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【しがCO2ネットゼロ次世代ワークショップ】しがCO2ネットゼロフェスタ

こんにちは。
インパクトラボの窪園真那と藤枝樹亜です。

今回は1/14(土)にピアザ淡海にて開催された「しがCO2ネットゼロフェスタ」において私たちが運営を担当してきました「しがCO2ネットゼロ次世代ワークショップ」の活動報告の様子について紹介します。

しがCO2ネットゼロフェスタでは、舞台上での次世代ワークショップの活動報告(窪園)とブース展示でのVR・メタバースによる活動報告(藤枝)を担当しました。

しがCO2ネットゼロ次世代ワークショップとは

滋賀県で持続可能な社会の実現に向けて取り組む地域、団体、企業へのフィールドワークを通して、滋賀県らしいCO2ネットゼロの行動・取組アイデアを考えるプログラムです。本ワークショップでの意見交換等を通じて生まれたアイデアを広く発信することにより、滋賀県内のCO2ネットゼロに向けた取組機運の向上を図ることを目的としています。

活動報告

まず、舞台上での活動報告の様子です。

登壇者
ファシリテーター:田口真太郎さん(成安造形大学助教)
参加学生代表:小島惇平さん(龍谷大学3回生)
運営学生代表:窪園 真那(立命館大学2年生) 

ワークショップ概要

冒頭に、会場内でワークショップの様子をまとめた動画を流しました。

こちらが動画になります。

次に、私の方からワークショップの狙いについてワークショップを設計・運営する担当者の視点で説明をしました。

このワークショップは全5回で、今回は主にDAY2、3のフィールドワークとDAY5の成果報告会について説明をしました。

DAY2は多賀町という農山間地域で、「持続可能な森林活用の仕組みを学ぶ」ことを目的として開催しました。CO2の吸収源である森林の重要性、世界や日本、滋賀県での森林を取り巻く現状や課題、それに対する取組について滋賀県で先進的に活動をしている「一般社団法人kikito」さんよりレクチャーをいただいたことを紹介しました。フィールドワークでは、話を聞くだけではなく、実際に山の中に入り、切り出された大きな丸太を目の前にすると、その労力がより理解でき、市場取引価格の低さや産業としての林業を取り巻く厳しい実情を考えることができました。そしてCO2ネットゼロ社会の実現に向けて、林業は欠かすことのできない重要な産業であることを学ぶことができたと報告しました。

DAY2の内容を振り返るスライド

さらに、DAY3は滋賀県長浜市で実施しました。「具体的なフィールドで、脱炭素の取組アイデアを考える」ことを目的とし、航空写真を見ながら街歩きをし、供給源や需要場所など具体的にアイデアを考える実践をしました。フィールドとなった滋賀県長浜市は450年続く伝統的なまちで観光地です。このまちを大切に思い、守ってきたまちの人々とのディスカッションを通し、「古いものを守りながら、脱炭素などの新しいものを取り入れていくこと」の難しさとそれこそが持続可能な社会であることを参加者で学びました。さらに、脱炭素の取組はまちづくりの一環として行う必要があり、そのためには住民の主体的な活動や合意形成が重要であることも学びました。

DAY3を振り返るスライド

DAY5は、DAY1〜4までを踏まえて各グループでアイデア発表と個人で「マイCO2ネットゼロ宣言」を発表という二部構成で最終成果報告会を行いました。各グループの発表は「ゼロカーボン×〇〇」という形式でアイデアを発表し、個人の「マイCO2ネットゼロ宣言」の発表はこのワークショップで学んだことを受け、「今後自分自身どのような具体的な行動をするか」についてフリップボードにまとめて共有しました。

DAY5を振り返るスライド

このワークショップの成果は、成果報告会の各グループの発表に表れていると思います。参加者は「ゼロカーボン×〇〇」という形式で、防災や農業、アートなど様々な領域に発想を展開していました。「脱炭素は単なる環境問題ではなく、脱炭素を切り口に様々な産業、人、社会のシステムに関わり、地域の社会課題の解決や地域資源の魅力向上、経済活性に貢献できることを実感できたことは大きな成果ではないか」と感じています。このようなアイデアが参加者の中から出てきたのも、異なる専門性や生い立ちを持つ県内外の高校生や大学生が集まり、ともに議論したことが一つの要因であるかと考えています。

本ワークショップの成果について言及する窪園

ワークショップで得た学びと感想

続けて、参加者代表の小島さんがワークショップで得た学びと全体を通した感想をお話ししました。

ワークショップでの学びについては、「びわ湖の森CO2吸収認証制度」「まちづくりと脱炭素」の2点を挙げました。一つ目の学びは、DAY2の講師である一般社団法人kikitoの取り組みの一つです。「見えないCO2を可視化させて取り扱うことで、説得力を強化することができる仕組みに感動した」と小島さんは話しました。

小島さんが話すワークショップでの学び①

二つ目の学びは、DAY3から得たものです。「開催地である長浜市は歴史や伝統を大切にしてきたまちであり、そのような場所で脱炭素のような新しい取り組みをする難しさや面白さを学び、まちづくりと脱炭素の取り組みのバランスが大切だ」と話しました。

小島さんが話すワークショップでの学び②

そしてワークショップ全体を通しての感想として、「CO2ネットゼロ社会実現のためには行動の先駆けとなる『きっかけ』が必要である」「様々な脱炭素の取り組みがあるが、その取り組みが周囲の人の『きっかけ』となることが必要」と話しました。

行動の先駆けとなる『きっかけ』を作ろうと話す小島さん

最後に、今回のワークショップのファシリテーターを担当された田口さんが「しがCO2ネットゼロ次世代ワークショップ」の特徴を2点挙げました。
一つは、企画運営から学生が参加し、学生視点での体験型学習プログラムを徹底的に構築したこと。もう一つは、参加者同士の対話による学びを深める取り組みを行ったことです。「上記のポイントを抑えたプログラムだったからこそ、より良い学びや体験が可能となり、多様な視点からアイデアを出すことができたのではないかと考えています。」と田口さんは話を締めくくりました。

最後にワークショップの特徴を話す田口さん

VR・メタバースブース展示

次に、活動報告の一環としてブースを出展しました。
しがCO2ネットゼロ次世代ワークショップについて、できるだけ紙を使わずに成果報告をする方法としてVRを活用しました。
ブースは運営を行っていたインパクトラボの戸簾さんと私、またワークショップに参加していた高校生 久徳大貴さんで担当しました。

VR空間ではデジタルブックレットやワークショップの写真、ダイジェスト映像を見ることができます。
家族連れを中心に大勢の人にVR体験を行っていただきました。

親子でVR体験をする様子
コントローラーを使ってワールド内を動き回ることができます

ブースでは実際にVRゴーグルを着けてワールドを体験できる他、PCを直接操作して様子を見ることもできるようになっていました。
今回使用したVRゴーグルは、目への負担を配慮し中学生以上の参加者のみにゴーグルを着用して体験をしていただき、小学生以下の参加者にはPCを使ってワークショップの内容をご覧いただきました。

PCでもVRゴーグルを使用した時と同じワールドに入ることができます

VRを使用してワークショップの内容を知っていただくことで興味を持ってもらうことができ「ワークショップには何人くらい参加したのですか?」「DAY1-5で何が一番楽しかったですか?」「参加したきっかけはなんですか?」「ここからどんなアクションを起こしたいですか?」など、より細かな質問をいただきました。

また、ワークショップのみならずVRについても多くの関心を寄せていただきました。子どもたちが興味津々でPCでの体験をしている傍ら、ご家族もVRを体験することについてだけでなく、ワールドのつくり方や学生でもできるのかなど興味がある点が多くあったようで、会話が盛り上がるシーンがいくつもありました。

紙のポスターをいくつか貼って見てもらうよりも出展者と参加者の間に会話が生まれやすい印象を受け、意外なVRを使った成果報告のメリットに気がつきました。

ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました。
しがCO2ネットゼロ次世代ワークショップのの様子は下記のマガジンにまとめておりますので、ぜひご覧ください。

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