経営戦略コンサルタントのちょーすです。
意外と知られていませんが、魚の骨が喉に刺さって医療機関を受診した場合、処置ではなく手術となり、手術給付金を請求することが出来ます。
手術給付金
手術給付金とは、医療保険に加入している方が、病気や怪我が原因で所定の手術を受けたときに受け取れる給付金のことです。
入院給付金は入院していることが前提条件ですが、手術給付金は入院のない外来手術であっても給付金を受け取ることができます。
なお、通院保障(通院給付金)は原則として入院後の通院に適用されるため、日帰り手術では適用されません。(がん保険の通院保障には入院の有無に関わらず通院保障を受けられる商品もあります。)
もし通常の通院でも保障を入れたい場合、傷害保険を充実させることになります。
給付額の計算方法
手術給付金は、給付額の計算方法によって「倍率タイプ」と「固定額タイプ」の2つに分かれます。
基本的には入院給付日額が基準となります。
対象となる手術
保険会社によって異なりますが、多くの保険会社では入院をともなう手術と外来手術とで別々の給付条件を設定して給付をしています。
また手術給付金の支払対象となる条件には大きく分けて2種類あり、公的医療保険に連動する約1,000種の手術と保険会社が約款に定める88種の手術となっています。
また手術であっても給付の対象とならないものとして、いくつか定められています。
同じ異物除去手術であっても、耳や鼻の異物除去は対象手術から除外されています。
喉に刺さった魚の骨を取り除くのは「咽頭異物摘出術」という手術行為
医療機関において、喉に刺さった魚の骨を取る医療行為は、診療報酬におけるK369「咽頭異物摘出術」という列記とした手術となります。
ここで言う単純なものとは鉗子で簡単に摘出できるもので、複雑なものとは間接喉頭鏡やファイバースコープが使用されるものや全身麻酔にて喉頭直達鏡下で喉頭鉗子にて摘出されるものとなります。
魚の骨が刺さっただけですが、場合によっては内視鏡手術や全身麻酔での摘出手術になることもあり得ます。
咽頭異物摘出術は前述した保険会社が定める88種の手術には含まれていないため、魚の骨が喉に刺さる可能性が高い方は公的医療保険に連動する約1,000種の手術が保障対象となる医療保険に加入しましょう。
また診療報酬が1,500点未満の手術は対象外としている保険もあるので、その場合は単純なものは対象外ですが、複雑なものは対象となります。
倍率タイプの保険であれば、外来の手術なので5倍が適用されるため、倍率タイプの入院日額10,000円の保険に入っていた場合、申請すれば後日50,000円が給付されます。
魚の骨が刺さった場合には考え辛いですが、同時に2種類以上の手術を受けた場合は、最も手術給付金額の高い1種類の手術についてのみ支払われるので、そこまで急を要しない場合は別日に受診する方が良いです。
まとめ
「魚の骨が喉に刺さったら、ご飯を丸飲みすれば取れる」という民間療法がありますが、それだと余計に症状が悪化する可能性もあります。
むしろ、「魚の骨が喉に刺さったら、すぐに医療機関へ行って保険請求」と周知すべきですね。
保険会社も魚の骨が刺さった場合の対処方法をまとめています。
しかしここにはまずは自分で取ろうとしてみて、無理だったら耳鼻咽喉科へとは書いていますが、保険給付を受けられる可能性がありますとは一言も触れてないです。
魚の骨が刺さるのが嫌な人は食べる前にしっかりと骨を除いておくのが安心です。