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採用サイトで「私たちがダサいと思うこと」を掲載してみたい。

ダサいという言葉はあまり使われなくなりましたが、仕事をする上でけっこう大切な価値観だと思っています。意識高い系みたいな気持ちはそれを生み出したり維持するのが大変だけど、「こういうことしたらダサい」という気持ちは元々持っている価値観だし、自分の行動を律してくれたりするんですよね。

「陰口をいうのはダサい」とか「電話が鳴っているのに出ないのはダサい」とか「偉そうにするのはダサい」とか「マウントを取るのはダサい」とか。別に大したことじゃないんですが、「そうしなければならぬ」と義務で行動するより「だせえから自分はやらない」と判断できた方が実務的だとぼくは思っています。

伊丹十三が「美的感覚とは嫌悪の集積である」とエッセイで書いていました。中学生時代のぼくはふーんとしか思わなかったけれど妙に頭に残っていて。大人になってからは「そういうことかもなあ」と思うようになりました。ダサいことをするのってダサいですもんね。ダサいと思わないのが何よりダサい。

と、ここまで考えると「企業の採用活用に応用できるんじゃないか?」と思うわけです。多くの企業は相変わらず「求める人物像」や「先輩の声」とかをキラキラモードで出していますが、もうそんなの誰にも響かないし届かないですよね。学生側が信じていないのは当然ですが、企業側も信じていないのが致命的です。じゃあ何のためにやるんだ。

せめて「これは本当です」と企業が胸をはって言えるものを出そうよと思うわけです。だから、「私たちはこういうことをダサいと思っています」というコンテンツが出せたらいいですよね。キラキラ記事より届くだろうし、ブランドプロミスになるし、就活生との共感を探るマッチングポイントにもなる。

「ダサいと思うこと」の提示がその企業の価値観やカルチャーを伝える手法になりうる。美的感覚とは嫌悪の集積なので。

ということで例を作ってみました。採用サイトでこんなページがあったら詳細を読みたくなりませんか?ぼくはなります。何なら共感してしまう。どこかの企業がやってくれないかしら。

ダサいと思うことの例

  • セクハラとかモラハラとかマウントとかマジダサい

  • やりたいことを応援できないのはダサい

  • 偉そうだったり機嫌悪そうにするのはダサい

  • 上司がルールを守らないのは本当にダサい

  • アリバイづくりみたいな仕事はダサい

  • 陰口を言うのはダサい

  • 言ったことをやらないのはダサい。特に上司ならなおさらダサい

  • 外部ツールや外部環境のせいにして思考停止になるのはダサい

あなたの会社なら何て書くでしょうか?自分なりに考えてみたり社内でコメントを募ったりするのも楽しいですよね。これまで見逃してきた自分たちの発見もあるかもしれない。よかったらお試しください。

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