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本格派にオススメしたい自家焙煎コーヒーの店「Saigon Coffee Roastery」
初訪 2017.03 更新 2022.08.17
ベトナムのバリスタ界でその名を知られる、ファップ・ヴォー(Phap Vo)さんの手がけるカフェ「Saigon Coffee Roastery」。
ベトナムの高原地帯ダラット(Da Lat)で栽培された質の高いアラビカコーヒーをはじめ、ケニアやエチオピア、エルサルバドルなど、世界の産地から厳選した自家焙煎のスペシャルティコーヒーが味わえます。
ベトナムならではといえば、南国らしいココナッツミルク入りのコーヒーもオススメ。ふんわりと香るココナッツとコーヒーのコクが好相性です。
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豆や焙煎、ラテアートなどについての知識や技術を伝授する講座を開くなど、バリスタの育成にも力を入れるオーナーのVoさん。
彼の元で育った若手バリスタの淹れるコーヒーは、とってもおいしいと評判で、ホーチミン市内には数えきれないほどのカフェがひしめきあっていますが、個人的にはその中でもTOP5に入るおいしさだと思います。
これまで、ドンコイ通りの古アパートなどにありましたが、現在はこちらの店舗で営業中。
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3区のヴォーテーサウ(Vo Thi Sau)通り232番地の路地を入ったところにる、緑に囲まれた一軒家カフェです。
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店内にはゆったりとテーブルが配置されているので、くつろぎながら時間が過ごせそう。
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カウンター横(写真奥)には、大きなテーブルスペースもあり、
壁には以前、ドンコイ店にかけられていた時計の装飾も飾られています。
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そして、天気のいい日はテラスでくつろぐのもあり。
屋外でののんびりとしたコーヒー休憩も、すてきです。
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それでは、メニューをいくつかピックアップしてみます。
メニュー
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「Latte Art」8万VND(約460円)
カプチーノよりもミルク多めで飲みやすいホットラテ。それでいて、エスプレッソの深みもしっかりと感じられます。
よりコーヒーを強く感じたい方は、カプチーノがいいかも。
アメリカーノやカプチーノなどの定番メニューは、
① ベトナム ダラット産のアラビカ豆
② エチオピアの豆
の2種類の豆から選べるので、
旅行中なら迷わずぜひ、ダラット産を選んでみては。
また、およそ半分のコーヒーメニューは、カフェインレスのデカフェで淹れてもらうことも可能。コーヒーを飲むと眠れなくなる人や身体の冷えが気になる人も安心して味わえる、うれしいポイントです。
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「Coconut Coffee」8万VND(約460円)
濃厚なココナッツミルクがコーヒーとよく合う、南国らしいアレンジコーヒー。ココナッツが苦手な人にもぜひ挑戦してほしい、バランスのいい組み合わせです。アイスとホットが選択可能。
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「Coconut Macchiato」9万VND(約520円)
見た目のよく似たドリンクが続いてしまいましたが、こちらは先ほどよりさらにクリーミーなココナッツマキアート。コーヒーはアラビカ種とロブスタ種のブレンドで、コクと飲み応えがあります。
新たなステージを迎えたベトナムコーヒー
ベトナムコーヒーといえば、特に印象的なのが特有の甘い香りとパンチのある苦み。使われているのはベトナムで主に作られている"ロブスタ種"のコーヒー豆です。このロブスタ種のメリットは、栽培が容易で大量生産が可能という点ですが、難点は苦味が強いこと。そして、これを和らげるために考案されたのが、バターや魚醤を加えてローストし甘い香りを付ける方法です。
以来、甘い香りのベトナムコーヒーが定着し、海外にも認知を広げることに。
ですが2015年頃。ここベトナムにも豆の栽培から焙煎、抽出方法にまでこだわる世界的な流れのいわゆる "サードウェーブ"が到来。それまで主流だった大量生産のロブスタ種から、高品質なアラビカ種への関心が高まり、こだわりの自家焙煎で提供するカフェも増えました。そして、今回のお店も同様、この流れの早い段階で生まれたこだわり系カフェです。
[追記]
(2019/2020年のアメリカ農務省の統計によると) ベトナムのコーヒー生産量はブラジルに次ぎ世界2位。主にインスタントや缶コーヒーなどに使われるロブスタ種の一大生産国です。
メニューは英語表記なので、ベトナム語表記よりも注文が簡単☟
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メニューには、
ベトナムコーヒーの基本形であるブラックアイスコーヒー「Vietnam Caffee "Phin"」6万5000vnd(約370円)や、練乳入りコーヒー「Vietnam Caffee "Sua Da"」7万vnd(約400円)もあり、こちらはダラット産ロブスタ豆ならではのパンチのあるコクと苦味が楽しめます。
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コーヒー好きであれば、毎月選りすぐりの豆をセレクトした、ハンドドリップメニューもお見逃しなく。豆本来の持ち味に加え、高い焙煎技術で魅力的なアロマを引き出したこの店自慢のコーヒーが揃っています。(8〜10万vnd)
コーヒーのほかには、スムージーやジュース、ハーブティーなども。
ハーブティーは「HATVALA(ハトヴァラ)」の高級茶を使用しており、ベトナム北部の高地で手摘みした香り高いお茶は、本格志向の人も納得の味。店頭でも一部商品を販売しています。
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以前はなかったフードメニューも、現在は終日オーダー可能。
1日カフェでゆっくり過ごすこともできそうです。
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「Panna Cotta」3万5000VND
パッションフルーツソースの酸味が効いた、なめらかなパンナコッタ。
自家製デザートはほかに、ワッフルやチョコレートムースなどがあります。
自家焙煎豆をおみやげに
自家焙煎のベトナムコーヒーはおみやげにもぴったり。
シンプルなパッケージなので、コーヒー好きな人へのプレゼントにもよさそうです。
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ベトナム産の豆は、黒いパッケージの
・ダラット産のブルボン
・ダラット産のアラビカ
・ダラット産のデカフェ ※カフェインレス
の3種類(各25万vnd/1440円)。
豆の状態なら製造から1年間、挽き豆なら1ヶ月の保存がききます。
どの品種を選んだらいいか迷ってしまいますが
ペーパードリップで淹れるならブルボン、エスプレッソマシーンで淹れるならアラビカがオススメとのこと。今回は友人にアラビカ豆を買ったのですが、袋を持つたびに漂ういい香りに毎回うっとり。渡すまでの間、癒されました。
カフェインレスのデカフェは、カフェインによる冷えが気になる方やコーヒー好きの妊婦さんなどに贈るのもいいかもしれません。
ブルボンってどんな豆?
いろいろな豆が登場して混乱しそうですが、このブルボンもアラビカ種に属する豆。2大優良品種と位置付けられる人気の豆で、特徴は粒が小さく、コクと甘みを感じる芳醇な味わいが特徴だそう。インド洋のブルボン島(レユニオン島)で生まれたことからこの名が付いています。
コーヒー豆の近くでは、店オリジナルのベトナムコーヒードリッパー「Phin」も販売していました。
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パークソンにもお店が
サイゴンコーヒーロースタリーは、1区のショッピングセンター「パークソン(Parkson)」内にも店舗があり、観光途中に立ち寄ることもできます。
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場所は、パークソン3Fにある日系ホームセンター「コーナン」の中。
パークソンの中にはユニクロや無印もあるので、ユニクロでベトナム限定Tシャツを買ったり、無印でベトナム産チョコレートを買ったりしながら立ち寄るのもありかも。
住/3F Parkson 35-45 Le Thanh Ton, Q.1, HCMC
休業の場合も。でも商品はコーナンで購入可
3区店のスタッフ曰く「コーナン店は臨時休業中」とのことでしたが、先日行ったところ営業していました(2022.8月現在)。タイミングによってカフェはお休みの場合もありそうですが、コーナンのレジ手前にSaigon coffee roasteryオリジナルのコーヒーが並んでいるので、商品の購入は可能。
コーナンはロックダウン中も最後まで営業を続けていた強靭なお店なので、おそらく休みを気にせずにコーヒーは買えそうです。
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ダラット産のコーヒー(ブルボン/アラビカ)は、豆もしくは便利なドリップバッグで揃っています。ドンコイ通りからすぐなので、たとえば旅行の日程後半でのおみやげ調達にも使えそうです。
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甘い香りがクセになる濃厚なベトナムコーヒーと、焙煎や抽出にこだわりを詰め込んだ新たなベトナムコーヒー。王道とニューウェーブの両方から、その魅力を感じてみるのも面白いかもしれません。
余談
ちなみに、3区のお店の近くにはコーヒーにこだわったカフェがもう一軒。
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Saigon coffee roasteryの正面に向かって右手の道を進み、1つ目の角を曲がったところにあるこちらのカフェ。ウォーターバスのbinh An駅にも店を構える「EVERY HALF(地図)」へ、ハシゴしてみるというのもありかもしれません。
Saigon Coffee Roastery/サイゴンコーヒーロースタリー
住 232/13 Vo Thi Sau, Q.3, HCMC
営 7:00〜22:00
休 なし
FB
※この記事は、2017年4月の記事を追加修正したものです。
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