クリヤガワユズル

昭和の終わりに生まれたサラリーマン。音楽、文学、映画、食べ物を楽しみに生きています。真…

クリヤガワユズル

昭和の終わりに生まれたサラリーマン。音楽、文学、映画、食べ物を楽しみに生きています。真面目に働く方です。

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ここはクワイエット・プレイスだよ

 先日、ジョン・クラシンスキー監督の映画『クワイエット・プレイス』を観た。昨年のヒット作『デトロイト』やドラマ『ザ・オフィス』なんかで俳優としてクラシンスキーを知っている人はいても、映画監督として彼を知っている人は一部だったのではないか。私自身、まったく知らなかった。『クワイエット・プレイス』の前、2016年に彼が監督を務めた『最高の家族の見つけ方』は日本未公開であるし、映画狂でなければ知らないのも無理はない。 「音を立てたら、即死。」というコピーと、「『IT/イット "そ

    • しごとになるとすきなこともつまらない

       いつか、音楽で食えるようになりたい。いつか、文章で食えるようになりたい。いつか、映像で食えるようになりたい。いつか……いつか……。縹渺たる夢、目標をもってして、今の自分を奮い立たせながら突き進む。だが、いざそのものになってみると、まったくと言っていいほどに熱意もアイデアも湧いてこなくなってしまい、どこに要諦があるのかと虚しさだけが胸を埋めていくというのは珍しいことではない、多分……。この現象をなんて呼べばいいのだろう。  その昔、ポリンキーやNECのバザールでござーるのC

      • ふだんつかわないけどつかえたらカッコいいことばたち

        本を読んでいて、普段使わないけど使いこなせたら格好良く文書が書けそうな言葉に出会ったら、そのたびに足していきます。※随時更新 縹渺 ひょうびょう https://kotobank.jp/word/縹渺-613521 糢糊 もこ https://kotobank.jp/word/模糊・糢糊-397656 嫋嫋 じょうじょう https://kotobank.jp/word/嫋嫋・裊裊-293294 嫋やか たおやか https://kotobank.jp/word/嫋や

        • つかわないとわすれてしまう

           ペンを持つ機会がめっきり減って、どんどん漢字が書けなくなっている。パソコンの予測変換は偉大……そんなことはわかっているのだが、人間の能力を拡張するための文明の利器によって、もともと持っている能力が損なわれていってしまうのはなんとも皮肉である。なんて、散々言われてきたこと。しかしながら、いざ実感するととても辛いことだ。毎日文字を打ち込んでいるはずなのに、脳には全く漢字がストックされていかない。  常に答えを教えてもらいながら問題集を解くような、そしてそれに頼って何も習得でき

        ここはクワイエット・プレイスだよ

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        • ことば
          1本

        記事

          ミシェル・ウエルベック誘拐事件が観られるらしい

          4月29日から、東京は渋谷のシアター・イメージフォーラムを皮切りに全国で随時、映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル2016」が開催される。 映画、アニメ、ショートフィルムなど、数多の映像作品が紹介され、国内有数の映像アート展で今年で30回目を迎えるとのこと。ラインナップをざっと見ると、『時空の連続体』『寺山修司を掘り起こせ!』『音楽が俺をハードコアにした ポップカルチャー私史』『近さは遠さ 遠さは近さ 戦略としてのカメラ』……といったタイトルが並び、映像を観

          ミシェル・ウエルベック誘拐事件が観られるらしい