見出し画像

良い仕事とつづけること

ふと気がついたら、最近あまり人を集めていなかった。笑
私は、(おそらく珍しいのかもしれないけど)ことあるごとにごはん会やキャンプ、農作業などで友達を10人以上集める「遊びと企画のあいだのようなこと」を定期的に行う暮らしをしてきた。それは苦ではなくて、むしろ「楽しいことをみんなと共有したい」というただそれだけの理由だったから、ある程度の時間もエネルギーも使うけれど、私の中で納得感のあることだった。

そんな私が、今年は季節の行事もあまり気にせず、ひと月に何度か友達をごはんに誘うくらいの生活になった。行きたいお店やイベントに一人で行くようになった。
たぶんそれは、生活へ向けてきたエネルギーを仕事に向けたいと考えている時期だからだと思う。
ややこしいのは、私の言っている「仕事」がまだ確立できていない「いつか仕事になったら・つながったらと願うもの」だということ。正直、今現在会社から給料をもらっている仕事はエネルギーを持っていかれすぎない量に抑えている。

思い描いているものが「あこがれ」であることと、現実的に歩いている道と地続きの希望であることはわけて考えなくてはいけないと思う。そこに、冷静な自分・理性の自分が居なくてはならない。
きっと、これはあこがれではないと思っている。全くないとは言い切れないけれど。
仕事をつくる側になりたい。私という1人だけでもいいから、小さな仕組みを考え、試し、改善し、生活費を得ながら前へ進んでいけるような、そんな仕事を。たぶん今の私には、それをして得られるであろうなんとも言えない満足感がとても魅力的に映っているのだと思う。それは、まだ体験していないからという理由もあるけど、なんとなく感じているからということもある。

生活を楽しんで得られる充足感はなんとなくもう知っている。子どもはいないからそこに関する感覚はまだ未体験だけど、家族のような人たちに囲まれて、季節を楽しみ、ごはんを食べ、好きなことや今日あったことをただ共有できて、お互いを大切に思っていることを実感できることは体験してきた。もちろんその実感の中にも30代以降いろいろ変化や違いはあると思うけれど、仕事に関するそれはまた全然違う種類のものな気がしているのだ。

「良い仕事」ができたらいいなあと思う。切実すぎる目の前のニーズにこたえる仕事ももちろん大事。だけど少し先の本当は必要だと思える点にくさびを打ち込むような。そこに向かって手を動かしていたら、自信を持てるものができたり、まちや人から良い反応がじわりと帰ってくるような。

あと、「つづける」ことにもいつも興味が湧いている。「つづける」ことは、「過程を見る」「風景の更新を目の当たりにする」ということだと思う。人と関わりつづける。地域と関わりつづける。ここで生活しつづける。学生と地域をつなぐ仕事をつづけてみる。その先が知りたい。そのことが、すべてをリセットして全く違う土地・人間関係でやり直そうかなという選択肢を打ち消す。私のまわりにはそういう人たちもたくさんいるし、東京ではそれが普通かもしれない。だけど私にはそのリセット感はまだつづけること以上の魅力には映らない。

小さなリセットは、「旅」でしている。7月には長野へ、2月に関西へ行ったように。東京にもときどき帰って、新しい町へ出かけてみたりする。(この間は三軒茶屋へ)そうして、「新潟のわたし」から一時的に解き放たれて、思いにふける。自分の中の風通しをよくする。新たな視点を得る。大切な、必要な時間。

良い仕事に向かってエネルギーを割いている(いきたい)ことと「つづける」ことが私の最近の優先事項というか、頭に浮かんでいること。たぶんこれはつながっている。「良い仕事をつくってつづける」には、「大きくないこと」も大切。地域とか、そんなに大きいことを背負いたいわけではない。大きくすること、稼ぐことを優先して、周りの人を大事にしたり小さな声を聞いたりできなくなったとしたら、それは私にとって地獄みたいに辛いこと。あと、相手の気持ちを想像せずにとがった言葉を投げつけるような人にもなるたけ会いたくない。会わずに、間接的に、まわりまわってそういう人のざわめく感情が少しでも減るようなことがささやかにできたらいい。

そんなさだまらないことをつらつらとメモのように書いてみました。まあ、模索中なんだろうね。もう9月だなんて信じられないな。

そういえば、「お湯が沸く」というエッセイ集ZINEをつくりました。以下のフォームから購入できます。
ZINEはどんどん作ってみることで学べる事がある、と思ったので一箱古本市に向けてえいやっと。なので、ちょっとレイアウトがへたくそですが…
絵描きの学生の雑談インタビューも入っています。



よろしければ、サポートをお願いします!地域と迷える若い人の生活がちょっとだけ楽しくなるような、問いを生めるような企画やZINEをつくるのにつかわせていただきます。