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強烈な国旗①~支配され続けた歴史~

ヨーロッパの南東部、バルカン半島の西部に位置するアルバニア

正式名称は、アルバニア共和国

西はアドリア海に面し、対岸にはイタリアのプーリア州があり、
北はモンテネグロ
北東はセルビアのコソボ共和国
東は北マケドニア
南はギリシャ
南西はイオニア海に面しています。

ヨーロッパで唯一のイスラム国家?
キリスト教のカトリックや、東方正教会の教徒も少なくないが、国民の半数以上がイスラム教徒であり、ヨーロッパで唯一のイスラム協力機構正規加盟国。

地理的にも宗教的にも、なんだかアルバニアは、複雑そうですね。
歴史はどうでしょうか?

古代から近隣の大国に支配されて来た歴史があります。
古代はギリシャの影響を受け一部の都市では植民市となり、その後はローマ帝国に征服され、ローマ帝国が東西に分裂した後は、ビザンティン帝国に帰属しました。
この過程でキリスト教の布教が進みます。

その後はアルバニア王国を建てるも、また、ブルガリア帝国、セルビア帝国、ベネチア共和国に支配される歴史が続きます。

そして、15世紀にはオスマン帝国による侵攻が始まりますが、
ここで、アルバニア共和国の国旗にえがかれるくらいの英雄が登場します。

ジェルジ・カストリオティ、通称スカンデルベク

アルバニア国旗を見ると、強烈な赤色を背景に二つの頭が交差しているイーグルの模様があります。
15世紀にコンスタンティノーブルを占領し、ヨーロッパ進出をもくろむオスマン帝国から独立を守った、ジェルジ・カストリオティの家紋の紋章から由来されていると言われています。

ところが、英雄ジェルジ・カストリオティの死後、1478年にアルバニアはオスマン帝国に占領されオスマン帝国の影響を受けるようになります。

約400年の占領を終え、1912年独立を宣言、アルバニア公国、アルバニア共和国の時期を経て、1939年からの第二次世界大戦では、イタリア、ドイツの支配を受けるようになります。
1944年にドイツ軍が撤収し、その過程で関係強化されたいたソ連やユーゴスラビアの影響を受け、第二次世界大戦後は、社会主義国家が樹立します。1980年代末ごろから拡散された東欧の民主化により、1992年アルバニアも社会主義の終結と共に今に至ります。

大国にはさまれた地理的条件の中、幾度も受け続けた侵略された歴史、その中で受け入れてきた数々の宗教、文化。
ヨーロッパとアジアが交差する地域にあり、歴史的にもギリシャ、ローマ帝国、ビザンティン帝国、オスマン帝国等の強国たちに支配され、その過程で色んな宗教、文化、人種が集まるアルバニア。

次回は、現在のアルバニアを見て行きます。
楽しみにしてください。


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