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自宅から参加できる全4回のオンライン講座【カンジョゼミ 開催レポート】

こんにちは。インパクトラボの中西です。

 カンジョゼミは、探究の授業を超えてSDGsや女性学についてより深く、実践的に学びたい生徒を対象とした少人数のオンラインゼミです。
 群馬県立館林女子高校 女性学実行委員会のメンバーを中心に、SDGsやプロジェクトの立ち上げに興味のある高校生が参加しています。

館女の女性学 -女性の生き方探究-

 群馬県立館林女子高校の探究の授業では「館女の女性学 -女性の生き方探究-」という独自のカリキュラムが実施されています。女性学は、「女性はこうあるべき」という社会通年に縛られることなく、一人ひとりが可能性を開花させ、自分の人生を自分で選択して生きていくための力を身につけることを目標とした授業です。
 SDGsの目標5「ジェンダー平等と女性のエンパワーメント」を基礎として学び、その視点を踏まえて、SDGsすべての目標の課題解決を目指します。

 女性学の授業を受けて、「もっとSDGsや女性学について学びたい」と意欲のある生徒を中心に組織された女性学実行委員会に所属する生徒が授業運営を行っています。

Day1|女性学とSDGs

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 カンジョゼミは、10分程度の話題提供のあと、話題提供に沿ったテーマをもとに参加者全員でダイアログ「対話」を行います。

 第1回目は、インパクトラボ・上田より「SDGs視点で女子学を考える」をテーマに話題提供をしました。
 「女性学」と聞くと、ジェンダーに関する課題に特化して取り組んでいる印象を受けますが、授業の狙いとしてジェンダーや女性の生き方に関する課題への取り組みを基礎に、生徒自身の興味関心をもとにSDGsすべての目標の課題解決を目指す。ということを改めて再認識しました。
 自分の興味・関心をSDGsに繋げてプロジェクトを立ち上げる「SDGs表現論」や、日本でジェンダー平等の実現が優先課題であること、群馬県の社会への女性参画の状況を踏まえながら、SDGsと女性学の関係性について考えました。

 ダイアログのテーマは「これから女性学の授業をどう進めていきたいか?」でした。
 実際に、女性学の授業運営に携わっている生徒からは「SDGsがジブンゴトになっていない生徒も多く、みんなが積極的に参加してもらえるにはどうしたらいいか」という投げかけがありました。「どうしたら、授業を楽しいと思ってもらえるのか」女性学の授業を受けていない3年生やSDGsに取り組む大学生と議論を重ねていきました。

Day2|プロジェクトの立ち上げ方

 第2回目は「プロジェクトの立ち上げ方」ということで、SDGs表現論の著者である山中 司先生(立命館大学生命科学部教授)から話題提供をしていただきました。
 まず、自分が心から興味関心があること、そのことなら寝ずに考えていられること、すなわち「好きなこと」をプロジェクトにしようというお話がありました。全てのことは必ずSDGsや女性学に繋がることを、アニメなどのサブカルチャーや恋愛を例に教えていただきました。
 そして、プロジェクトは痛み(Pain)やコンプレックスが起点となることが多いという話題もあり、自分が感じている課題意識を上手くプロジェクトにつなげることで、自分だけではなく同じような悩みや課題意識を持っている人にとっての課題解決になるのではないかと感じました。

 ダイアログのテーマは、「興味・関心・好きなことと女性学やSDGsのプロジェクトと結びつく?」でした。
 生徒からは、「アニメや漫画を通してSDGsについて考えてみたいが、自分が好きなことについて親に理解されてもらえない」といった悩みや、「メイクやファッションが好きだが校則があって好きなようにできない」など身近な課題意識を共有し、それぞれの課題についてどのように取り組んでいくかを話し合いました。

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Day3|チーム運営のコツ

 第3回目は「チーム運営のコツ」として、SDGsに取り組んでいる立命館大学Sustainable Week 実行委員会(以下、SW)の北元 柊人さん(立命館大学政策科学部2回生)から話題提供をしていただきました。
 SWの団体紹介をしながら、団体にはビジョン・ミッション・バリューを考える必要があることや、SWが様々な活動をしている学生のコミュニティのような役割をしているというお話がありました。
 SWは、もともと立命館大学びわこ・くさつキャンパスの学生を中心に活動を行ってきましたが、2020年はコロナ禍であったこともあり、YouTubeやZoomを使ったオンラインでの発信活動を中心に行っています。
 活動を通して、様々なことにチャレンジすることで自分のできることが増えて良いことではあるが、個人の想いが強すぎると団体としてまとまらないという課題もあると、SWの現状の課題についても話していただきました。

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 ダイアログのテーマは「女性学実行委員会などの活動をこれからどうしていく?」でした。女性学実行委員会の運営だけではなく、所属する部活についての悩みなど、参加者それぞれの所属しているコミュニティでの課題について話し合いました。
 特に多かったのは「団体内でモチベーションの差がある」という悩みが多く、それに対して「どうすれば1番うまくいくのか?」と改善することを楽しんだり、時には妥協することも大事というアドバイスがありました。

Day4|発信する

 第4回「発信する」では、これまでのカンジョゼミと3月31日に出版予定の「SDGs表現論 -プロジェクト・プラグマティズム・ジブンゴト」の内容をもとに、これから取り組みたいマイプロジェクトを発表しました。
 まずはじめに、本を読んだ感想の共有として本を読んで印象に残ったキーワードや内容について出し合いました。その後、2人ずつに分かれて取り組みたいと考えているマイプロジェクトについて話し合いました。
 最後は、全体でマイプロジェクトの発表と4回のゼミの感想を発表しました。の興味・関心のあるテーマと、それに対してどのようなアクションをしていきたいのか生き生きと話していた姿が印象的でした。
 「好きなことをマイプロジェクトにする」という考え方を軸に、女性学実行委員会のメンバーや探究の授業を受けている仲間と一緒に新しいことに挑戦していきたいと感じてもらえたオンラインゼミとなったのではないかと思います。

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さいごに

 最後までお読みいただきありがとうございました。
 インパクトラボでは、高校生を対象としたオンラインゼミや教育プログラムの運営を行っております。気になる方はインパクトラボ公式HPをご覧ください。




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