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今の天皇を語る言葉。メディアの創造性。(時事通信ニュースTwitter:ラグビーワールドカップ)

メディアがこのような文章を作ることに非常に嫌悪する。

時事通信ニュースTwitter
日本がアイルランドを倒した吉報は、天皇、皇后両陛下に直ちに届けられました。茨城国体の役員懇談会に臨席されていた両陛下に、萩生田光一文部科学相が歩み寄り、日本の勝利を報告。その瞬間、両陛下は笑みを浮かべられました。
#RWC2019 #ラグビー #JPNvIRE

https://twitter.com/jijicom/status/1177903566683422720?s=19


たぶん書き手の中に明快な「今の天皇像」がない。
だから過去の文体や言葉をモデルに無邪気に使ってしまう。

天皇を語る今の言葉がないのだ。
それはぼくたちも同じく。

終戦から二代目の天皇。
否定ではなく語る言葉が必要だ。
天皇を含め、皆のものとして。

今の時代性の記録として残しておく。

*  *  *

それにしても、無邪気なまでの過去の文体トレースには驚いた。
今の天皇について書くという、新しい視点や創造性の欠片もない。幼児的ともいっていい。

たぶん記者本人は手本通りにできたと満足していたのだろうし、Twitterに散見するぼくのような反応は心外だろう。

しかし、今の文体も明治以降のメディアたちが苦労して生み出したものだ。

大戦と敗戦をピークに天皇至上主義の言葉は死に、昭和のお飾り的な敢えて意味性を外す言葉で一時停滞し、社会にコミットする平成天皇の行動にまた言葉は少し変化した。そして令和は。

さすがにもう、今のぼくたちの言葉にしたい。

時代を可視化するメディアは優れてやりがいがある仕事のはずだ。

もっと創造性を!

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