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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.143 読書 夏見正隆「ゼロの血統 九六戦の騎士」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 夏見正隆さんの「ゼロの血統 九六戦の騎士」についてです。

スクランブルシリーズの番外編スピンオフ、シリーズの主人公たちの祖父の話。

スターウォーズもそうですが、本編の前の時代とか面白いですね。

それが今の時代に繋がっていくのが。繋がってサーガになる。

第二次世界大戦の始まる前、零戦乗りの話。

天才女性パイロット鏡のお爺ちゃんも、勘が鋭くまるでガンダムのアムロのように声が聞こえてくるニュータイプのような天才w

そして満洲国の皇女とのロマンもあり、荒唐無稽だが、まさにエンターティンメントな大航空活劇!

まるでハリウッド映画か漫画のような展開で一気読みしてしまいました。

シリーズ化していて、今3巻まで出ています。




物語は、戦争前の日本、主人公は猟師の息子として育てられていた。

ある日、主人公の村が何者かたちに襲われ、父と一緒に脱出する。

父は猟師の身分は偽装で新型飛行機の重要秘密を保管していていた。

それから主人公は帝国海軍のパイロットになり、

父親が命懸けに守った九六式艦上戦闘機に乗り、戦乱の上海の上空を飛ぶ。

あるきっかけで満州国の皇女と一緒に飛ぶことに。

上海を舞台に中国軍と戦う航空大活劇の始まり。



もう次から次へと困難が待ち構えていて、襲撃、父親の死、スパイ、皇女、パイロットの適正と、てんこ盛りな展開。

自衛隊が活躍するスクランブルシリーズより、現実ではなくて良いのでもっと荒唐無稽な展開。

パラレルワールドではないですが、歴史に忠実ではなく、完全なフィクション。

近代史の歴史物ではございません。



そしてスクランブルシリーズを読んでいれば分かる通り、この主人公は友人を救うために死んでしまいます。

スクランブルシリーズで主人公の漆沢のお爺さんがもう一人の主人公鏡のお爺さんと一緒に写っている戦争時代の写真があり、自分を救うために死んだと語っています。

結果がわかっているのに、どうそこまで描いていくのかがこのシリーズの楽しみですね。

今回は上海で皇女が日本と満州とイギリスで秘密交渉をするまで。

まだ日中戦争の始まりぐらい。



源義経、織田信長、真田幸村、新撰組、坂本龍馬など歴史上の人物が出てくる物語はありますが、

大きな歴史の流れは変えれませんが、細かいところは結構エンターテインメントな話になっていますね。

まさに義経の八艘飛びや真田十勇士のように。

そんなシリーズです。

今の時代リアリティが凄く大事とされますが、やはり小説は娯楽でエンターテインメントで良いと思います。

今日はここまで。






あの大陸には、これまでいくつもの帝国が立てられてきたが、元、明、清ともつくった民族が全部違う。
中国大陸は、巨大なテーブルが一つあって、その上に無数の民族が雑居している。
その中でその時代に勢いのあった民族が全土を平定して帝国を作る。
/「ゼロの血統 九六戦の騎士」より



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