ただ掃除するのではない
年始に #つくってみた 仕事を通して、受け取った言葉語録
この言葉を受け取った時の思い出を書きます。
高校に入学した春、アルバイトがしたくてたまりませんでした。
中学の部活で規則漬けだったぶん、高校では遊びたかったし、母子家庭だったのもあり自分で稼いだお金で自由になりたかったのです。
でもいまいち何をしたらいいかわからなかった私に、友人がタウンワークの1ページを見せてくれました。「こことかいいんじゃない?」と。
ファミレスのアルバイト。料理は苦手だったので、ホール希望でした。面接で「この部屋の端っこから、いらっしゃいませってちょっと言ってみて?」と言われ、採用を勝ち取りました。運動部で培った大声のお陰です。
1年半しか働かなかったけど、青春とはすごいもので、この一年半でお金をもらうこととか、人間関係の難しさとか、大学生と一緒に夜な夜な遊ぶとか、バイト仲間繋がりで人生初の彼氏ができるとか、キラキラしていたなぁと当時の自分を羨んでしまいます。
土日のOPENのシフトに入った時、7歳年上の先輩から朝清掃の仕事を教えてもらいました。既にOPENのシフトは1~2回経験がありましたが、その先輩と同じシフトに入るのは初めてでした。
「朝の掃除が綺麗にできてないと、その日一日を汚いままで、お客様を迎えることになるでしょ?俺そうゆうの大っ嫌いなの。俺のやり方で教えていい?」
と改めて教わりました。
「前日に家族連れが来たりするでしょ、その時に子供の食べ残しって必ず落ちてるのよ。必ず潜って確認して」
「お客さんってテーブルの裏側とか結構無意識に触ってんの。手が汚れたままとか。で、次に座った人が気付いても、店員は気づかないままとかっていうのが一番最悪。だから裏まで拭いて。手前とか特に。」
「パーテーションの上は埃がたまるんだよ。食事してるお客さんの視界に入る場所だから、拭き忘れないようにして」
「メニューも醤油や油が付いた手のまま触られるから、拭いてね。匂ってたら交換もするから、教えて。」
全てがお客様の行動に根付いていて、初めに清掃を教わった時にはわからなかったことを、たくさん教えてもらいました。
お客様のことを考えて接客するってこういうことかと。
『改めて教える』なんて、今の時代では敬遠されそうだけど、当時はこのことを教えてもらえて感謝しました。年々、大切なことだと身に沁み入る想いです。
そしてこの後に勤務したパン屋さんでは、清掃はばっちり!……とはいかず、同じようなことで注意をされています。
教わっただけでは身に着かず、何度も体に叩き込んでクセづけていくしかないということでしょうか。
ちなみにこの時教わった7個上のバイトの先輩は、いい意味で親しみやすく、半年くらいで敬語を使うこともなくなりました。7個も年上なのに。
バンドマンだったので、食料が底をついて連絡してきた時には3合分のおにぎりを支給したりしました……。パン屋のパン持って行ったり……元気かな……。
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