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企業の情報発信は受け手側(オーディエンス)がいてくれてこそ。

この記事の主題ではないけれど、「#エゴサーチはライターにとって欠かせない市場調査」は企業にとっても同じだよなあ…と思いました。少し長いけれど、引用します。

エゴサーチはライターにとって欠かせない市場調査
そしてもうひとつ。
これもきっと多くのライターがやっていると思うのだが、ライターは読者の方の反応をみるため、エゴサーチをすることが多い。
自分の記事のURLやタイトルで検索をかけ、どんなコメントがついているのか調べるのだ。
そこで共感が多ければ「よっしゃ!」と拳を握りしめるし、まちがいの指摘があれば謝罪・訂正をする。
批判も、一理あるものはちゃんと受け止め、今後に生かす。エゴサは、ライターにとって市場調査みたいなものだ。
どんなものがどういうふうに受け入れられているのか。顧客の声はどうか。次はどうするべきか。
そういったことをサクッと確認できるのがエゴサーチなわけだ。
だから、個人的にエゴサーチはあんまり好きではないけど、毎回やる。
エゴサーチを「自意識過剰」「わざわざ見にいくなんて」と考える人もいるけど、発信してる側からしたら、自分の商品の評価を確認するのは当然なのだ。
がしかし、タイトルも記事URLもないスクショでの拡散だと、そういったコメントが追えなくなる。
せっかく多くの人の目に留まったのであれば、感想を知りたくなるのがライターの性。
とくに、事実誤認の指摘や専門的な視点からの補足などは見逃したくない。
今後に活かすためにも、ライターとしては、拡散時は記事URLをぜひとも載せてほしいと思うのだ。
https://blog.tinect.jp/?p=6902

自社の製品やサービスについて、「何を言われているか/そもそも言われているのか」は企業にとって大切な情報だし、市場調査ですよね。

たまに、企業から SNS活用の相談をいただきますが、たいてい出るのが「炎上怖い…」という心配。

まず、その前に見られません。
無人島のチラシと一緒。
BtoBは月のチラシと思った方がいいかもしれません。

それより、自社の製品やサービスについて、「何も言われていない」という状況がほとんどだと思います。炎上や発信を心配する前に、その状況を心配しましょう。

自社製品やサービスについて、「そもそも何も言われていない」という悲しい状況を把握するためにも、SNSは役にたちます。

発信のルールを心配する前に、やるべきことは商品やサービスの「選ばれる理由」の言語化だったり、ターゲットの修正だったりするかもしれないので。現実把握がまず大事。炎上の心配なんて十年早い(言い過ぎ)。

1年前に比べると記事に関わる当人の1ツイートだけではわりと伸びなくて、読んでくださった方のツイートが積み上がらないと伸ばすの難しいなぁと感じております、特にビジネス系の記事。逆にエンタメ系の記事はディスカバーで爆発的に伸びて驚くことが多い。

上記のまこりーぬさんのツイートも、「そもそも何も言われていない」状況だと厳しいと同義だと思います。

「何を発信するか?発信ルールは?」ばかり気にする企業は多いですが、全部受け手不在の自己都合ですよね。そもそも、ただ発信しても何も起きません。発信は手段に過ぎない。

企業のSNS活用を検討する際に、「何を発信するか?」「NGは何か?」の社内ルールから話し合うケースは多いですが、まず役に立ちません。そして、それで始まったSNSは続かない。

「自分たちが提供できる価値は何か?」「どんな人の役に立ちたいか?」の視点で考えた方が健全だし、継続すると思います。

企業の情報発信は受け手側(オーディエンス)がいてくれてこそ

特に、大抵のBtoB企業は受けてくれる方(オーディエンス)がいません。それは仕方のないことです。そんな風にユーザーとコミュニケーションしてこなかったし、社内のスタッフにもその価値を提示してこなかったのだから。

「受け手がいない」という厳しいが確かな現実をまず把握する所から始めて、一歩ずつ行きましょう。くれぐれも自分都合での発信を考えず、受け手側(オーディエンス)を知ることから。

最後にミルボンのブランド戦略統括マネージャー竹淵さんのツイートを引用します。どれも肝に命じたい内容です。

ブランディングというと「ブランドムービーを作って、広告をやって…」と一見華やかそうに見えますが、大切なのは
『顧客からどう意味づけされてるのか?』
『顧客にどんな価値を提供できるか?』
この両面に向き合い真摯にサービスや商品を磨き、それを伝えていくこと。やることは地道なものです。
「ブランド」は商品や広告のみで成り立つのではなく、働いてる社員や店舗、そして愛用しているお客さまも含めてが「ブランド」になります。なので、ブランディング=発信力を高めることに意識がいきががちですが、自分たちは何者か?何を提供できるか?に地道に向き合うしかない。近道とかないです。
自社でもパートナーでも「ブランド」に携わる仕事についたらまず何をするか? ひとつは脈々と受け継がれてる文化や哲学を知ること。今だけ見ても理解は深まりません。もうひとつは、お客さんから見た「ブランド」を知ること。愛用してくれてる人の頭の中の想起を知ることです。まずは調べるから始まる

竹淵さんが繰り返し教えてくれているのは

・顧客からどう意味づけされてるのか?
・顧客にどんな価値を提供できるか?
・自分たちは何者か?を知ること
・お客さんから見た「ブランド」を知ること
・まずは調べることから

です。シンプルだけど、重要なこと。

「何を発信するか?発信ルールは?」を話し合う前にやるべきことはこちらです。まずは調べることから。知ることから。お客さん(オーディエンス)を。オーディエンスから見える自分たちを。

「知ること」は「自分都合の発信」の対極にいます。発信について考えるなら、まずはそこから。


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