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表コミ授業日記⑤ 耳をすませて

こんにちは!いもいも表コミの古谷(あき)です。
表コミ授業日記、今回はちょっと趣向を変えた「聴覚」ワークで、ものすごい集中力をみせてくれた中学生クラスの話です。

ペットを探せ!

逃げたペットが教室のどこかに隠れた!鳴き声を頼りにペットを探せ!

……という設定で、小さな音量で動物の鳴き声を再生しているスマホを探すワークです。
聴覚ワークなので、物をどかして探すのはNG。耳だけを頼りにどこに隠れているか予想し、1人1枚手渡された教室の地図に印をつけます。

隠れているのはネコ、鳥、カエル、そして、牛(笑)

普段のこのクラスはどんなクラスかというと、話すことと面白いことが大好きで、自分達でワークの中の新しい面白さを見つける力はピカイチ。でもストイックなワークはちょっと苦手。特に、言葉を出せない状況はけっこう苦手。

そんな生徒たちが挑んだ様子、ぜひ動画でご覧ください。

生徒には言いませんでしたが、「あ、こんなに静かにできるんだ!」というのがまず驚きでした(笑)

1回目も2回目もとても静か、なんですが、1回目より2回目の方がさらに静かになっていますよね。

実はこの変化がすごかったんです。

生徒たちの取り決め

1回目より2回目の方がより静かになっている理由……それは、生徒たちの間である取り決めがなされ、行動がひとつ変わっていることにあります。
その変化は動画にも映っているのですが……お気づきでしょうか?

その変化とは……

「紙(教室の地図)を持ち歩かない」

きっかけは、1回目の途中、あるひとりの生徒がした発信でした。

「みんな1回止まって!足音とか紙の音とかで聞こえない!」

このときはみんな探すのに必死で、残念ながら止まってくれた生徒はほんの少数だったのですが(笑)

でも、その出来事はみんなの中には残っていたようです。終了後、紙の音をなくそう、という話し合いに。

結果、「紙はそれぞれ場所を決めてテープで固定する。持ち歩かないで、その場所に書きにいく。」というルールになりました。

2回目。

正直このときはピンときてなかった生徒もいたと思います。でも、実際そのルールでやってみると……さっきまでと全然違う静けさに。

動き方にも変化が現れます。
走って移動しなくなり、なるべく足音を立てないようになり、最終的には衣擦れの音すら気にするように…!!

静かな時間を過ごしているうちに、外の音も色々聞こえてくることにも気づきました。

車の音、人の声、雨音……。普段気にも留めてない音がたくさん。

今聞こえる鳥の声がワークで流しているものなのか、それとも外から聞こえてくる本物の鳥の声なのか、迷い出す生徒までいました(笑)

それくらい集中しててもギリギリなくらい音は小さくしたので、結果は全部当たった生徒もいれば、いくつか外した生徒もいれば、という感じ。

でもそんなのはどうでもよくて、終わった後の教室は、心地よい疲労感と充実感に包まれていました。

帰り道、いつもは気づかないような音がふと耳に入ってくる、そんな経験をした生徒が…いたらうれしいですね。


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