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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.199 映画 ジョセフ・コシンスキー「トップガン マーヴェリック」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ジョセフ・コシンスキー「トップガン マーヴェリック」(2022/米)についてです。

3年ぶりに映画館に行きました。

ハリウッド映画はやはり大画面で音の良い映画館で観るのが楽しい。

また映画館に行くのは、外に出かけて、一緒に食事もして、ポップコーンやパンフを買って、ただ映画を見るだけでない”体験”です。

それがコロナ禍でなかなかできなかったので、ようやく行けて良かったです。

そしてこの映画トップガンの36年ぶりの続編!

単に新作ハリウッド映画だけでない、いろいろな感情も入っています。

もうおじさんには涙腺が最初から崩壊してしまいました。

もうカワサキのバイクやケニーロギンスがかかるだけでたまりませんでした。

ただ懐かしいあの80年代を思い出すだけの作品ではありません。

最初の監督トニースコットはいませんが、今ノリに乗っている映像派の監督ジョセフ・コシンスキーが起用されいます。

「トロンレガシー」「オブリビオン」「オンリーザブレイブ」。映像派の静かな美しい作風の監督ですが、今回はトニースコットに敬意を表し、オマージュ的なテンポのいい迫力のある映像を見せてくれました。

グリーンバックではないではない、実写でのど迫力の映像に、まさに今現在の最高技術の映像作品になっています。

そしてトム。

もうトム・クルーズなしではこの映画はありえません。

60歳近くなのに、若々しい姿に、驚きと感動を抱きました。

スターってこういう人なんだなと。

映画芸術ではない、CGのマーベル作品やロードオブザリングとも違う。

これぞ迫力満点の実写ハリウッド映画を本物のスターがものすごくお金をかけて作り上げた。

ちょっと遅れましたがようやくこの”トップガン祭り”に参加できました。



物語は、主人公はピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐(トムクルーズ)は海軍の歴史の中でも敵機撃墜記録を持つパイロット。

本来ならその戦歴から将官になってもおかしくないが、ひたすら現場主義を貫き、上官の理不尽な命令にも背き、何度も問題を起こして、今は極超音速テスト機のパイロット。

マッハ10以上が出ないのでこの計画が凍結されそうになる。上官が計画凍結を言いに来る前に独断でテスト機を離陸させ、見事にマッハ10を超えるが、それ以上に記録を伸ばそうとしたため飛行機は壊れてしまう。

テスト機を壊してしまった責任で飛行禁止や軍隊をさらなければいけないところを、かつての仲間今は太平洋艦隊司令官アイスマンの要望で、かつて自身が配属されていたノースアイランド海軍航空基地へ教官として30年ぶりに行くことになる。

ちょうどその頃ある敵国がウラン濃縮プラントを稼働させようとしていて、それを破壊するために特殊作戦が計画されていて、マーヴェリックはその作戦を実行するトップガンたちを選抜し、訓練するために呼ばれた。

この作戦は敵国の強力な防空網を避けるために、レーダーに引っかからないように峡谷を超高速で超低空飛行で進み、地下にあるプラントをピンポイントで爆撃しなくてはならない。

ほぼ不可能な作戦。

しかし核兵器が完成されてしまう前に必ずやらなくてはいけない。

マーヴェリックは選抜された優秀な若いパイロットの中に、かつて友人で事故で亡くなったグースの息子がいることに困惑する。

グースの妻に息子が軍人にならないようにと約束されて、海軍への志願書が受理されないように工作をしていた。父の事故死のとき一緒に乗っていたマーヴェリックに一方的な恨みを持っていた。

マーヴェリックが厳しい実戦訓練を若いパイロットに課すが、なかなかうまくいかなく、グースの息子との確執も広がるばかり。

闘病中のアイスマンは悩むマーヴェリックを呼び出し、「過去を忘れろ」と助言するが、その数日後息を引き取る。

アイスマンの後ろ盾を無くしたマーヴェリックは、若いパイロットたちが作戦時間内に実行できないことを理由に、教官職を剥奪されてしまう。

マーヴェリックはグースのような犠牲は出さないために自ら作戦に参加することを決め、作戦が成功することを証明するために勝手に戦闘機に乗って時間内にデモンストレーションを成功させる。

上官も若いパイロットたちからも信頼を得て、作戦の隊長に抜擢される。

そして作戦当日。選抜された若きパイロットたちとマーヴェリックを先頭に特殊作戦飛行隊は敵国のプラントへ飛び立つ・・・。



物語はシンプルで破綻のないパーフェクトなシナリオ。

トム・クルーズが教官になってトップガンに戻ってきて、若いパイロットを鍛え、その中に死んだ友人の息子がいて軋轢で葛藤する。偉くなったかつての友人がいろいろと支え、昔の恋人とも恋が再燃する。結局はトムクルーズが隊長になり作戦を実行する。

もう完璧。

最後トムクルーズ無双になるのはまあエンターテイメントとしては仕方がないが、

それまでの死んだ友人の息子との葛藤がずっと続き、単なるお気楽アクション映画でもない。

物語も良いが、やはり映像もすごい。

今の時代グリーンバックでCGを使ってどんな映像も撮れるが、今作は実写にこだわっていることがすごい。

俳優にも何ヶ月も飛行訓練をしてもらい、実際の戦闘機に高性能の小型カメラをつけて撮影している。

Gで顔が変形して、コックピットの背景が回転したり、ビュンビュン流れる。

頭では理解できますが、これを撮影するのはめちゃくちゃ難しい。

それをやりきった俳優やスタッフの労力に頭が下がります。

どんなにCGが発達しても”実写”にはまだ叶わないことを、トムは実証してくれました。

カワサキのバイクに乗って、プロペラ機を愛して、古き良きものを大事にする。

いつか戦闘機は無人になり、パイロットたちは必要じゃなくなるかもしれない中、

屹然と本当に大事なものを見せてくれたトムに感謝。

今日はここまで。



「考えるな、行動しろ」(Don’t Think,Just Do)
/「トップガン マーヴェリック」より












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