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井中蛙の映画感想53! 2024/4/26(金) 【ゴジラxコング 新たなる帝国(字幕版)】※ネタバレ注意

【ゴジラxコング 新たなる帝国(字幕版)】
 鑑賞日:2024/4/26(金) 
 視聴方法:劇場(川崎チネチッタ)

 今年は映画感想シリーズ復活を決意したものの、結局全然映画見れてないな。仮面ライダー響鬼、ビーストウォーズⅡ、ガンダムOOのYouTube配信を毎週追ってたりはするので、いずれこれらの劇場版も視聴してレビューしたいところ。

 モンスターバースシリーズは全作追ってきてるので今作は当然の鑑賞。公開初日に突撃してきました。マイナスワンから約半年でゴジラの新作が見られるとは、一度休眠コンテンツになったとは思えないほどの怪獣映画バブルが来ていて本当に素晴らしい時代だ。

 余談だけど今回人生で初めて映画の鑑賞中に尿意に耐えかねてトイレに行く羽目になってしまった。一時離席したのがコングとチビコングの出会いシーンの間で、抜けたことで全体の流れがわからなくなるほどでは無かったのが幸いだったものの、ちょっとその辺の体調的なマイナスが作品を楽しむテンションに影響してしまったのがある。

以下箇条書きで感想

・上で素晴らしい時代と書いたものの、モンスターバースも5作目、去年マイナスワンやったばっか、ここ数年特撮関連の新作も豊富ということで、どうしても映像的な「新鮮さ」を楽しむフェイズを過ぎてしまった感はある。悪く言うと「慣れ」「飽き」が来ており、ゴジラの新作が映画館でやるありがたみをちょっと実感しにくくなりつつあるのはあるかもしれない。非常に贅沢な悩みではあるのだが。

・今までのシリーズに比べると「人間パートが主体で話が進みつつ、ここぞの見せ場で怪獣が出てくる」という演出はだいぶ減り、怪獣の目線でストーリーが進行する要素が強い感じ。コングの人間臭い豊かな感情表現は見ていて面白いものの、怪獣が出ずっぱりなことでタイタンの神聖的な雰囲気や映画全体のテンションの起伏が削がれてしまっている点はやや残念。

・ギドラ、メカゴジラと敵怪獣のスケールがインフレしてきたところ、今作のスカーキングはチェーンを振り回したりとトリッキータイプでこれまでの敵と差別化を図ってきているのは良い。ややボス敵としては小粒感があるところ、さらに追加で新怪獣のシーモを登場させて騎乗させることで強キャラ感を出す演出はそう来たか!と感心した。

・ストーリーがあってないようなものなのは問題ないのだが、謎解きパートがそこまで引っ張るような内容でも無いにもかかわらずスカーキング初登場がかなり遅かったのはややダレてしまった感。

・成長した前作ヒロインがメインになる展開はちょっと前作の焼き直し感があった。あとほぼ前情報無しで突撃したところ、ジアの母親が前作の続投キャラだったかどうかを思い出すのにちょっと脳のリソースを割かれてしまったので、ネタバレに気をつけつつ適度に前情報を入れておくのはむしろ映画に集中する上では有用だと思った。

・前作からそうなんだけどクリーチャーデザイン含め世界観が全体的にコング寄りになってるのは賛否分かれそう。続編では思い切って日本版のリブート怪獣をまた出してほしいが、如何せんモスラ・ラドン・キングギドラを既に使ってしまっているから選定がたいへんだなー。

・ゴジラが地球の用心棒かつコングの格上のライバルポジションに落ち着いてる描写は良かったものの、ぴょんぴょん飛び跳ねる演出はちょっと重量感が削がれて残念だ。もう少しずっしり構えていてほしいというか。

・せっかく敵ボスがモブコングをたくさん引き連れている設定なので、敵の大群にゴジラ・コング・モスラの少数でカチこむ三國無双的な構図も見てみたかったのだけど、わりと早々にゴジコンvsスカーシーモのタッグタイマンに移行してしまったのはちょっともったいなかったかな。無重力バトルのギミックもマンネリ回避の工夫は感じられつつもあまり刺さらなかった。全体的に、演出面では前作のメカゴジラ戦の共闘→合体攻撃を超えるような燃えシーンがあんま無かったのが残念。

・ギャレゴジと髑髏島がリブート1作目、KOMで東宝オールスター集結、前作でゴジラとコングが合流と、今までのモンバスが毎回何かしらのイベント作品感があったところ、どうしても今作はよくある無難な続編感が出てしまっていた、というのが総体的な感想。

・全体的に辛口になってしまったものの、相変わらず映像の迫力では楽しませてくれるし、邦画ゴジラが社会派シリアス路線、ハリウッド版が脳筋怪獣プロレス路線という今の日米ゴジラの作風の棲み分けはかなり好意的に捉えているので、今作もヒットしてまた新作が出てくれたら嬉しいです。

前作の感想はこちら


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