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忘れがちなひきだし

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忘れがちなテキストをしまっておく場所です。
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2020年8月の記事一覧

「建前の効能」と大坂なおみ

ぼくはけっこうぼくはけっこう「建前の効能」を信じていて、それは主語が大きいほど効果が大きい。 例えば、日本国は基本的人権を遵守する。裏ではガン無視されていても、建前はそうなっている。だから表だって指摘されたら無視はできない。 これはすごく大切な機能であり、使える機能だ。 建前があって、初めてぼくたちは大きな主語と対等になれる。 だから、世の中で様々なことが起きたときに、主語が小さな人々(ぼくもそうだ)から、「そんなことは社会で通用しない/世間知らず/現実的にむり/サラリ

松屋とお爺さんと高校生の孫。

夕飯に松屋に寄ったら、高齢なお爺さんと高校生くらいの孫(男子)が券売機の前に。 「三人で1050円?そんな安いわけあるかあ」と何度も言いながら券売機で購入しようとするお爺さん。 中々うまくいかず、何度もキャンセルになってやり直しになる。キャンセルになる度に「そんな安いわけあるかあ」と言いながらまたお金を入れる。うまくいかない。 ぼくは後ろで五分くらい待っていたけれど、高校生の孫が一度もイライラした様子を見せずに、終始落ち着いた声で「ここに入れるんだよ」「1050円で大丈

「人の話に耳を傾ける」四つのコツと沈黙の雄弁さ。

けんすうさんの一連のツイートがとても面白くて、色々なことを考えました。 「親しさが少ない場合は、コミュニケーション媒介がないと、みんなソワソワする」 めちゃくちゃその通りだなあ…と思います。 これまではお酒が媒介の代表格だったけれど、今はゲームや映像に移りつつあるという視点も納得。 Web制作を仕事としているぼくとしては、WebサイトとSNSも企業とユーザーを結ぶ大切な媒介の一つだと思っています。 ソワソワすることけんすうさんのツイートにある「ソワソワする」という表現

無自覚に差別的な思考をしている自分にギョッとすること。

昨日友人から、「差別的な発言をする人にそれを指摘すると『そんなつもりは1ミリもない』と返され改善できない」という話を聞いた。 それを聞いてぼくはちょっと驚いたのだけど、自分は時おり無自覚に差別的な思考をしているときがある。 その直後、我に返ってそんな自分にギョッとするのだけど。 だからぼくは自分を全然信用していないし、だからこそ「気をつける」ようにしている。 「どんなつもりで言ったのか」の言及は心の問題になってしまうので、本当の所なんて分かるわけない。本人にだって怪しい