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発信することはインプットすることだ 【芝浦工業大学・SDGs Studios 発信レクチャーレポート】

こんにちは。インパクトラボの吉武です。

インパクトラボでは、芝浦工業大学さまのご依頼を受け、1ヶ月半に渡る『SDGs Studios』プログラムを大学生に向けて実施しました。

芝浦工業大学の『SDGs Studios』プログラムについての総括レポートは、こちらをご覧ください。


今回のレポートでは、主に私が担当した「発信スキル」「記事/動画講座」について、ご報告させていただきます。

長くなりますが、最後までお読みいただけると幸いです。

0. プログラムについて・自己紹介
1. 発信スキルレクチャー
2. 取材・記事レクチャー
3. 動画編集レクチャー
4. おわりに

0. プログラムについて・自己紹介

 今回の芝浦工業大学『SDGs Studios』では、記事/動画を成果物とし、約1ヶ月で、アポ取りから取材の実施、記事/動画を作成しました。

コロナ禍のなかでのオンラインプログラムとして実施し、「SDGsとは何か」「発信スキル」「記事/動画講座」の3つのレクチャーを通して学んでもらいながら、実際に学生の皆さんに、SDGsの取り組みについてオンライン取材を行っていただきました。

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レクチャーについてお話する前に、まずは自己紹介をさせていただきます。

吉武 莞 YOSHITAKE Kan
一般社団法人SDGs Impact Laboratory / Project & Graphic Designer

私は高校から学生新聞に携わり、学生メディアとして様々な情報を発信してきました。その経験を生かして、様々な団体・組織で広報や企画に携わり、現在はグラフィックデザイナーとして活動をしています。

今回のレクチャーでは、これまでの学生新聞や広報活動を通して培った「発信」のスキルやその大切さについて、レクチャーをさせていただきました。

1. 発信スキルレクチャー

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最初に行ったのは「発信スキル講座」です。

サブタイトルに「深いインプットとアウトプットを」とつけさせていただきましたが、発信することがなぜ大事なのか、そして発信するには何が必要なのか、お話しました。

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記事は「事実である」「不特定多数が読むもの」「文章である」という3つの特徴があり、これらの3つの要素が記事の価値を生み出しています。

それぞれなぜ重要なのか説明すると、まず記事は、事実という一次情報に基づくため価値があります。記者の意見や考えだけで書いてしまうと、記事ではなく作文になってしまいます。
次に、不特定多数が読むものは、内輪ノリではなく不特定多数の人に理解してもらう必要があります。誰にでも伝わる文章を意識しながら書くことが大切です。
そして、文章は、画像では伝えきれないことを文字に起こして伝えるから価値があります。文字に起こすことで、より正確な情報を発信することができるのです。

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記事の3つの要素を取り入れて発信をしていくためには、「インプット」をすることが重要です。

新聞業界では
「下調べのできが記事の良し悪しの8割を決める」
と言われています。

下調べ、つまりはインプットはそれほど重要な準備です。
インプットをし、考え抜き、噛み砕いてから初めて情報を発信をすることができます。取材前にどれだけインプットをしているかで、取材したときにどれだけ理解できるかが大きく変わってきます。

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発信をすることは、学ぶことであり、理解しながら整理することです。そして、人とのつながりができ、さらに濃い情報を得ることができます。これがどんどん繰り返され、経験をすればするほど情報を沢山得ることができ、一緒に取り組む仲間も増えていきます。

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発信の大切さについてお話したあとは、実際の取材の流れや、アポのとり方、下調べ・取材の具体的な準備、取材での重要ポイントなどをレクチャーしました。

取材で一番大切になるのは、やはり「インプット」。そんなインプットを大切にしながら、相手の話を引き出すような取材をしよう!とお伝えし、レクチャーを終えました。

2. 取材・記事レクチャー

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次に行ったのは「取材・記事レクチャー」です。

この取材・記事レクチャーでは「いい取材で濃い発信を!」とサブタイトルをつけましたが、濃いアウトプット=発信を行うためのノウハウについてお話したあと、実際の記事を書く際の文章術についてお話しました。

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少しだけ「取材での姿勢」についてご紹介すると、取材での姿勢の基本は「理解・信頼・興味」の3つです。取材で相手から話を引き出すコツは、「相手に信頼を持ってもらえるか」にかかっています。

「この人にだったら話してもいい」「この人なら上手く書いてくれそうだ」と思わせたら勝ちです。

そのために、具体的にどのような姿勢で取材に望み、どのようなときにメモをとるのか、話の引き出し方などをレクチャーしました。

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取材の仕方に続いて、記事の書き方についてお伝えしました。

記事の基本である「逆三角形」「5W1H」「3C」など基本的なところをお話しつつ、最も大事なことは「事実と意見を分けることである」とお伝えしました。

これは、どれが事実なのか、どれが筆者の意見なのかを分ける、ということで、前回のレクチャーでお話していた記事の価値につながるものです。記事で何よりも大切な事実の部分を意見と混同せずに「事実によって意見が導かれる」の形にすることが、読者に伝えたいことを伝える、重要なテクニックです。

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記事の基本についてお話したあとは、どのようにして説得力を増す文章を書いていくのかや、読者の感情を動かす文章術についてレクチャーしました。

このような記事の基本や文章テクニックについてお話したあとは、クイズを交えて「ミスが無くなる文章術」についてお話しました。

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早速ですが、読者のみなさんにクイズです。

上の文章のおかしい部分はわかりますか?

答えは、「美しい」のが「水車小屋」なのか「娘」なのかが分からないという点です。

これは「美しい水車小屋の娘症候群」とも言われる、文章の世界ではよく言われる、ミスしがちな書き方になります。形容詞をつけるときは、しっかりと名詞の位置などつながりを確認することが大切です。

このように、クイズを交えながら、文章を書く上でミスをしがちな点、校正で見落としがちな点についてレクチャーし、この日の講座を終了しました。


記事を成果物とするプログラムについては、このあと取材依頼書についてはメールマナーについてお伝えしました。

そして、実際に「記事発表会」で受講生の皆さんの記事発表をオンラインで行いました。

3. 動画編集レクチャー

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動画を成果物とするプログラムの受講生のみなさんに向けて、取材を行い、動画編集を行う前に、動画を作る上での大切なこと、そして実際の編集の仕方について簡単なレクチャーを行いました。

私はプロフェッショナルな編集マンではありませんが、様々な映像制作などにデザインやアドバイジングで携わってきました。そこでの経験などをもとに、映像制作のそもそもの流れや、構成上で大切なことなどをお伝えしました。

また今回のレクチャーでは、少し試験的に、パワーポイントではなくホワイトボードを使ってのレクチャーを行いました。

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動画を作る上で大切なのは、ここでもやはり「下準備」です。構成台本や絵コンテをしっかりと準備して動画の構成を練る、という作業が、編集する手間も時間も出来上がりも大きく左右します。

受講生の皆さんには、絵コンテをこの日のレクチャーまでに作っていただきましたが、実際にそれにコメントをしながら講義を行いました。映像制作で見失いがちなのは「動画をつくる目的」です。これについて「6W1H」 (記事とは違い whom =誰に伝えるか が重要になる)にそって考える必要があるとお伝えしました。

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その後は、Windows 10に標準搭載されている「フォト」の動画編集機能を使って、初心者の方でも簡単に動画を編集できるテクニックを、簡易ながらレクチャーしました。

おわりに

今回のレポートでは、「発信スキル」「記事/動画講座」について、ご報告させていただきました。

インパクトラボでは、今回実施したようなレクチャーを『SDGs Studios』としてパッケージ化し、SDGsや発信スキルのレクチャー・SDGsの取り組み取材・発信を行うプログラムを実施しています。

またこのほか、SDGsレクチャーや各種講演・ワークショップ、SDGsツーリング、新規事業立ち上げ支援などをインパクトラボでは実施しています。

興味を持たれた方は、是非インパクトラボのWebサイトをご覧ください。

お読みいただき、ありがとうございました。


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