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好きな俳優さんのお誕生日にかこつけて「推し」とはなにか考えてみた

※タイトル画像は「みんなのフォトギャラリー」にあったさくらしめじ公式note投稿画像からいただきました。

10/23は『おかえりモネ』早坂悠人役の髙田彪我さんの誕生日。
しかも二十歳。おめでたい。おめでとう!!!

『おかえりモネ』での役どころは、主人公モネの幼馴染の公務員。
後半、気仙沼編で少し活躍を見せたけれど、控えめな性格。イケメンだけど、りょーちん(King&Prince永瀬廉さん)に押されてあまり目立っていない。見ている人の印象は、そんなところだろうか。

実のところ私自身は、『おかえりモネ』の放送が開始になる前から彼の存在を知っていて、というか朝ドラへの出演が決まったというニュースを見て、飛び上がって喜んだ。

何を隠そう、髙田彪我さん(以下、失礼を承知で「彪我くん」と書かせていただきます)は、私が「推し」という感覚を理解するきっかけになったアーティストなのだ。ご本人の誕生日にかこつけて、ちょっと語らせてもらいたい。

※※※長文です、暇がない朝ドラクラスタは中の動画だけ見て悠人くんの中の人についての理解を深めてください※※※

はじめに

本人は俳優に加えてさくらしめじ、というフォークデュオでアーティスト活動もしている。

Instagramでは『おかえりモネ』の主題歌である『なないろ』も披露。見てね。

俳優としては、2015年に放送された『5→9時~私に恋したお坊さん~』という石原さとみ主演のドラマで、主人公に恋する女装男子を演じて「可愛すぎる!」と話題になった。見ていた方はもしかすると、「ああ、あの子!」となるかもしれない。


わたしとさくらしめじ

わたしが初めて彼の存在を知ったのは、『おかえりモネ』よりもずっと前、2016年、『家族ノカタチ』というTBS系のドラマだった。
主人公の父親の再婚相手の無口な連れ子としてレギュラー出演していた彪我くんを見て、何気なく名前を検索し、この動画に行き当たった。

おかえりモネクラスタのみなさん、ここに悠人くんがいるんですよ、わかりますか? 芋洗坂係長じゃないよ、右側で歌う男の子。びっくりでしょ? 見えないでしょ?

え、かわいいな。っていうか1:05のカメラ目線かわいい、あざとい。

とはいえこのときはさほど強くは惹かれず、少し動画を見漁ったくらいですぐに興味は薄れ、ドラマの終了とともに忘れていった。


転機はそれから1年ほどが立った頃。
そういえばあの子達どうしているんだろ、と軽率に調べたのが運の尽きだった。

え、めっちゃ成長してる。
え、あの小さな子はどこへ。
っていうかこのイケメンは誰。
え、そして、声。声変わり。

がこん、と、沼に突き落とされる音がした。

そこからは、動画を調べまくった。
そして見るたびに「かわいい!」「かわいい……」「え、かわいい」「うわ〜、かわいい〜!」と声を上げた。

ああそうか。これがみんなが言う「推し」の感覚か。この子が何しててもかわいい、全肯定でかわいい。
7つ下の男子高校生を見て可愛い可愛いと騒ぐOL、響きがヤバいなと思いつつ、これが私の「推し」理解のきっかけになった。

「推し」とは

私は、彪我くんのビジュアルが好きだ。少し天然の入った言動も、アイドル寄りのアーティストなのに格好つけることに馴染んでいない雰囲気も、からりと晴れた青空のような伸びやかな歌声も好きだ。

でも、「なぜ彼が好きなのですか?」と聞かれたときに、そうした特徴を列記するのは、何か違うな、という気がしてしまう。
なぜならば、わたしにとって彪我くんは唯一無二の存在だけれど、声や顔、我々に見せてくれる性格、そうしたものが唯一無二だと思っているわけではないからだ。誤解を恐れずに言うと、群雄割拠する現代の芸能界で、似たような人はとはたくさんいるだろう。

では何が特別なのかというと、私はやっぱり根底に、あの「あやまリズム」を見た瞬間の衝撃、一年間の成長ぶりを見せつけられた瞬間の激しい衝撃を置かずにはいられない。私にとって、彪我くんの最大の魅力は「あの一年間での成長」そのものなのだ。


「推し」ってつまりそういうことなんじゃないだろうか、と思う。

自らをオタクと自認する人の「推し」の話を聞いて、「そうだねこの人は唯一無二の存在だね」と納得したことは、正直に言って一度もない。
なるほどな、この人はこの人のことがものすごく好きなんだなあと思うけれど、好きになった理由に共感することはさほどないし、そしてそれは言葉でどれだけ説明したところで、共感が得られるものでもないのだと思う。

人が人に強烈に惹かれるとき、そのきっかけにあるのはきっと、誰にでも見える表層的な特徴ではなくて、
一皮めくった先にある意外な一面や、
 ――これは割とライトで、よくあるギャップ萌えというやつだ
リアルタイムで目にした努力の過程、
 ――地下アイドルの応援とかがこれに近いのではと思っている
その人が抱える物語と、自分自身の人生や価値観とのリンク、
 ――フィクションに惹かれる背景はここにある気がする
そういう複雑で、多面的で、単純に一つの理由に集約できない何か、なのだと思う。

そこに時間や、他者との関係性(メンバー・キャラクター同士の関係など)、あるいは自分の経験などの背景が絡めば絡むほど、
唯一無二性が増し、引力が強まる一方で、
他者に上手く伝えられない――もしかしたら自分でもなぜここまで惹かれるのかよくわからない――惹かれ方をするようになる。

「かわいい!尊い!存在が正義!」という言葉の裏にあるのは、きっとそういう複雑で多面的で時間・空間を伴った何かなんじゃないか。

上手く言えないけど、そういう形で、私は「推し」という感覚を理解している。

最後に

誕生日記念で張り切って書くつもりだったのに、結局本人の魅力についてはほとんど語らなかった。

けれど、それでいい。私の思う魅力は私にとっての魅力だし、誰かにとっては誰かの思う魅力がある。それでいいんだと思う。

というわけで、代わりに、おすすめ動画を貼っておく。これを見て、興味を持つ人が一人でもいたら本望だ。

まずは『みちくさこうしんきょく』スペシャルライブえでぃしょん!

これは公式が「うちの子たちの成長エグいでしょ???」というのを見せるために作った動画(だと思う)。

えぐいでしょ???

踊る系のグループがたくさんいるところに所属しているので、ダンスもさくさくできる。すごい。

カバー動画もたくさん出している。これは声の綺麗さがダイレクトに伝わってくるので好き。あとサビの手拍子をちゃんとやっているのがかわいい。

願わくばこれからもリアルタイムで成長を見守れますように。

読んでくださった皆様、お付き合いいただきありがとうございました。

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