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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.005 読書 ジェフリー・ディーヴァー「限界点」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は小説、ジェフリー・ディーヴァーの「限界点」についてです。

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ちょうど先ほど読み終えました。

ジェフリー・ディーヴァーは毎回ジェットコースターの様に二転三転として面白くすぐ読んでしまいます。

面白すぎて夢中に読んでしまうところが良い面であり、あっという間に終わってしまうのが残念な面でもあります。

ジェフリー・ディーヴァーは71歳、アメリカのシカゴ出身、ミステリー、犯罪小説で知られている。

自分が過去に読んだ作家上位の4位に入るほど大好きな作家さんです。

今まで34冊。

短編やシリーズ以外は大体上下巻なので冊数は増えてしまいますがw

やはりリンカーン・ライムシリーズとキャサリン・ダンス シリーズですね。

リンカーン・ライムシリーズは映画「ボーンコレクター」で有名になったシリーズで、

四肢麻痺の元科学捜査官リンカーン・ライムと元モデルの女性捜査官アメリアがコンビのシリーズ。

主人公が全く体が動かせないが、物凄い推理力と科学捜査で事件を解決していくのは本当に楽しいです。

もう毎年このシリーズが出るのが(ハードカバーは重いので文庫本が出るまで)楽しみでしょうがないです。

今までシリーズ12の「スティール・キス」まで読んでいます。

キャサリン・ダンス シリーズは”人間嘘発見器”のいかなる嘘も見抜く尋問の天才女性捜査官のお話。

こちらは女性が主人公なのがまたリンカーンライムとは違って良いですね。

さてそんな大好きなジェフリー・ディーヴァー、

今までシリーズ以外では短編の「ポーカー・レッスン」しか読んでいませんでした。

なかなかリンカーン・ライムシリーズとキャサリン・ダンス シリーズが待ちきれないので、

シリーズ外・単独作品を読んでみようと今作を選びました。



「限界点」の物語は 警護官の主人公。ある事件に巻き込まれ命が狙われている警察官を暗殺から守ることに。

暗殺者は主人公の上司を殺した凄腕の殺し屋。拷問が得意で必ず情報を吐かせそれから殺す。

自宅からその警察官と家族をセフティーハウスへ移送しようとした時いきなり狙われた。

プロ殺し屋とプロの警護官との頭脳戦が始まる。

もういきなり襲われて、それも単に暴力で襲ってくる犯人ではなく、あらゆることを使い頭脳プレイが怖いやら面白いやら。

警護官が守るべき対象者やその家族を連れての”逃走劇”なので面白くないわけはありません。

ただ今作は今までのジェフリー・ディーヴァーと違って主人公の一人称で語っていくのが新鮮でした。

主人公の内面がわかりやすく、臨場感がありますね。

ただいつものジェフリー・ディーヴァーだと主人公と犯人と交互で語っていき、その両方の心理戦が魅力でしたが。

今回はその一人称が逆に犯人が謎めいていて面白いですね。

逃走しながら犯人たちがなぜ自分達を追ってくる理由を探っていくと

話は二転三転するので下手したら四転五転するので、

嗚呼いつものジェフリー・ディーヴァーだとニヤニヤしてしまいます。

印象的なのは3つほど。

犯人の拷問方法。足の指を紙やすりで!!!!!

そんな手軽な方法で・・・。道具もどこでも手に入る。

100%吐く、その痛みに誰も耐えられないと。

もうその描写に思わずのけぞるほど怖いですね。


そして主人公の相棒が凄腕のコンピューター使いの女性調査官。

これって「24」のクロエ的な存在w

この動く人と調べる人のバーディーって一番良いパターン。

そして主人公の趣味がボードゲーム。ゲーム理論とか出てきます。

そのゲームで培ったことが犯人との頭脳戦で役に立ちます。



娯楽小説として人気シリーズではないですが、十分面白い作品でした。

ただ面白ですが、主人公のキャラと犯人のキャラが少し弱いですね。

やはりリンカーン・ライムシリーズとキャサリン・ダンス シリーズが好きと再認識できました。

もしかして小説って、どんなに筋が面白くても、やはりものすごく際立ったキャラクターがいる方が人は惹きつけられるのでしょうか?

ホームズやポアロやルパンや金田一耕助や明智小五郎やリンカーンライムやキャサリンダンスの様に。

今作の警護官コルティももしシリーズ化すればもう少しキャラが立つでしょうか?

そうなるのを期待します。



「幸運」と私は静かにくりかえした。私がぜったいに信じないもの。
/P.236 ジェフリー ディーヴァー「限界点」上巻  より




























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