趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.155 読書 伊坂幸太郎「ホワイトラビット」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は読書 伊坂幸太郎さんの「ホワイトラビット」についてです。
自分が読んだ伊坂作品はこれで16冊目。
伊坂さん久々に読んだが、やはり読みやすく、面白く、どんでん返しがある。
伊坂さんは昔10冊ほど一気に読んで熱が冷め、それからたまに読むようにしている。
読書に疲れたら、彼の作品でリフレッシュするのも良いかもしれません。
話は割とよくある人質籠城モノ。
そして伊坂作品のメインキャラである黒澤が登場する。
話の中で「レミゼラブル」が出てくるが、自分も読むのに5年ぐらいかかりそう。
でも読んだらより楽しめたかもしれない。
・
物語は、主人公は犯罪組織の誘拐グループの一員。
しかし組織に自分の妻を誘拐され、ある条件を出される。
組織の金を奪って逃げた男を生捕りにしてこいと。
必死に捜査をしてその男に反撃に遭いあと一歩で取り逃してしまうが、うまく発信器をカバンに忍び込ませる。
位置情報を探っていくとある住宅街の一軒家にいることがわかる。
家に忍び込むとその男は死んでいた。
家にはその男と口論になって殺してしまった青年と、空き巣に入った泥棒黒澤がいた。
生きたまま連れてこいと言われたのに死んでしまい、妻の安否を心配するところに
泥棒の黒澤はある妙案を思いつく。
偽の人質立て篭もり事件を作って、マスコミにニュースにさせ、主人公が身動きが取れないことを犯罪組織の人間にわからせる。
その人質立て篭もりをなるべく長引かせ、その間に奥さんの監禁場所を探すという。
ここから人質立て篭もり事件としてまた二転三転と話は転がっていきます。
・
いや〜本当面白い。とにかく伊坂さんはストーリーを転がしていくのが上手い。
二転三転、どんでん返し、時間軸のずれ、いろいろな物語のオマージュ、そして伏線回収。
もう伊坂作品はこれ!っという感じですね。昔から変わりません。
どんどんそのテクニックが超絶に上手くなり、テクニックそのものががもう作風に、伊坂さんそのものに。
もう誰も追い付かない唯一無二の伊坂ワールドに。
面白いのにあまり記憶に残らない、けどそのテクニカルで軽いタッチがとても居心地が良いんです。
これからも読書に疲れたら楽しい伊坂さんの本を読んでリラックスします!
今日はここまで。
「そういう無駄なところが、物語を豊かにするんだから」
P.205 「ホワイトラビット」より