見出し画像

趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.238 映画 スコット・フランク「誘拐の掟」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 スコット・フランクの「誘拐の掟」 (2014/米)についてです。


「リーアム・ニーソン映画」と言うジャンルがあるような気がする。

強くて渋いおじさんリーアム・ニーソンが戦う、スタイリッシュでリアリティ溢れるアクション。

刑事や探偵や元スパイで静かで頭が良く武闘派そして過去に何か悲しい出来事があったような影を引きずっている。

飛行機や電車など舞台は変わりますが、なんだか皆同じに見えてしまう。

けど、その渋さがたまらなくカッコ良くで、またリーアム・ニーソンか!と思いながら喜んで見てしまいます。

有名な作品として「シンドラーのリスト 」や「スター・ウォーズ」などもありますが、

やはり「96時間」から渋くて強いおじさん枠というものにスポッとハマり、
次々と出演しています。

今回もまさにその枠。元刑事の探偵が連続誘拐犯人を追い詰める作品。

今年で70歳になるのも驚きですが、そろそろ体力的に心配なんですがw

まあ92歳のイーストウッドもまだ頑張っているので、できるまで続けてほしいとも思いますが。



物語は、元刑事の探偵が主人公。アルコール依存症の集会で知り合った麻薬中毒者から弟を助けてほしいと依頼がある。

弟に会い話を聞くと、妻を誘拐され身代金を払ったのにバラバラに殺害されたという。

その誘拐犯を探してほしいと頼まれるが、その弟が麻薬ディーラーだと聞いて一旦は断るが、結局は依頼を受けることになる。

街で聞き込みを開始すると、2人組の男がバンで女性乗せているところを目撃されている。

類似の事件を図書館で調べていると、そこで路上で暮らす頭の良い黒人少年に出会う。

その天才少年は主人公の助手になろうとまとわりつき、仕方なく使うことに。

2人は女性二人の誘拐事件にたどり着き、その女性の遺体の一部が墓地で発見されたことを突き止める。

墓地の管理人を怪しく思い、彼の部屋を捜査すると殺された女性の日記や写真が出てきて問いただすと、麻薬取締局の人間と組んで彼女を誘拐する手伝いをしたと告白したが自殺してしまう。

警察に通報できない麻薬ディーラーの家族だけを狙う、麻薬取締局の犯罪。
ただ人質を生かさずバラバラにしてしまう猟奇的な犯罪。

主人公の探偵と天才黒人少年は色々調べて、犯人像を絞っていく。
猟奇的なサイコな犯人たち。

ある日少年が怪我をして病院に運ばれたとき、探偵は彼は血液の病気だと知る。
探偵はなぜ刑事をやめて探偵になったのかその経緯を語る。
ある日バーで飲んでいる時に、通報があり犯人を追っかけて銃を使った時に通行人の少女に当たってしまい死なせてしまって警察を辞めたと。

二人はお互いのことを話し、仲良くなっていく。

新たに麻薬ディーラーの娘が誘拐され、その手口から今までの犯人と目星をつけ
犯人たちの要求に強気に出て、生きている娘と身代金を直接交換するように交渉をする。

人質交換の時に身代金が偽札だとバレて銃撃戦に。

犯人たちはバンで逃げてしまう。

待機しているように言っていた黒人少年がいなく、犯人たちのバンに忍び込んでいて隠れ家の場所を主人公に伝える。

隠れ家にたどり着いた主人公と妻を殺された麻薬ディーラーは犯人たちを捕まえ、
警察に突き出すか、復讐するか、夫に委ねる。

少年を送り、隠れ家に戻ると麻薬ディーラーは殺されていて襲撃を受けるが、格闘後犯人を射殺する。

朝になり、彼の部屋で黒人少年は寝ている姿を見てホッとし自らも眠る。



原作があるので、脚本もしっかりとしている。

そこに渋いリーアム・ニーソンが主人公。

映像も質感があり良い。

猟奇殺人事件を扱うのに、少年との交流もありその部分は救われる。

主人公も過去のトラウマがあり、少年も病気と貧困がある。

もうこれぞミステリー、ハードボイルドの世界。

まさにリーアム・ニーソンにピッタリの骨太なお話。



ただ、如何せんあまりにも真っ当なミステリーハードボイルドアクション映画。

どんでん返しはほとんどなく、犯人も主人公ものすごい深みもなく、

被害者が通報できない麻薬ディーラーというだけ。

けど激渋なリーアム・ニーソンだから見れる映画かもしれません。

この渋い路線のリーアム・ニーソンずっと続けてほしい。

今日はここまで。



「同情は要らないからな」
主人公(リーアム・ニーソン)が警察を辞めた理由を話した後、黒人少年にいう台詞
/「誘拐の掟」より









この記事が参加している募集

#映画感想文

68,495件