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【読書感想文・私の財産告白(本多静六 著)】目的は「仕事を道楽にする」こと

Audibleで「私の財産告白」を聴きました。

本書のことを耳にすることが多くなったように思います。理由としては、現在推奨されているNISA、iDecoなどで積み立て式に徐々に資産を積み上げていく、という方法が推奨されてきており、その心構え的なことがこちらに書いてあるからなのかな、と思いました。

本書を聴いて、なるほどこの考え方は現代にも応用できる、というものが多いです。例えば、

まずは、1/4天引き貯金などで日々の節約および貯蓄に努める
続いて、余裕が出てきたら投資など貯蓄より少々リスクの高いもので運用する
最後に、リスクを冒しすぎず、やましい稼ぎ方などは持っての他である

というものです。現在までに読んできた書物からの知識と通ずるところが多く、本書が戦後間もない頃に発刊されたことを考慮して、このような財産の運用方法はかなり普遍的なものと思いました。

本書を聴いて、この意識を新たにするとともに、もっとも学んだことは何かといえば、

資産を蓄え、金銭的な余裕を得ることの目的は、「仕事を道楽にする」こと

ということです。

本書では、仕事が苦になる一因として、金銭的に余裕がないことが挙げられており、職業・仕事に精通するためには「お金を稼ぐために仕事をする」ということからの解放が必要である、という認識を得ました。

仕事が楽しければ、その向上のための努力も楽しくなり、好循環となります。お金に余裕がない場合は、辞めたい場合にやめられないというストレスができますが、十分な資産があり、稼ぎがなくともある程度、ある期間の生活が可能ならば、「嫌ならば辞めてもいい」という気持ちになれます。

結局は、お金とは、不安をなくす道具であって、稼ぐことそのものが目的ではないのだな、という認識を改めて思いました。

また、本書では、「仕事が道楽になる」境地は、絶え間ない努力によって得られることが説かれています。楽しいから努力するのか、努力の先に楽しさがあるのか、それは浅学な自分にはまだ答えはないですが、「努力し続けること」が「楽しさ」とリンクすることは最近ようやく実感できるようになりました。

その感覚になってから思うことは、確かにあまり他のことに余計な気を使わなくなりました。これが好循環の始まりではないのかな、と期待しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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