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今日も今日とて彼岸なり。ジャパニーズハロウィンに寄せて。

ジャパニーズハロウィンは「この世は夢ぞ、ただ狂え」という"夢の内"への祭的な方向性と二次元を纏い"夢の外"へ向かう浄土教的な方向性が相まっているのがユニークだし、日本的だよなぁと思うので、ハロウィンというより、土着的な文化遺産としてネーミングしたい。

祭ごとへの異常な熱狂や、仮装癖、フィクション作品への脅威的な没入は、良くも悪くも安定した社会基盤により抑圧された日常や、生命観の儚さ(無宗教)からくるものだし、世界が抑圧されるほどに別の世界が拡張していくというのは世の常だけど、その拡張性が悠々と次元を超えるアウトサイダー感たるや、やはり痺れるものがある。 

抑圧や制限が窮屈になると日常がルーティン化して、暇が生まれる。暇から哲学は芽生え、世界観が拡がっていく。アニメは今も、ここではない別の世界を描き続け、夢の外の世界を志向し続ける。一方で近代国家は社会という夢の内を強固に規定し、秩序を保つ。

ジャパニーズハロウィンはその逢魔時かもしれない。そう思うと今日は、ある時代から見た革命前夜なのだなぁ。

「こんな未来あったらどう?」という問いをフェスティバルを使ってつくってます。サポートいただけるとまた1つ未知の体験を、未踏の体感を、つくれる時間が生まれます。あとシンプルに嬉しいです。