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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.193 映画 ロバート・アルドリッチ 「ロンゲスト・ヤード」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ロバート・アルドリッチの 「ロンゲスト・ヤード」(1974/米)についてです。

刑務所内で看守のアメフトチームの練習相手のために囚人チームが結成され練習試合が行われる話。

まあ、刑務所映画は大体ハズレがなく面白い。

そして監督も男臭い映画を撮らせてらピカイチのロバート・アルドリッチ。「特攻大作戦」など骨太で男たちが戦う作品が多い。

主演はこれまた男臭いバート・レイノルズ。トランザム7000やキャノンボールなどが有名です。口髭が印象的ですね。今回は刑務所に入ると髭を剃るんです!

題材、監督、俳優と見事に合致している作品で、人間ドラマがとても面白いが、
特に凄いのは、後半30分以上見せるアメフトシーンだ。

アメフトをあまり詳しくないが、それでもちゃんと面白く見せているのが見事です。

そうそうこういう部分を手を抜かず、ちゃんと描くところはハリウッドスポーツ映画の得意とするところですね。

けどさすがに30分以上はちょっと長いかも。

長いからこそ、この映画は名作になったと思います。



物語は、アメフトのスターだった主人公(バート・レイノルズ)が女性問題から車の窃盗犯として逮捕され、刑務所に収容されました。

この刑務所は看守のアメフトチームがあり、所長はチームを強くしようと、元アメフトスターの主人公に力になってほしいと頼む。

しかし刑務所の看守長はプロアメフト選手でスターだった主人公がコーチになると
自分の地位が危うくなるので、所長からの要請を断るように痛めつけます。

看守長の言いつけ通りにコーチを断ると、所長は怒り彼を過酷な重労働に。
仲間と共にその労働を耐えますが、

ついに所長からの説得と折衷案で、看守チームの練習相手に囚人チームを作ることに。

その日から主人公は刑務所内で囚人チームの選手を探します。

刑務所内は喧嘩自慢や力自慢がいっぱい。

練習試合で看守と戦えると、次々と選手が集まります。

ただ、凶悪で力自慢ばかりでしたが、素人なのでなかなかアメフトができません。

主人公はいろいろな練習方法で彼らを鍛え上げてきます。

いろいろな事件はありましたが、練習試合が始まりました。

アメフトのスターの主人公の作戦のお陰で、看守チームにリードするゲーム展開。

ハーフタイムに所長から負けないと、殺人犯に仕立て上げ刑務所から出られないようにすると脅される。

仕方なく主人公は行為にミスをして、看守チームがリードするようにする。

ただ囚人たちを傷つけないと約束したのに、看守たちは酷い暴力で囚人たちを痛めつける。

主人公はそんな状況に奮い立ちゲームに戻り、最後逆転を狙います。

果たして勝利できるのか・・・・。



最後看守チームに負けないと罪を着せられて何年も刑務所にいることになる。

しかし人生の中で本当の誇りを捨てない選択も大事だと、あまりにも当たり前のことをストレートに見せてくれる。

ラストのバート・レイノルズの姿は本当に輝かしく素晴らしい。

例え後何年も刑務所に過ごすことになっても、誇りを捨てなかった彼は、彼の人生の中で勝利者だ。

自分でもこういう行動が取れるのでしょうか。自分の誇りを捨てずに。

70年代アメリカンニューシネマが出てきて、新しい映画が出てきた頃、こんなに直球な映画を作るなんて、ある意味すごく気持ちが良い。

そして今の時代でもこの輝きは失われていません。

今日はここまで。

主人公「所長をぶん殴ったことを後悔してないか?」
老囚人「後悔なんかするわけないだろう」
主人公「靴持ってこい!」
かつて所長を殴ったことで30年間刑務所から出られずにいる老囚人の一言
/「ロンゲスト・ヤード 」より








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