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I dont know what love is

今年で35になった。今までの人生でただの一度も彼女がいたこともないし、風俗に行ったことだってない。つまり「デッドストック」だ。そう社交的なわけでもないが、今でも時折会ったりするような同級生も結婚していたり、既に子供だってそこそこ大きくなっていたりする。たぶんあれもひとつの幸せの象徴的なモデルなのだろう。

でも本当に一切の誇張もなく、イソップ童話の酸っぱい葡萄のような話でもなく、そういったものに特に興味関心が持てないという人も実際にいる。俺もそういった人間のひとりだ。

そうではない大多数のまともな方々には、どう表現すれば伝わるだろう?例えば日曜日の昼に、特にどこに行くでもなく近所を散歩する。その時に俺の隣に誰か女の人が並んで歩いている。そういったことが全く想像できないし、むしろ散歩の時に隣に並んで歩く人がいたら鬱陶しいとすら思ってしまうかもしれない。そういった具合なのだ。

別に恋愛や結婚や家庭を築くことを否定しようとは全く思わない。俺にだって好きな恋愛映画やラブソングはたくさんある。事実としてそういった営みが連綿と続いてきた結果として俺という人間は存在している。ただ、単純に俺にはそんなこと無理だし、特にやろうとも思ってはいない。それだけだ。

俺の家は俺が長男で、下には妹が2人。つまり男は俺しかいない。親父は俺が大学生の時に死んだので兄弟が増える可能性もない。母にはすでにだいぶ前に「うちの家系図は俺の代で絶えるだろう」と言ってある。

なぜ誰かを好きにならないといけないんだ?なぜ結婚したり家庭を持ったりしないといけないんだ?労働を中心として生活を構築し、後は自分の好きなことを追求するのだって幸せの一形態だと俺は思っている。出生率を2.0以上にするのは他の人たちに任せる。俺は自室で本を読み、音楽を聴き、映画を見て、煙草を吸い酒を飲み曲を作って文章を書き、時たまステージに上がるためにフラッと外出する。そうやって生きていたいんだ。

https://www.youtube.com/watch?v=MDsaQhxvXS4

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