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シャドイングは、英語と日本語の言語距離を詰める作業

第二言語の学習方法として、私はシャドイングを推しています。
私自身が、まったく話せなかったところから、高校の2年間でシャドイングを行った結果、話せる・聴ける・発音がきれいになる、ということを体感できたことから、自信を持ってお勧めしている学習法です。

シャドイングとは?

リスニングなどに使用される会話文などをネイティブの朗読に1ワードくらい遅れて付いていく、という練習方法です。

ぴったりとくっついていく練習をオーバーラッピングというようですが、それよりも、シャドイングがよいとされているのは、正しい発音を聞きながらアウトプットできるところだと思います。

私はこのシャドイングという練習方法を高校の1年生の時に習い、当時の英語Ⅰとオーラルの教科書の端から端までシャドイングしたおし、力余って、自分の好きな映画をシャドイングする始末。
今はもうないであろうLL教室にこもって、ひたすらテープを巻き戻しては同じ文章をシャドイングしていたのです。

こう振り返ると、なんと暗い修行をしていたのか、と思われますが、当時の私は、シャドイング自体が楽しくなり、すっかり習慣化され、続けるほどに自分の発音がどんどんよくなっていくことを実感していました。楽しくてしょうがないトランス状態。笑 ここまでオタクになれたら、無敵ですね。

なぜシャドイングが効果的なのか頭で理解する


こんな感じで私は実体験に基づき、確固たる自信をもってシャドイングを生徒様におススメしていますが、解像度高く説明している記事を見つけました!

英語と日本語は言語間距離が遠く、日本人が長期記憶しているデータベースの中にある日本語の音声知識と、英語を聞いたり話したりするうえで必要となる音声知識が大きく異なることが原因として挙げられます。よく日本人は「l」と「r」の音の区別がつかないと言いますが、これは日本人の場合いずれも「ラ行」の音声知識として記憶してしまっているためです。このように日本人の英語は日本語の音声知識に影響を受けているため、リスニング力を高めるためにはデータベースの内容自体を英語向けに更新する必要があるのです。

https://englishhub.jp/sla/shadowing-listening

英語と日本語の言語間距離が遠い!

この言葉が本当に腑に落ちました。
日本語と韓国語であれば、言語間の距離はもっと近いですよね。
発音や文法は異なりますが、漢字を共有している中国語も言語間距離は近いでしょう。

また、イタリア語やフランス語やスペイン語と英語の関係も距離が近いですよね。”ステーション”と”スタシオン”なんて、方言くらいの違いしかないんじゃないか、と思ってしまいます。

しかし、日本語から英語。この距離は、広い太平洋を渡るくらいの遠さです。シャドイングによって、この距離をじりじりと詰めていく作業を私は2年間していたのだな~、と実感しました。

寝ても覚めてもシャドイング!完コピするつもりで!

私が早い段階でシャドイングを極めたのは、人のモノマネが得意だったからだと思っています。昔から、学校の教師たちのモノマネをしてクラスメートにウケていました。特徴をとらえることがうまかったのです。

ただシャドイングするだけではなく、発音、アクセント、抑揚、早さなど、そっくりに仕上げていく、という感覚です。落語家の弟子は、師匠の落語を完コピすることから始まるようですね。息継ぎのタイミングまで真似をしてこそ!という発言を聞いたことがあります。

また、カラオケ番組などでは、本物そっくりに歌う一般人の方も完コピの天才的ですね。もともとの声質が似ているというのはあるかもしれませんが、歌い方や表情、仕草、目線までしっかり完コピされています。

英語の練習!というよりも、カラオケの完コピという姿勢でシャドイングを続けていると、いつかハマれる時がきますよ。いったんハマれば、その”歌詞”を記憶できますし、その中で出てきた単語の意味は分かる、発音も真似ているからきれいになる、その歌詞を少し単語を変えただけで、会話ができるようになる、、、という風に、点と点がつながる日がきますよ。

ぜひ、自分からその沼にハマりに行ってみてくださいね!


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