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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.074 読書 佐々木譲「巡査の休日」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は読書 佐々木譲さんの「巡査の休日」についてです。

佐々木譲さんの「道警シリーズ」第四弾。

今作は婦人警官小島百合さんが主人公。

よさこいソーラン祭りを舞台に事件が起こる。

いつものメンバーの佐伯さん、津久井さんも各自事件を追っていく。

よさこいに出場する女性を警護するために、婦人警官の小島百合さんがダンスチームに入るところは意外な展開で胸熱になりましたw

このシリーズの個々の作品が本当にレベルが高く面白い。



物語は、現金輸送車の強盗事件が起こり、犯人の一人に前回ストーカー事件で婦人警官の小島百合に発砲された犯人が浮上する。

その犯人は撃たれた治療中に病院を脱走し指名手配されたまま1年が過ぎていた。

そのストーカー事件で被害者になった女性の元に不審な脅迫メールが届く。

もしかして1年前のストーカー犯人からのメールなのか?再び小島百合は被害者の女性の警備につくことに。

その被害者の女性はよさこいソーラン祭りの踊り手だった。それも一番前で踊る花形。

仕方なく小島百合はよさこいのチームに入って警護に当たる。

他の警察のメンバーの津久井はそのストーカー事件の犯人を追う。

同じく警察のメンバーの佐伯はまた別の大きな事件を追っていく。



警察データを調べたり格闘技の達人でストーカー犯人に発砲もできる婦人警官の小島百合さんが、場違いなよさこいの踊り手の中に入るところが楽しい!

流石に数日で踊りを覚えられないので、後ろで旗を振る係ですがw

よさこいソーランって北海道では風物詩になる程有名なお祭りなんですね。

そしてチームがあって大きなところでは百人以上のメンバーがいて、予算何千万もかけてプロの踊りの先生までいるなんて。

もう遊びレベルではないですね、本気な踊りの大会。

そんな大規模なお祭りいつか見てみたいものです。

そして前回も洞爺湖サミットがあったり、今回のよさこいお祭りのように

タイムリミットがある大きなイベントがある展開はハラハラして面白いですね。

ついにお祭りが始まり何十人の覆面警官が被害者の女性を囲んで、犯人はどこからくるんだとドキドキする展開。

それでも犯人からのメールが来て近くにいるとわかっているのに、姿が見えない!

津久井さんも犯人を追っかけているので、違う方面からの描写もまたこの事件を立体的に表していますね。

警察もので一番面白い展開です。

佐伯さんは北海道警察全体の汚職事件を追っていて、あまりストーカー事件と関係ないですが、

この複数の事件を絡ませていくのが佐々木譲さんの得意分野なので、まあシリーズ全体の世界観が大きくなり良いと思います。

題名が「巡査の休日」とありますが、警察の皆さん休みなく事件を追っていて、

読んでいて休みないじゃんと思っていたら、最後の最後に事件が解決してやっと休日がもらえて良かったですねw

小島百合さん踊りまでできるようになったらもう最高じゃないですか!

お互い好き同士なのに微妙な距離のある小島さんと佐伯さん

佐伯さん頑張らないとこんな良い女性なかなかいませんよw




新宿歌舞伎町とか、新大久保とか、そういうエリアの空気を吸ったことがあるかどうかは、自分の仕事にもまちがいなく役に立ってくるはずだ。
そのような体験は、何か不可解な事件が起こったとき、想像力を引っ張り出すためのフックとなる、たぶん。
/P.301「巡査の休日」より。












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