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スキルマップを作ったら、『金儲け』について改めて考えた。

制作ユニットのMさんが紹介してくれて、メンバー皆でスキルマップを作ってみました。

スキルマップ

スキルマップ

同僚のマップを見て、「そんな自己評価だったんだ」と意外に思うことも多々あるので、メンバー間のコミュニケーションツールにいいですね。

印象的だったのは『金儲け』の置き場所が、ぼくは同僚たちと大きく違うらしい点。ぼくは『金儲け』を右上のポジティブエリアに置いています。一方、同僚はマップの真ん中か、左下付近のネガティブエリア。

スキルマップ_金儲け_拡大

この違いは何だろう…と聞いてみたら、皆は『金儲け』を自分事として捉えていて(金儲けに興味がない/金のためにやっていない)、ぼくは自社利益として捉えていました。定義のズレですが、この違いは面白いと思いました。
普段、話題にしないでも済む部分やテーマってどうしてもありますよね。でも、実は社内文化に関わる大切な部分だったりもして。

共有前提でのスキルマップを初めて試しましたが、そういった定義・意識・考え方の「違い」を相互に把握して、コミュニケーションするツールとしても役立ちそうでした。

ぼくにとっての『金儲け』とは

ぼくが考える『金儲け』をシンプルにいえば、下記2点にまとまります。

『金儲け』とは
1.
自社利益を創出すること
2. そのための手段を作り、実行すること

ぼくにとって『金儲け』とは上記の目的と、それを達成するための活動全般を指します。

上記2の「そのための手段」には下記の5項目が入るイメージです。

『金儲け』の手段
1. 顧客の課題を解決できる手段・手法を作る
2. 課題を共有できる顧客と出会う手段・手法を作る
3. 顧客に価値を理解してもらう環境を作る
4. 価値への対価を自分たちで決められるようにする
5. 顧客が感じる価値と見合っていれば対価を戴く

ぼくが所属するJBNはWeb制作会社であり、基本的にオーダーメイド的な制作手法を取っています。大量生産メーカーではないので、自社利益を創出するために一番合理的な方法が顧客の課題解決であり、成果創出だと思っています。コア・コンピタンスを何とするかは業種業態によって可変です。

「よくそこまで顧客のためにできるね」という問い

Web制作において、ぼくは「絶対成果を出す」を社内外にしつこく言いますし、実際かなりこだわります。「よくそこまで顧客のためにできるね」とたまに言われますが、ぼくにとっては少し不思議な問いです。

ぼくのプライオリティーは自社利益の創出です。人によって様々でしょうが、ぼくはこれが一番分かりやすい。

そして、自社利益を左右する/貢献する要素は2点に絞られると思っています。

自社利益を左右する/貢献する2要素
1. ニーズ
2. 値付け

ニーズは当然ですよね。無かったら仕事が生まれない。ただ、ニーズがあったとしても低価格な内容だと利益に貢献してくれません。「高いお金を出してもほしい」というニーズが必要です。

値付けの重要性

値付けは「顧客が感じる価値」を金額にして可視化するための重要なコミュニケーションです。自社利益を最大化するためには「自分たちが値段をつけられる能力・実績・評価」が必要不可欠です。

工数や時間で見積もりを作るケースがありますが、本質的にはあまり意味がないと思っています。顧客が支払うのは価値に見合った対価であり、工数やかかった時間ではない。

(包丁を買う時に、工数や時間を気にして値段を見る消費者はいません。彼らが購入時に検討するのは「よく切れそうか」「使い勝手がよさそうか」「信頼できるメーカーか」といった自分にとっての意味と、値段のバランスが取れているかです)

だからといって工数や時間が意味がないというわけではありません。とても重要な要素です。値付けで大切なのは工数や時間の「意味」と「価値」をきちんと付けることです。

この工数だと3時間だから3万円
ではなく
Aの成果を出すために、Bが必要で、それに3時間かかる。よって3万円
でなければ顧客には伝わりませんし、対価を検討できません。

工数や時間を洗い出しても値付けになりません。作業的にはまだ半分です。値付けをするためには工数や時間に「意味」と「価値」をつけなくてはいけません。そして、「意味」と「価値」を付けてくれるのが「それまでの成果実績や評価」です。

補足すると、自社スタッフが生み出してくれた物(デザイン、コーディング、ディレクション、撮影、取材、ライティング、画像処理、戦略策定、サイト設計、システム設計、ユーザーインターフェース設計、SEO対策などなど)に対して正当な価格を値付けするためには「工数や時間」ではなく、「意味と価値」の可視化が必要だと思っています。

「どれだけ働いたか/何を作ったか」ではなく、「どれだけ価値を創出したか」にフューチャーできる。それこそが自社スタッフの得意分野であり真骨頂だと思っているからです。なぜならJBNは価値創出ができる会社ですので。
ですので、「成果にこだわる」は、ぼくにとって「自社スタッフや自社制作物の価値を可視化する」と同義になります。

ぼくにとって値付けとは下記3点に集約されます。

値付けとは
・「顧客が感じる価値」を金額にして可視化すること
・「自社スタッフや自社制作物が創出した価値」を可視化すること
・「成果」が価値の可視化に役立つため、制作後の放置はNG

「値付け」は自社スタッフや自社制作物の価値を可視化する作業でもありますので、とても重要な要素だとぼくは思っています。

ニーズと値付け、そして成果

「ニーズと値付け」、この2点は自社利益に必要な要素であり、それを結ぶのが自社の場合は「成果」だと思っています。

ぼくにとって、「成果を出す」ということは、今の顧客・見込み客・未来のお客さん、そんな彼ら皆さんに、「それが必要だ」「この費用は投資に値する」と思ってもらうための重要な商品あり営業活動です。

だから、「よくそんなに成果/顧客のためにってできますね」とたまに言われる問はぼくにとって少し謎です。というか、問いとして成立していません。
表層的・段階的には「顧客のために」に見えるけれど、それは「自社利益のために」に繋がっているに決まっていて。逆にこの相関性が成立しないとビジネスにならないじゃん…と不思議に思っています。

『金儲け』の一言でここまでお喋りできるんだから、言語化はやっぱり面白い。自分と他人のズレや違いを露わにしてくれるからこその「言葉」ですよね。違って当然で。だからこそコミュニケーションをするし、重要になる。

同僚Mさんが紹介してくれたスキルマップはこちらのnoteに書かれています。

このnoteを書いていて、「金儲け=自社利益への貢献=顧客成果への貢献」は、以前書いたnote『「作ることを止められない人」と「最強の求める人物像」』にも繋がってるなあ…とふと思いました。

最近、こういう繋がりの発見が多い。同じテーマをいつも、何度も考えてるんでしょうね。よかったらこちらもご覧ください。

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