチェーンをグループで展開しています。
長年、様々なジャンルの製品の『製品寿命の延長』にリユース事業で貢献してきた企業と言えます。


〜ファーストリテイリング(9983)〜

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主に『ユニクロ』や『ジーユー』といったブランドで国内・海外において衣料品の企画、販売及び製造を行なっている企業です。
『ユニクロ』では全商品をリサイクル、リユースする取り組み『RE.UNIQLO』を行なっています。
具体的には、難民への衣料支援や使われていないユニクロダウンを回収し、最新のアイテムへ作り替えることを行なっています。


経済的な価値だけを追求している企業だけでなく、経済的な価値を社会全体への価値の両方を追求する企業に投資することは非常に重要です。
むしろ社会全体・環境全体への配慮を欠くと生き残れないかもしれません。
だからそういった企業には『投資しない』という判断ができ、大事な資産を守れるかもしれません。

最後にもう一度ポイントおさらいしておきます。

【ポイント】
♦︎サーキュラーエコノミーとは、廃棄物などの無駄を富に変える循環型の経済モデル
♦︎サーキュラーエコノミーは、脱炭素社会実現に大きく貢献するため注目を集めている
♦︎サーキュラーエコノミーの市場規模は、2030年までに4.5兆ドルになる


それでは、
週末も適当に頑張り、明日からの1週間もまた適当に頑張りましょう。

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最後まで御拝読ありがとうございます。
皆様の何かのキッカケにでもなれば幸いです。
ここでは『お金』『投資』『マインド』などを書いています。
『お金』は人生の全てに関わってきますので、そこの問題を解決すれば自分も周りの人も自分の望んだ人生が送れると思いのもと書いています。
気張らず『へぇー』くらいで見て頂けたら幸いです。

🐶今回のイッヌ🐶
イッヌてなんで良い匂いすんでしょうかね。

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