見出し画像

【ホラー小説】Fall down 1 scrap"A"

 イスラエルの人々はそれを見て互いに言った。
 「これは何であろう」
 彼らはそれが何か知らなかったのである。
 モーセは彼らに言った。
 「主が貴方達の食物として賜るパンである」
 ――旧約聖書 出エジプト記 


 ファフロツキーズ現象
 ファフロツキーズ(fafrotskies)または「怪雨」(かいう)は、多数の物体が地表に落下する現象のうち、雨、砂、雪、隕石等の原因を除く「その場にあるはずのない物体、降るはずのない物体」がある特定の範囲にのみ空から降り注ぐ現象を示す。
 ファフロツキーズ現象とも呼ぶ。
 事実として世界各国から報告されており、古代の歴史書等にもファフロツキーズ現象と思しき記録が見られる。
 我が国でも古くから知られ、江戸時代の書物「和漢三才図会」にも「怪雨」(あやしのあめ)と記録されている。


 龍神信仰
 龍に関する神話、信仰は世界各地にあるが、我が国においては龍神は悪神ではなく善神として祀られる事が多い。
 竜王、竜宮の神、竜宮様とも呼ばれ、水、滝、湖、海等水を司る水神、海神としての性格が強く、各地で祀られている。
 龍神が宿るとされている滝、湖等では儀式として雨乞いが形式化した祭りとして現在も多く残る。
 海の近くにおいては海神として豊漁を祈願したり、竜宮から魚はやってくるとされる信仰もある。
 龍は中国において皇帝の象徴でもあったが、我が国においては蛇神信仰や元々の水神信仰、海神信仰と複雑に絡み合っている。
 それにより龍神と共通の名で呼ばれているものの、その地域の信仰と混ざり合い、独自の存在として信仰されているケースも多くみられる。


願わくは之を語りて平地人を戦慄せしめよ。
――柳田国男『遠野物語』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?