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生き延びる?→生き延ビル

6月24日はUFOの日、ドレミの日、イギリスがBREXITした日、そして弊社Ozoneの誕生日。

2016年に誕生し、早8歳となりました。

Ozoneは”そうぞう機会を最大化”するイマジネーションカンパニーです。

弊ステートメント

身体感覚を共有する体験芸術としてのフェスティバル各種や、問いをつくるコンセプトデザイン、どこでもだれでもいつでもできる新たな音響装置のリースや、見渡す限り真っ白なBarの営業、あたらしくなるためのイマーシブ生前葬、などなど

遍く皆さんへ、そうぞう機会を開いてきた8年間です。

できるだけ、人類がまだ体験したことのないことから、やってきたと思います。

弊オフィス&Bar「逃げBar White Out

今回、節目ということもあるので
これまでつくってきたこと、これからつくっていくことの、魂胆を明かそうと思います。

Ozoneのハレとケ

弊社は「ソーシャルフェス®︎」というプロジェクトと共に生まれました。

「ソーシャルフェス®︎」はSDGsそれぞれのゴールが達成されたあとの世界をフェスティバルとして企画制作するフェス作りプロジェクトです。

HPのドメインも、 social-fes.com です。

課題が終わったあとの未来を想像し、それをフェスティバルとして創造するソーシャルフェスは、課題の啓蒙ではなく、仮想未来の体験として、エンターテイメントを入り口に、多くの人々へ身体感覚の伴ったそうぞう機会をつくってきました。

実際に対象となる課題に取り組む当事者や企業団体と共催することで、Ozone自身が現場感のあるクリティカルな課題認識ができるようにもなり、作りながら互いにそうぞう機会を交換できたような気がします。

ソーシャルフェスは、Ozoneのハレで、を見つめてもらうためのそうぞう機会です。

(ソーシャルフェスの詳細は上記記事へ)

2019年には「逃げBar White Out」という場をつくりました。

逃げBarは名前の通り、逃げ場をコンセプトにしたBarです。
白のみの色彩に無数の電灯による光で、自己の輪郭が際立つ内装にしています。

外の世界の雑多な意識や情報をノイズキャンセリングして、自分の内面を真っ白な状態で見つめ直せるシンキングサンクチュアリとして設計し、開店以来様々な方にお逃げいただきました。

逃げBar White Outのステートメント

逃げBarは、Ozoneので、を見つめてもらうためのそうぞう機会です。

(逃げBarの詳細は上記記事へ)

Ozoneの消滅

ソーシャルフェスでSDGsを扱っている時点で、もしかしたらピンときた方がいらっしゃるかもしれないのですが、SDGs終了の2030年で、Ozoneも同時に消滅する見込みです。

オゾンの化学式は「O3」
3つの酸素原子から構成されます。常温では低濃度・無色の気体ですが、濃度が高くなると淡い青色をおび、若草の香りがします。

Ozoneで手がける多くの作品は、3部作。
それは、未来を慈しむ膜でもあり、現代を訝しむ毒でもあります。
3年経ったら、完成させ、再び無色から、0から世界を作り始めます。

(上記は3年を経て完成した『KaMiNG SINGULARITY』)

そうぞう機会を最大化することは、社会の土を耕すような営みだと思っています。政治も経済もコンテンツも、すべてはその土壌から芽吹き育つものであり、想像力と創造力は豊かな土壌をつくることに欠かせない栄養素であり、耕すための動力でもあります。

少し先の未来や、少し周りのことを考えられるだけの余裕が、今を楽しみながらもいつの間にか培われていてほしいという、目論見があります。
カルチャーは自然以外の社会のレイヤー全てに影響するので、そのレイヤーで耕し続けています。

スチュアート・ブランドのPace Layeringモデル

世界を訝しみ、慈しむこと。この矛盾するような2つの動力が、世界に新たな文化をつくり、やがて新たな居場所になっていきます。

Ozoneでは体系化したものを完成させては手放し、継承することで、自らのそうぞう機会と、自ずから派生し得るそうぞう機会を最大化してきました。

そもそもフェスティバル作品などは寿命1日と短命です。
合計すると300以上のプロジェクトに関わってきましたが、ハレのプロジェクトは恐るべき速さで完成させ、葬ってきました。

実を言うと、今年でソーシャルフェス®︎を代表するような人気企画である「Mud Land Fest」も、Ozoneのケを象徴する場である「逃げBar White Out」も完成させ、閉じる予定です。

そしてここから、2030年とそれ以降に向けて、ハレとケを、生成と消滅を、陰陽反転させるプロジェクトが始まります。

生き延びる?

なかなか本題に入らずですが、もう少しだけ前段とさせてください。

一般論として、生き延びることは問答無用に良いこととされがちです。プロジェクトも、会社も、人生も、続けば続くほど良い、と。

Ozoneの様々な企画も、またOzone自身も、生き延びた方が良いと、企画が終わるたびに延命を勧告されてきました。

逃げBarにおける「逃げる」もまた生き延びるという大義にあてた動詞ですし、SDGsもまた、生き延びるためのミッションですので、Ozoneはこれまで生き延びようともしてきたことになります。

ではなぜ生き延びてきたのか。
まずはその背景を言葉にしてみました。


「生き延びる?」


死は人間の最大の自由だという。

死ぬ自由を、否定できない。

火葬された人体はCO2やH2Oなどのガスとなり

大気中で循環し、地球の炭素循環や水循環の一部となる。


骨は壺に収められたあと、長い年月をかけて自然に分解され、カルシウムやリンなどのミネラル成分は、土壌に溶け出し、植物や微生物の循環の一部となる。


CO2は光合成により

H2Oは雨になり

骨は土中の栄養分として

植物に吸収される。


そしてその植物は虫や鳥や人間を含む動物の食料となり

植物を食べて生き延びた動物を食べて、人は生き延びる。


僕たちには生存本能がある。

進化の過程で遺伝的にプログラムされた無意識的な行動や反応。

それに抗わなければ、人は自然と生存欲求を持ち、生き延びる。


生き延びる。

生き延びる。

何のために?


遥か彼方より生き延びる命題。

その問いを持つことも、その解をつくることも、人間にしかできないことだ。


僕たちは意味という病を患い

そして唯一、意味という薬を処方できる。


この世の全ては、意味がなければただの物理的現象に過ぎない。

意味があるから、宇宙は神秘的で、地球は奇跡的で、人生は劇的なのだ。


人は物語れる。

天の川銀河を見上げて、男女の恋物語を想像できる。

生まれて、在りて、滅するだけの一生を人生とすることができる。


生き延びる。これまでのすべての意味を失わないために。

生き延びる。悲しみの総量を増やさないために。

生き延びる。これからも物語りの明かりを灯すために。


想像の能う限り、共に生きる。



そしてその結果
つくることにしたのです。

生き延ビル

生き延びるためのビル、生き延ビル。

これまでそうぞうし、消滅してきた1日限りのハレの場が、ケに転ずる。

例えば、持続可能な生産と消費の未来を現してきた「Mud Land Fest」を模した畑。

新たな生命観を立脚してきた「RingNe」の森。

「KaMiNG SINGULARITY」で究極の民主主義を実現した「サイバー神社」。

踊れる銭湯「ダンス風呂屋」

「Quantum」で実現した人のためにしか使えない地域通貨を使った経済圏


など、1日限りのフィクションだったはずの理想郷が、日常的な場として形を変える。

そして1階には「逃げBar White Out」2階には逃げてそのまま泊まれる「公眠館」、3階には不老不死R&D「而今」のラボや「シェア隠居」などなどこれまでの数々のプロジェクトが「生き延びる」というコンセプトに共鳴して、進化して再生する。

更には、これまで培ってきた想像と創造の叡智を分かち合う大学「Ozone University」100年後の未来までジャンプするコールドスリープ装置、地底都市「根の国」など、様々なリスクを躱わす、暮らしとテクノロジーが詰まっている。

建物自体が1つの街であり、数々のマルチバースを顕現し、2030年に役目を終えるOzoneのその先70年の墓標にもなる。

逃げBarをつくる前はリバ邸という現代の駆け込み寺を掲げるシェアハウスをやっていたのですが「解放」→「逃避」→「生き延びる」と、これまで手がけてきた場の3作目、つまり最終作にもあたります。

ということもあり、とても夢想的に大胆な計画をしておりまして「さて、これをどう実現しよう」というのが今ここです。

実際にプロトタイピングして良かったコンテンツだけを実装するので、間違いなく良い場にはなるはずなのですが、まずは筐体となるビル的な建物を購入したいと思っています。

とはいえたいしてお金もないので、クラファン等々活用した上で、1千万円くらいまでの規模感で、購入できる物件がないだろうかと探しています。

条件的にはざっと下記のような感じです。

[必須]

・泊まれる、泊められる
・都内、神奈川近辺
・宅配便が集荷にこれる
・車が停められる
・物件を購入できる(max1000万くらいで)
・複数の部屋がある
・水道、電気、ガスが通せる

[できれば]

・畑ができる
・災害リスクが低い
・耐震性がある
・地下室がある
・湧き水が汲める
・近隣に人が少ない

ビルでなくても複数の部屋があれば良いので、廃校やアパート、古民家などでも可です。

もし思い当たる物件がありましたら、Ozoneまでぜひご連絡ください🙏

info@social-fes.com


「なぜ賃貸だとダメなのか」と思われるかもしれません。
これは逃げBarをやってきて思ったことなのですが、賃貸だと多少なりビジネスしなくてはならないからです。

当たり前と思われそうですし、実際当たり前の話です。でも、逃げBarを逃げBarとして、遍く人たちが気軽にいつでも逃げられる場にする上では、それが邪魔で。

本当であれば24時間365日ずっと店を無料で開放して、誰でもいつでも逃げられるようにしたいのですが、家賃を払わなくてはならないので多少ビジネスをせねばならない時間がありますし、賃貸契約上宿泊ができないなどの制限もあります。

ではどうすればいいか。買っちゃえばいいやと思いました。
自分たちのものにすれば、全部の責任は自分で取ればいいし、本当に大切なことだけを大切にできるな、と。

法律は守りますが、OKな範囲でできる限りアジール的にしつつ、ちゃんと解放されて、逃げられて、生きられる場を、当然の権利として無料で開放したいと思っています。

ということで、物件情報以外でも、何か手伝いたい、関わりたいと思ってくださる方がいれば、歓迎です。ひとまずLINEオープンチャットを作ったので、ご興味ある方は下記まで。

https://line.me/ti/g2/3PSeEvr_KzXM_TmdCgw-cRphFszHdpyvEI36pA?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default


Ozone9年目

そんなOzone9年目、いよいよ最終章突入といった気配です。
相変わらず、閉じたり、開いたりしていきます。

まだ未発表の企画もあるのですが
ひとまず、7月21日の「Mud Land Fest」と9月22日の「RingNe」はぜひお見逃しなく。

RingNe等の体験小説作品についても、実はOzoneと同じく2016年から始まったグランドプランがあるので、その辺りの解説は次の記事でお話しできればと思います。

そして何より企業として2030年まで存続することもそう簡単なことではないので、弊社へのお仕事のご相談もぜひぜひお待ちしております。

HPに諸々のご案内がございますので、下記よりぜひご参照ください。

ということで、なんとか無事8周年を迎えられることへ、日々のご愛顧に改めて感謝いたします。このような山のものとも海のものともつかない企業に目をつけていただき、ご発注くださる方々には感謝してもしきれません。

合同会社なので、投資もできないし、上場もしないですが、経済ではなく想像を成長させるべく、まだ世にない新たな世界観を発見し、現していけるよう精進して参ります。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

「こんな未来あったらどう?」という問いをフェスティバルを使ってつくってます。サポートいただけるとまた1つ未知の体験を、未踏の体感を、つくれる時間が生まれます。あとシンプルに嬉しいです。