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つながりから滋賀を世界一のまちへ|地域共生型社会推進事業交付金採択事業 実施レポートNo.4

こんにちは。インパクトラボの佐藤です。

インパクトラボでは、一般財団法人滋賀県民間社会福祉事業職員共済会の地域共生型社会推進事業助成金採択団体としてコミュニティ・オーガナイザーの育成に取り組んでいます。
事業に取り組む経緯や、テーマであるコミュニティ・オーガナイザーについては下記の記事からご覧いただけます。

今回は、滋賀県内でコワーキングスペース「今プラス」を運営されている、しがとせかい株式会社の中野 龍馬さんに取り組みの経緯や、コワーキングスペースを運営されていて感じていることついてお話を伺いました。

「今プラス」は、守山市と湖南市にあるコワーキングスペース。学生から大人まで、「やりたいことがはかどる場所」として、多様なスタイルで利用することができます。コワーキングスペースとして集中して作業ができる場所もありながら、スタッフや利用者との交流ができるのも魅力の一つです。

https://start-now.link/
コワーキングスペース 今プラス 布団屋の元倉庫店

コワーキングスペース「今プラス」を設立するまで

私が創業したジャパニーズ株式会社(2022年内、社名をしがとせかい株式会社に変更予定)では、WEB製作や印刷物デザインの仕事をしています。その中で、自宅で作業することが多く、ビジネス的な横のつながりが少ないなと感じていました。
「何かやりたい・つながりたい」人たちがつながれる場所をつくることで、新たなつながりも生まれ、地域にも活力が生まれるのではと、湖南市でコワーキングスペースの運営を始めました。

始めたばかりはなかなか利用者が増えませんでしたが、あきらめずに情報発信をしていると少しずつ利用してくれる人が来てくれるようになりました。
増えていく利用者を見て、地域にこのような場所は必要なのではと感じ「コワーキングスペースを滋賀県内に広げていきたい」と思うようになりました。3年前、コロナウイルス感染症が拡大すると、さらにリアルに繋がれる場所へのニーズが高まりました。そんなときに、守山市の方々にご縁をいただき、2か所目となるコワーキングスペースを開きました。今では様々な人に利用していただいています。


いろんな人の「やりたいことがはかどる」場所に

コワーキングスペースをオープンした当初は、利用した方が繋がれる・交流できる場所になることを目指していました。しかし、利用者の中には他の利用者と繋がることが目的ではなく、勉強や仕事に集中したいという人も一定数います。

交流を目的として来ていない方でも、話してみたら面白い人はたくさんいますし、「この人とこの人を繋げたら新たな何かがうまれそうだな」と頭の中で考えていることもあります。それを本当にその人たちが望んでいるのか、押し売りになってしまっていないかと、こちらから働きかけていく塩梅が難しいと感じています。

そこで、今プラスでは「話してもいい場所」と「話さない場所」にスペースを分けることにしました。作業に集中したい方は「話さない場所」で自分のやりたい勉強や作業に集中することができます。さらに、「話していい場所」とすることで利用者同士が積極的にコミュニケーションを取ることができます。今では管理者やスタッフが知らない間に、たくさんの繋がりや仕事が生まれていく場所になっています。

運営の中で大切にしていること

まず、コワーキングを運営するうえで大切なのはスタッフの存在です。今プラスでは、性別問わず幅広い年齢のスタッフがおり、それぞれの店舗のスタッフが、コワーキングスペースの雰囲気をつくりだしています。積極的に話しかけていくことでつながりを生み出したり、お客さんの相談に乗ったりすることで、過ごしやすく、居心地の良い空間となるように工夫しています。

また、つながりを生み出すために、コミュニケーションをとれる隙間があることも大切だと考えています。話してもいい場所と話せない場所と境界があることで、話していい場所ではコミュニケーションをとれる隙間が生まれます。初めて来た人でも、話しかけてもらったり、繋げてもらえたりする機会ができます。

そして、挨拶をできる雰囲気をつくることが大切です。挨拶さえ交わしていれば会話が自然と生まれてきます。挨拶をできる環境を整えておくだけで、コミュニティはどんどん成長していくと考えています。

滋賀県を世界で1番住みたい街に

「滋賀県を世界で1番住みたい街にする」というのが会社のゴールです。コワーキングスペースがあることで、自宅で働いていたフリーランスの人たちも、地域とのつながりがあるところで働くことができます。そうやって集まってきた多様な人たちの偶発的な出会いが、新たな価値を生み出したり、地域の活力につながったりするのではないかと考えています。だから、色々な人に来てもらって、色々なつながりを生み出せるような場所にしていきたいです。

読者の方へメッセージ

「これから何かやりたい」と考えている人には、好きで得意なことをしてほしいです。得意でも好きじゃないこと、好きでも苦手なことではいけません。好きで得意なことだと、辛いことがあっても、耐えて折れることはないと思います。「まだそれがない」という人は、それを探すことから始めると必ず何かでてくると思います。そのために、いろんなところに恐れず飛び込んでいってほしいです。

中野さん(取材中の様子)

さいごに

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

地域におけるコミュニティづくりの大切さ、コミュニティ運営で意識している点について教えていただきました。中野さんのお話から、空間の使い方や挨拶できる雰囲気づくりなど、安心感のある場づくりがつながりの生まれるコミュニティの秘訣であることがわかりました。

インパクトラボでは、地域共生型社会推進事業交付金採択事業としてインタビューやワークショップなどの活動を行っています。他の活動のレポートも是非ご覧ください。


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