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人事領域へエンジニアリングを持ち込むことのメリットについて考える

半年ほどの期間、エンジニア出身人事としてHRBPと組織開発を担ってきた。
エンジニアリングやそのマネジメントで得てきた経験を人事領域へ持ち込んでいくことで感じているメリットについて書いていこうと思う。

はじめに: なぜエンジニア出身で人事領域を担うのか

エンジニアリングマネジメントの一面として、どの企業でもピープルマネジメントは欠かせない要素だと思う。会社によってはチームが担うプロジェクトも一緒に見ている組織もままあって、プロジェクトマネジメントが欠かせないことも多い。

最近は採用スクラムなんかも話題に上がったりするが、その他の領域でももっとエンジニアリングの知見って活かせるんじゃない?という仮説を持っている。

エンジニアリングマネジメントとの親和性

科学的に行われるようになってきたピープルマネジメント

今日のピープルマネジメントは、感覚で行われるものというよりは科学的に方法論が確立されている。しかし人事とマネージャーの間でその方法論に対する理解や認識に差があるなぁと感じるのが率直な印象。

特に、エンジニアってやっぱり情報工学を元にしたものであるので、科学を実践する立場であるから科学的に効果が証明された方法論を取り入れることにすごく慣れていて、一般的な組織に比べるとこういった手法への感度や取り入れていく速度によって意識に差が生まれがちなのかもと思う。

アジャイル・スクラムという思想を持つチームへの理解

チームのマネジメントという観点では、アジャイル・スクラムといった変化を是とするような思想を強く持つ、ある意味では今までの他組織とは大きく異なる考え方を持つ組織である。
だからこそ、この中でリーダーとして活動してきた経験は役に立つし、逆にその経験を持たない純粋なHR領域の方々はこれを理解して寄り添っていくのは本当に難しいんじゃないだろうかと感じている。

まぁ人事が見る領域は、制度設計などを含めたちょっとハードな部分であったりもするため、会社に存在する個別組織の特性や現場で行われるマネジメントへの理解が本当に必要なのかと問われると難しいところはある。
しかし近年HRBPっていう職種が生まれているように現場と人事の溝を埋める役割が重要視されつつあるんじゃないかなと感じる。

物事を推し進めるプロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントは別にエンジニアだからっていう部分ではないかもしれないけれど、エンジニアリングのキャリアパスとしては割と一般的で浸透しているものである。
でもエンジニアリング以外のどんな領域でも一定度価値のあるもので、何か物事を進める時にこのプロジェクトマネジメントの観点が有るか無いかはやはり大きな差が生まれるなぁと肌で感じている。
人事だと〇〇制度を新たに立ち上げたり、定期的にリファインする取り組みが発生するなかで、このような知見を持ちながら進めていける方はどれだけいらっしゃるのだろうか。(これは一般的な水準を知らないので単純に疑問)

エンジニアリングの知見をもつ自分が人事領域で果たすべき役割

とはいえ、ここまで書いてきたことをすべての人事メンバーが完全に理解することは本質的ではないので。
ここに知識と経験のある自分が、理解を深めたいと望んでくれる開発向き人事の方々にこれらをインストールするような活動を行ったり、彼らと一緒になって活動することでチーム全体として良い状態が作れるようにしていくのがベストなんだろうなと感じている。


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