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温かい家庭の雰囲気漂う、ベトナム中部料理店「Han Pho」


1つの街にいながら、国内各地の名物料理が味わえるのも、大都市であるホーチミン市の魅力。今回は、ビーチリゾートのダナンや世界遺産の街ホイアンで知られる、ベトナム中部の料理店。中部の名物麺のほか、藤井聡太棋聖が勝負メシに選んだチキンライスなども味わえる一軒です。

今回のお店の魅力は、なんといってもそのアットホームな雰囲気。
ベトナムの親戚宅を訪れるような家庭的な空間で、中部出身のフレンドリーな店主が迎えてくれます。



アクセス

お店の場所は、鶏肉フォーと鶏春雨の有名店「ミエンガーキードン(Mien Ga Ky Dong)」のすぐ近く。
この辺り、貝入りブン(Bun Oc)の有名店「ブンオックタンハイ(Bun Oc Thanh Hai)」や、人気のフォー専門店「フォーアン(Pho Anh)」など、地元で知られる有名店が多いエリアです。


キードン(Ky Dong)通り
キードン通り14番地にあるゲート

上の写真の黄色いゲートをくぐって直進すると、

左手に見えてくるのが、前述のミエンガーキードン。

通り過ぎてしまいそうな目立たなさ

さらに直進すると、左手にちいさな「hanpho」の看板が見えてきます。


家庭的過ぎてお店っぽさがあまりないですが、こちらが今回のお店「ハンフォー(Han Pho)」。

ダナン出身の店主が、故郷のハン川を懐かしんで付けたそうです。

庭の緑が涼しげな窓際席

地元の人が訪れる、飾らない雰囲気の中、ゆったりと食事が楽しめます。


メニュー

メニューは、ベトナム語のみなので、下記で少しご紹介。
GoogleMapの写真を見せて注文するのもありです。


代表的な料理は、
・中部ダナンのご当地麺「ミークアン(Mi Quang)」
・マグロののったダナンのあっさり米麺「ブンカーグー(Bun Ca Ngu)」
・ホイアン風チキンライス「コムガーホイアン(Com Ga Hoi An)」
などが、ここの自慢。


左ページがミークアン。右ページの、魚がのった米麺「ブンカー(Bun Ca)」もマグロ(Ca Ngu)サワラ(Ca Thu)、雷魚(Ca Loc)の3種類があります

特に、きしめんのような幅広麺を使った中部の汁なし麺「ミークアン」6万vnd(約340円)は、とっても種類が豊富。
下記の好きな具材から選べます。

Tom Thit Trung = エビ・肉・卵
Bo Xao Sa = 牛肉のレモングラス炒め
Ca Loc = 雷魚
Ca Thu = サバ
Ca Ngu = マグロ
Ech = カエル
Ga Ta = 地鶏
Long Ga = 鶏ホルモン
Suon non = スペアリブ
※ メニュー名の「ミークアン(Mi Quang)」の後に書かれているのが各具材

そのほか、シジミ炒めの「ヘンサオ(Hen Xao)」や、納豆のように藁に包まれた発酵ミミガーのサラダ「チェー(Tre)」など、少しマニアックな中部料理もあり、小皿(Dia Nho)7万vnd〜注文可能。
大皿(Dia Lon)、ファミリー皿(Dia Gia Dinh)を合わせて3サイズあり、1〜2人でつまむ程度ならおそらく小皿で十分と思います。

左ページの1番下にある、ホイアン風チキンライス「コムガーホイアン(Com Ga Hoi An)」は、前述の藤井棋聖が選んだ勝負メシ。

ドリンクは、ライムソーダや自家製豆乳、サイゴンビールなど数種類揃っています。


料理

まずは、ダナンの名物麺「ミークアン(Mi Quang)」を頼んでみました。

「ミークアン エビ・肉・卵入り(Mi Quang Tom Trung Thit)」6万vnd(約000円)

きしめんのような幅広の米麺を、ターメリック入りのタレに和えていただく汁なし麺。ターメリックを練り込んだ黄色い麺のものもありますが、こちらは米麺そのままの白。ターメリック入りのスープやヌクマムダレ、チリを好みで加えながら、大胆に混ぜていただきます。
具材は鶏やエビが定番ですが、このお店ではマグロや牛肉のレモングラス炒め、カエルまでバリエーション豊富です。

たっぷりの野菜やハーブと揚げ煎餅を割り入れて楽しむのも、ミークアンの醍醐味。ミークアンに合わせるハーブといえば、このからし菜のベビーリーフ。辛みもなく食べやすいので、ほかのレタスやオリエンタルバジル、ミントと一緒に投入して、サラダ麺のような爽やかさを堪能してみては。

柔らかな麺とフレッシュなハーブ、ゴマ入り煎餅のカリカリ感が合わさって楽しいハーモニー。散らされたピーナッツも味の引き立て役です。

こちらは「コムガーホイアン(Com Ga Hoi An)」6万vnd(約340円)

コムガーは、
Com = 米
Ga = 鶏
の意味で、
ベトナム国内にも揚げ鶏や茹で鶏、照り焼きなどさまざまなコムガー(チキンライス)がありますが、ホイアン風の特徴は "サラダ仕立て" ということ。

茹でて裂いた鶏肉を、ヌクマムやハーブと和えた爽やかな風味は、香りのいいターメリックライスとも好相性。この店のコムガーは、黒胡椒が効いていてすっきりとした味わいが楽しめます。

「自家製豆乳(Sua Dau Nanh Nau)」1万5000vnd(約90円)

パンダンリーフで薄い緑色に着色した豆乳。

こちらは、米麺ブンとマグロを合わせた「ブンカーグー(Bun Ca Ngu)」6万vnd(約360円)
パイナップルで酸味、チリで辛みを出すなど、ベトナムの定番家庭料理である酸っぱいスープ「カインチュア(Canh Chua)」のような味かと思いきや、まろやかでやさしいスープが印象的。
スープにブンと野菜を投入するつけ麺スタイルで、ヌクマムで塩気を調節しながらいただきます。


こちらは、ホーチミン市から近いカンヨー(Can Gio)で採れたシジミを、ベトナムのタデ(Rau Ram)と一緒に炒めたシジミ炒め「ヘンサオ(Hen Xao)」小サイズ 7万vnd(約420円)


揚げ煎餅にシジミをのせ、ヌクマムダレをかけていただく中部料理で、素朴な味が楽しめます。


ベトナム中部の人は、生の唐辛子を齧るほど「辛いもの好き」といわれていますが、唐辛子は基本的に別添えで出てくるので、辛いものが苦手でもご安心を。


中部出身の家族で営むアットホームな空気感を感じながら、のんびり食事を楽しむひととき。まるで親戚の家を訪れたようなあたたかさで迎えてくれるので、なんだか気持ちまで癒されていくようです。


中心地から少し離れたローカルエリアですが、もし食後に近くでハシゴするなら、徒歩約5分のチェー屋「チェーキードン(Che Ky Dong)MAP」で、ベトナムのスイーツ「チェー(Che)」を食べながらひと休みするのもありです。
ライチのチェー(Che Vai)やハスのチェー(Che Sen)、ベトナム風プリン(Banh Flan)などのスイーツから、揚げ餅の卵とじ(Bot Chien)などの軽食系まで揃っています。

チェーキードンの外観
手前「ライチとミルク寒天のチェー(Che Khuc Bach)」3万vnd(約170円)
奥「ハスと竜眼のチェー(Che Sen Nhan)」2万3000vnd(約130円)

個人的なオススメは、ミルク寒天とアーモンド、ライチが入ったひんやりチェー「チェークックバック(Che Khuc Bach)」。暑いホーチミン散策でクールダウンするのにぴったりなさっぱりとした口当たりのベトナムスイーツです。




Han Pho/ハンフォー
 14/40D Ky Dong, Q.3, HCMC
 7:00〜20:30
 082・2470・550
 なし(祝日は休みの場合有)
FB


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